今回の１台は、ボルボ／XC90 T8ツインエンジンAWDインスクリプション。いつものように記者・櫻井と編集・沢木が、しっかり試乗レポートしていきます。
沢 ボルボといえばワゴンというイメージが強いですが、SUVもあるんですね。
櫻 うん。なにしろ14年ぶりのモデルチェンジだから無理もないよね～。そのぶん、一気に新しくなった。
沢 デザインがいい。最近の大型ＳＵＶはコワモテ風がトレンドみたいですが、これは上品で個性的です。
ヘッドライトの白い部分はポジションライト。グリルを含めたデザインは今後、他のモデルにも導入される。
櫻 以前からボルボは、虚飾を排した飽きのこない「スカンジナビアデザイン」を取り入れてきた。新型XC90ではその傾向がいっそう強まっている。
沢 インテリアも洗練されていますね。ウッドやレザーなどの天然素材がふんだんに使われていて、北欧の家具が付いたデザイナーズマンションみたい！
櫻 しかも広い。全長が旧型より16㎝伸びて2列目に余裕ができた。3列目も窮屈さはなく、身長170㎝の大人が普通に座れる。
２～３列目をたたむと大人２人が寝られる広さに。寝心地サイコー！
３列目シートはフルサイズながらすっきりと収納できる。
沢 センターコンソールにはiPadみたいなモニターが付いてます。
櫻 運転以外のあらゆる操作がこの画面でできるようになっているんだ。画面が大きいので助手席の人も使いやすいね。
大型タッチスクリーンを配したモダンなインテリアは使われる素材も上質。ATレバーにはスウェーデン製のクリスタルが使われている。
沢 安全装備も充実していると聞きましたが。
櫻 ボルボは創業以来、「常に安全でなければならない」という哲学に基づき、いちはやく安全装備を取り入れてきた。3点式のシートベルトやサイドエアバッグ、低速用自動ブレーキもボルボがパイオニアなんだ。XC90ではさらに進化して、道路逸脱時の乗員保護システムと右折時の対向車検知機能まで付いている。
バッテリーは車両中央部にあり、ガソリン車と比べてラゲッジ容量はほとんど損なわれていない。
沢 これなら10年乗っても古くなることはありませんね。そしてパワートレインはプラグインハイブリッド! でも、給電機能が付いていないのは残念。
櫻 AC100Vのコンセントが付いていない理由はインポーターに尋ねてもわからなかったけど、たぶん規格の問題じゃないかと。ただ、モーター駆動で瞬発力は抜群だし、静かでどっ
しり、高級感のある乗り心地で、最高に気持ちいい。
沢 あとは値段ですね。1000万円ではとても手が出せません（泣）。
櫻 すべてがインテリジェントなXC90のコンセプトは下のクラスにも用いられるはず。今後に期待！
４気筒エンジンとモーターの組み合わせで、重量級にもかかわらず燃費は良好。モーターでの走行可能距離は35.4㎞、最高速度は100㎞／h以上。外部充電器は200V規格だ。
ボルボ／XC90 T8
ツインエンジンAWDインスクリプション
VOLVO XC90
T8 TWIN ENGINE AWD INSCRIPTION
￥9,342,593
問い合わせ先／ボルボ・カー・ジャパンTEL0120-922-662
http://www.volvocars.com/jp
構成／櫻井香 撮影／小倉雄一郎
