長野県に源をなし三河湾に注ぐ118kmの河川です。
河口34km地点から80km地点までの区間に7つのダムが建設されていて、中流域から下流域にかけては自動車産業が盛んな西三河地方を流れる流域人口112万人の都市を流れる河川です。
正直に言って、全国の他の川と比較して、川下りにとてもいい川とは言い難いと思います。
四万十川や熊野川のように山あいを蛇行して流れる川のような景色もないし、長良川や仁淀川のように川底まで澄んで見える水質でもありません。
カヌーでの川下りの記事で、矢作川をとりあげた記事をみたことがほとんどありません。
そんな故郷の川ですが、川下りをしてみると、上級者には物足りないかもしれませんが、ツーリングカヌー初心者には穏やかで適した川なのかなと思います。
水質は川底まで澄んではいないが悪くはないし、鮎が遡上し、テナガエビやモクズガニが獲れ、阿部夏丸さんも愛する結構遊べる川です。
また、リオ五輪銅メダリストの羽根田卓也選手も少年時代に上流でカヌーの練習をした川です。
今回は、川下りでは特集されることが少ない地元の矢作川をツーリングカヌーで下ってみました。
スタートとゴール地点ともに、近くに名鉄電車の駅があり、愛知環状鉄道の駅もあるため、近隣の駅でJRにも接続できます。
下流域で流れも穏やかで、水深も浅く、川底も砂地ですから、川下り初心者にいいと思います。
岡崎公園前駅で降車して、河原まで歩きます。
JRを利用される方は近隣の駅で愛知環状鉄道に乗り換えて中岡崎駅で降車するといいです。
この土地は、矢作大豆と呼ばれる良質な大豆がとれて、かつ花崗岩質の地盤から天然水が湧き出し、そして矢作川の水運により塩も入手しやすく味噌造りにとって三拍子揃った立地だったそうです。
大豆と塩のみを原料に、大きな杉桶に仕込み、天然の川石を山のように積み上げて重石とし、天然醸造で二夏二冬以上の間熟成させます。
見学は事前予約なしで無料です。平日は毎時00分開始、土日祝日は毎時00分30分開始で、八丁味噌の味噌汁も試飲できます。
ちなみに川石は、矢作川から昔とってきたものを今も大切に使っているとガイドさんがお話しされていました。
僕は味噌ダレを購入しました。
他にも、八丁味噌ソフトクリームなどもありましたが、冬なので食べませんでした。また夏に食べよう。
なぜか大きな麩が入っていましたが、おいしかったです。
近くにNHK連続テレビ小説 純情きらり出演者の手形が所々にありました。
写真はヒロイン宮﨑あおいさんの手形。
ここ八丁味噌蔵はロケ地になった場所です。
昔の橋は、歌川広重の東海道五十三次の浮世絵に描かれていました。
日吉丸(幼い頃の豊臣秀吉)が、この矢作橋で寝ていたところ蜂須賀小六に蹴られ、睨みつけた。蜂須賀は日吉丸の度胸を買って手下にしたという。
(実際には、矢作橋が架けられた頃には豊臣秀吉は既に亡くなっているため、作り話のようです。)
315年に創建され、日本武尊が賊の退治の際、川の中洲にあった竹で矢を作り勝利したことことが矢作神社、矢作川の由来だそうです。
駐車場もあるので、車で川下りに来ても大丈夫です。
ただ夜間は、チェーンを張られていて、車の出入りが出来ないので注意が必要です。
激安ですが、なかなか造りがしっかりしていると思います。
気室は3室で、両サイドはブラックボストンバルブで空気の注入排出も楽です。
防寒対策をして、着込んでいけば大丈夫です。
いよいよ川下り出艇です。
〜その2につづく〜
※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。
のんびりカヌーさん
川遊びが好きです。
釣り、カヌー、キャンプ、狩猟をして、1年中、川で遊んでいます。
カヌーイストの野田知佑さんのファンです。