後悔する前に知っておきたい田舎暮らしの5つの掟 | 田舎暮らし・移住 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.05.17

    田舎暮らしって、自然が好きな人にとって究極の夢かもしれません。でも忘れてならないのは、夢の裏には甘くない現実もたくさんあるということ。こんなはずではなかった…となる前に読んでおきたい、田舎暮らしの注意点を解説します。

    田舎暮らし

    田舎にいけばお金がなくても暮らせるのか?

    田舎は物件が安いし、土地が広いので野菜も自給できる。田舎は都会よりも現金への依存度が低いというのは事実。でも、それは都会時代と同じ水準の収入があるという前提での比較だ。

    近年、Iターンして農業をやりたいという人は多い。受け入れ窓口も増えているが、相談に行くと、きっとこんなふうに釘を刺されるはず。

    「2~3年間無収入でも暮らせる貯金はありますか?」

    趣味の家庭菜園なら、仮に野菜が病害虫で全滅しても笑って済むが、野菜づくりの仕事の場合は死活問題だ。遊びの釣りと漁業が違うように、農的生活と農業は似て非なるもの。順調にいったとしても、農業の収入水準は産業全体の中でもさほど高くない。

    田舎に行けばお金の呪縛から解放されるというのは一面的事実に過ぎず、むしろ経済問題は都会より切実だ。

    子供の教育費、都会と田舎どっちが高い?

    ひとつの山場が子供の義務教育の終了時である。

    進学問題の悩みの大半はお金の工面。まず高校の授業料。そして交通費(地方の定期代はバカ高い)。大学に入り一人暮らしをさせるなら生活費もいる。

    県内の大学なら少し遠くても通うという選択もあるが、運転免許ともう1台車が必要だ。田舎は車なしでは暮らせないのが現実だ。

    教育への投資がインフレ化する現代、家族の価値観が共有されていないと「やっぱり都会のほうがよかった」となりかねない。田舎暮らしにまず必要なのは、家族の合意とそれなりの覚悟だ。

    「人間関係に疲れての移住」は要注意!

    田舎は家族連れの移住を歓迎する。住民票を移してくれれば国からの交付金がそれだけ増えるし、子供がひとり増えることで、閉校という地域にくすぶっていた問題がクリアされることもあるからだ。

    だから、すぐに出て行かれたときの落胆も大きい。やはりよそ者は信用できん…となりやすく、その地域に移住を検討しているほかの人にも迷惑をかけることにもなる。

    都会の人間関係に疲れたので田舎でやり直したいという人もいるかもしれないが、そういう人は実は最も向いてない。

    共同作業や飲み会の参加はマスト?

    先祖伝来の土地を守るという責務を負う田舎の人は、好き嫌いでつきあう人を選べない。否応なしの環境のなかで構築してきた人間関係の調整方法が、結論が出るまでがやたら長い会合だったり、半ば強制化された共同作業、事あるごとに開かれる飲み会だ。

    少子高齢化が進む今は、以前ほど移住者をよそ者扱いする雰囲気はなくなっているが、進んで輪に入ろうとしない人は歓迎されないと心得よう。

    また、田舎では移住者の一挙手一投足は世間話の絶好のタネ。好奇の目にさらされたり妙な噂が立ったりもするが、いちいち腹を立てたりへこんでいては暮らせない。関心をもたれているうちに懐へ飛び込むことだ。

    後悔する前に知っておくべき5つの注意点

    1. 移住の夢には責任も伴います
    2. 農業と農的生活は違います!
    3. 自給自足だけじゃ暮らせません
    4. 車の運転免許は必須です
    5. 人嫌いな人に田舎は向きません

    (文=鹿熊勤/BE–PAL地域活性化総合研究所員)

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