
港町、外房勝浦(千葉県勝浦市)のご馳走「勝浦式タンタンメン」。辛みと旨みが同居中デス!
じつは歴史ある港町の麺
ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」でゴールドグランプリを獲得した「勝浦式タンタンメン(以下勝タン)」。その歴史は60年近く前からと古く、このあたりに多い漁師や海女さん、海で冷えた彼らの身体を温めるため、熱く辛いそのメニューが生まれたとか。現在は千葉県勝浦市内の30店舗以上でメニュー化されているそうです。
そんな外房勝浦に、親の仕事の都合で13歳のときから通っている私です(なにげに房総ネタが多いのはそのせいです。笑)。今でも2か月くらいに一度はお邪魔しているので、「第2の故郷」といっても大丈夫かな。
まずはサクッと勝浦市について紹介させてください。
勝浦朝市

東京からクルマで約2時間。勝浦の朝市は石川県能登半島の「輪島」、岐阜県の「飛騨高山」に並び「日本三大朝市」といわれています。漁業で栄える街だけあり、さすがに鮮魚が目立ちますが、野菜や花や食べ歩きができる「わらび餅」なども売られています。
勝浦ビッグひな祭り

勝浦の春の風物詩「かつうらビッグひな祭り」。今年を含め、ここ数年は新型コロナによる中止が続いています。例年、期間中には、町中におひな様が「これでもか!」と飾られます。
遠見岬神社

勝浦の繁栄を見守ってきた「遠見岬(とみさき)神社」から町を一望。
勝浦港

日本有数のカツオの水揚げ港。釣り場としても有名で、週末には釣り人たちでにぎわいます。
はじめて食べた”勝タン”
1988年からかれこれ30年以上勝浦に通い続けている私ですが、勝タンを食べたのはわりと最近。勝タンがB-1グランプリに出場し始めた2011年あたりでしょうか。
炒めたザク切りの玉ねぎと挽き肉が、真っ赤なスープに浮かんでいる勝タン。白ゴマを散らしたり、ラーメンのてっぺんにはさらした玉ねぎスライスや長ネギがどさっ。店によって仕上げはさまざまですが、見た目のインパクトとは異なり、じつは醤油ラーメンベースのシンプルな味わいです。
ラー油の浮かんだスープはレンゲで一口すすると見た目より辛くない。玉ねぎの甘みに挽肉のコク、素直に「おいしいな」と思いつつ、麺をすすったとたん目が覚めました! ともすれば、むせかねないほどの危険な辛さに変わったのです。
「ぞぞぞ!」 と思いっきりすすりたい。でも、むせそう……。麺を食べながらこんなに葛藤したこと、いままであっただろうか。軽い欲求不満になり、でもそれが妙に心地よく、勝浦へ行くたびに勝タンをいただいています。
でもこのごろは、「おうちで勝タン」にハマっています。

調理は簡単。そして自宅でもばっちり勝タンの味わいが再現できます。キャンプにもおすすめですよ!
勝タンの発祥といわれている「江ざわ」。私も何回かお邪魔したことがありますが、山のなかにぽつんとあるお店は大人気で、休日ともなると長蛇の列。数時間待ちは必至です。
この江ざわの勝タンが、じつはスーパーで買えるのです。これがまた調理が簡単でおいしい。待ち時間ゼロ分、おうちで江ざわ。ぜひオススメです!
常温より「要冷蔵」派

個人的趣向ですが、私は駅の土産物屋などで売られている箱に入った3人前の江ざわ(常温)よりも、勝浦のベイシアというスーパーに売っているアイランド食品の2食入り「要冷蔵」な江ざわが好きなのです。値段は500円しなかったと思います。
材料(2人分)
- 玉ねぎ小1 →ざく切り
- にんにく1 →粗みじん切り
- 豚ひき肉100gくらい
- 長ネギ10cmくらい →細切りにしたいのですが、私は不器用なので太切りになってしまいます……。

パッケージの裏側には作り方などが書いてあります。

袋を開けると細めの縮れ麺と凝縮スープが2セット入っています。
じつをいうと大の麺好きな私です。だいたい朝はラーメン、うどん、そば。夏場はそうめんの登場が多め。あと韓国冷麺も。毎週末はソースから手作りするパスタ。大好きな言葉は「人類は麺類」。麺を茹で始めてからバタバタと慌ててスープを作り始める亡き母に、「麺を粗末にしないで! 準備が全部終わってから茹でて!」とよく注意したものです。
そんな私が作る「最高のタイミングの勝タン」、どうぞご覧アレ。
下ごしらえ

玉ねぎを粗みじんに切ります。まぁ私にかかれば、みじん切りも粗みじんになるのですが……。

ニンニクはみじん切り、長ネギは(精一杯の)細切りにします。

粗みじんにした玉ねぎを電子レンジで600wで1分加熱します。
豚ひき肉を火にかけます

すべての具材が準備できたら豚ひき肉を炒めます。軽く塩胡椒。ふわふわの食感が好きなので、私はあえてキッチンペーパーなどで脂を吸いません。

肉の色が変わったらニンニクを投入。

ニンニクの香りが立ったらレンチンした玉ねぎ投入!

ああ、いい匂い。

沸かしたお湯500cc(2人分)をきっちり計って入れます。目分量はダメよ(笑)。
煮込みスタート

きっちり計ったお湯500ccを注ぎ、ぐつぐつ煮込んでいきます。

見るからに辛そうなスープをin!
丼を温める

熱々をいただいてこそ麺の醍醐味。とにかく 工程は丁寧にするに限ります。大変大ざっぱな性格のA型乙女座うさぎ年の私ですが、麺に対する気持ちはいつでも真剣です。
麺を茹でる

さぁすべての準備は整いました。いよいよ麺を茹で始めましょう。

説明書きには「ゆで時間2分半」とありますが、私はあえて1分半! 最初は堅麺。食べ終わるころちょうどいい食感に変わります。

湯切りは両手で丁寧に!

最初に麺。お次はスープ。よくかき混ぜながら丼に移します。

最後に長ネギを載せたら完成!

いただきます! むせないように気をつけてくださいね(笑)。
味変

後半戦はパウダー胡椒と酢で味変すると、また雰囲気が変わって二度美味しい。
アイランド食品の勝タン、万人受けするようにでしょうか、お店でいただくより気持ちマイルドな仕上がりになっています。もっと辛い方が好みであればラー油を垂らすといい感じになると思います。
とはいえやっぱり辛い。辛ウマ! ウマ辛! 細めの縮れ麺と、シンプルだけど具だくさんなひき肉と玉ねぎ。それらにしっかり絡んだスープ。いつまでもちびちびとすすり、いやぁ、おいしい。幸せだ。いつもごちそうさまでした。
“江ざわ”の勝タンが買える店
【東京都内】
ライフ経堂
ライフカフェ・セントラルスクエア押上駅前店
【千葉県内】
ベイシア勝浦店
→私はここでいつも2セット買って帰ります。外房にお越しの際は、ぜひお土産にどうぞ。
勝浦のほか千葉県内のベイシア22店舗で売っているそうです。
そのほか、通販サイトなどでも購入できるようなので、遠方の方はそちらを利用するのもあり。
ぜひ食べてみてくださいね!
