30代独身ライターの実体験!知らないと損する移住の話 | 田舎暮らし・移住 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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  • 30代独身ライターの実体験!知らないと損する移住の話

    2021.07.22

    福岡県と大分県の県境にある小さな町に移住して7年になる。住居が20軒に満たない山間部の集落に暮らしているが、もともとは田舎暮らしをする気はなかった。なんとなく居ついてしまった30代独身ライターの経験から、移住する前に知っておくとよい情報を紹介する。

    なんとなく気がついたら移住

    仕事を辞めてフラフラしていた時に、知り合いから短期のライター仕事を紹介してもらい、それまで住んでいた石川県金沢市を離れ、現在住んでいる福岡県上毛町に訪れたのが移住のきっかけだった。

    その仕事は3か月ほどで終わったのだが、地域おこし協力隊として残らないかと誘われ、そのまま残留することに。声をかけてもらって、ついていくという主体性のなさよ。

    地域おこし協力隊として、移住相談の窓口を担当するのだが、自分自身がいい加減な形で移住しているため、相談に来る方から、こうやって移住を決意するのだなあと学ぶことばかりだった。

    まったく地縁がなかった分、九州での生活が新鮮で、協力隊の任期が終わってからも、そのまま暮らし続けて今に至っている。

     田舎暮らしには体力が要る

    これという理由もなく、気がついたら定住していたのだが、いろいろと発見はあった。思い浮かべがちな、のんびりとした田舎暮らしというのは、あくまでイメージだ。

     田舎に住むとなると、なにかと体力がいる。自宅周辺の草刈りをするだけで1日が終わるなんてことも。きれいになったと思っていたら、2、3週間後には草が生い茂ってくる。賽(さい)の河原で石を積むかのごとく、終わりのない作業なのだ。爽やかな季節はまだマシで、真夏ともなると汗で全身びっしょり。汗で虫除けが流れてしまい、蚊に刺され放題である。

     ご近所に住む70歳オーバーの先輩方は、雑草を根こそぎ刈り払いながら、一方では田んぼや畑をつくっている。草刈りなどは若い頃から続けてきたルーティーンなのだ。特に疲れた様子も見せない。そんな先輩たちが軽々と農作業しているからといって、我々のような若造もできると思うのは大間違いだ。ちょっと手伝うだけでも、中腰での作業が続くと腰は痛いし、木々の剪定をすれば腕がパンパンになる。

     30代の僕でもそう思うのだから、定年退職してからの田舎暮らしは、夢見ているものとは大きく異なり、エンドレスな筋肉痛の日々が待っているはずだ。

    僕が住む山間部の集落は平野部が晴れなのに、雪が降ってしまうこともしばしば。積もってしまうと車での移動が難しくなる。そうなる前に、2kmほど坂を下ったところに車を止めておいて、自宅からそこまでは坂道を徒歩で行き来する。年に何回か起こる行事のようなものだが、これも普段から足腰を鍛えてないと、なかなか大変である。

    真冬には水道が凍ってしまい、数日にわたって水が使えないことも。そんなときは、備蓄した水や、雪を溶かして使うことになる。うっかり備えを忘れてしまうと、重たい水を買ってきて、長い坂道を歩く羽目に。最後の出来事に関しては注意力のなさが原因であるが、とにかく体力があるに越したことはないのである。

     仕事は意外とどうにかなる、こともある

     地方移住をするにあたって、大きな問題となるのが仕事。多くの人がイメージするように、都市部から離れるほど、選べる仕事の幅は狭くなる。だからといって、仕事の数が必ずしも少ないということではない。

     僕自身は新聞記者をしていた経験から、現在はフリーランスでニュース編集やライティングの仕事を受けている。都市部に行けば、ライティングやニュースを扱う仕事はそれなりの数があるものの、競争相手も多い。田舎だと、専業で食べていける人が少ないから競争は少ない。だから、自分の住んでいる地域やその周辺での取材があると、声をかけてもらえる確率が高くなる。

    そもそも、編集やデザインを生業とする人が少ないから、仕事を頼みたいがつてを持たないという人もいる。商品のストーリーをうまく伝えられない、ロゴを新しくしたいなどなど。これは実際に田舎暮らしをしてみて分かったことだ。見えていないだけで潜在的な需要は他の業種でもあるかもしれない。会社勤めの仕事はなくとも、自分の強みを持っていれば、個人で仕事として受けられるチャンスはある。

     移住は「慎重派」か「飛び込み派」か

    移住には大きく2つのパターンがある。

    1つ目に挙げるのは王道の進め方。用意周到にいろんなことを考え抜いて、何度も足を運んで移住するパターンだ。何度も通っていれば、その地域のよさ、悪いところが見えてくる。普通はよいところが決め手となって、移住を決めるのだろうが、悪いところを許容できないと、日常生活がつらいものになってしまう。

     例えば、夏に訪れた印象が最高で移住してみたら、冬が寒すぎて耐えられない。あるいは、毎週、ムカデが天井から落ちてきたり、シリアルを食べていたらカメムシを噛んで涙目になったり、虫に関しては例え話ではなく実体験だ。それでもいいやと思えないと、なかなかストレスフルな生活である。

     他にも、衣食住から近所付き合い、四季の変化など、いろんなことを考えておけば、すんなりと移住が成功するかもしれない。

     2つ目は、真逆のパターンだ。行き当たりばったりで飛び込んでしまうパターン。

    正直なところ、自分は後者だった。

    環境の変化は慣れてしまえば何とかなるだろうし、「5G」よりも高速通信といわれる「OG(おじー)」、つまりは近所のおじさんたちの噂話も気にしなければ大丈夫。と、細かいことを気にしないストロングスタイルである。もちろん、同じ集落のご近所とはできるだけ仲良くするし、極力迷惑はかけないようにお付き合いした上で、我が道をいくのだ。

    自分の場合は、鈍感なだけで実はうまく暮らせていないのかもしれないが、鈍感力というか、おおらかさは必要不可欠だと思う。

    ひとつ嫌なことがあったり、ネガティブなものが見えてしまったときに「これだから田舎は」だとか「移住しなければ」などと考えだしてもキリがない。都会よりも密な人間関係を築くことの多い田舎暮らしでは、人間関係でのトラブルもしばしばある。

    集落を挙げての草刈りでは、いつも集合時間の10分前には先輩方がみんな集まっている。それを知らずに定刻に登場したら「お前は遅い」と言われてしまったことも。若いやつは、先輩方よりも早く行っておくのだと終わってから教わったのだ。最初から集合時間を若手、先輩チームで指定しておけばいいのに、などと細かいことは言うまい。

    育ってきた地域、生活習慣、考え方が違うのだ。ただ違っているだけで、正解も間違いもないのだから、受け入れればいい。いちいち、合理性だの正しさを主張していたら身が持たない。

    細かいことを気にしないという移住を実践してきたが、両者のうちどちらをすすめるかというと、前者である。しっかりと移住に向けて準備をしておいた方がなんだかんだで暮らしやすい。

    移住は計画的に! 計画性のない僕が言うのだから間違いないはず……

    私が書きました!
    ランナー / ライター
    若岡拓也
    トレイルランニングが好き。山だけでなく、砂漠、ジャングル、南極なども走る。PAAGO WORKS、Icebreakerアンバサダー。

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