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    2021.06.24

    ナイフの各部位の名称を知っていますか?基本を覚えてナイフ選びに役立てよう

    すべて筆者私物。

    知っていればナイフ選びが楽しくなる

    ナイフは知れば知るほど面白い道具です。

    キャンプにおいて欠かせない道具であるナイフ。普段から何気なく目にしている部位、あるいは手に触れている部位にも、ちゃんと名称があります。

    それらを覚えることでナイフ選びがより楽しく、そして的確に判断できるようになります。

    ナイフに関する新製品発売のニュースも、さらに深く理解できるはずです。

    細分化するとじつにたくさん存在する、ナイフの各部位の名称。今回はそのなかでも、とくに基本的なものを解説します。

    ブレード

    ブレードはナイフ選びにおいてとくに重要な部位。

    ナイフの刃全体をブレードと呼びます。ブレードの素材には、カーボンスチール(炭素鋼)またはステンレススチールを用いるのが一般的です。

    ごく単純にそれぞれの特徴を挙げると、カーボンスチールは硬度が高いため切れ味にすぐれ、ステンレススチールは錆びにくくメンテナンスが容易。

    しかしカーボンスチールとステンレススチールのいずれも、あくまで広義の呼び方です。金属の組成が異なれば、ブレードが持つ特性にも差が出ます。

    ナイフのスペックに「素材:ステンレス」と表記されていても、安いステンレスの場合もあれば、高級なステンレスの場合もあるのです。

    ブレードの素材にはじつにさまざまなものがあり、それを知るとナイフ選びがより楽しく、そして奥深くなります。

    ハンドル

    ナイフ全体の印象に大きく影響するハンドル。

    ナイフを使用する際、手で握る部位がハンドルです。ハンドルの素材には、木やシカの角などの天然素材、ラバーやプラスチックなどの人工素材があります。

    天然素材で作られたハンドルは、質感や見た目にすぐれているのが特徴です。その反面、水を吸いやすかったり、強い衝撃を与えると割れてしまうものもあります。

    いっぽうの人工素材は、天然素材以上に実用的です。耐久性にすぐれているものが多く、ハードな取り扱いにも耐えてくれます。ただし天然素材ほどの面白みはありません。

    ハンドルの形状や素材は、使い勝手に大きく影響します。ナイフを選ぶ際、よく考えて決めたい部分です。

    タング

    タングの形状によってナイフ自体の特性が異なります。

    ナイフを構成する1枚の金属板のうち、ハンドルのなかに隠れている部位をタングと呼びます。

    ブレードがハンドルから抜けないのは、タングでしっかり固定されているからです。そしてタングにもいくつかの種類があります。

    ナロータングは外側から見えません。

    ブレードの幅に対して、狭く成形されているタングが「ナロータング」です。

    モーラナイフの人気商品「コンパニオン」に採用されているタングでもあり、ナイフ自体の重量を抑えられるのがメリット。

    フルタングは全周にわたって露出しています。

    ナロータングとは対照的に幅が広く、ハンドルと同じ形に成形されているのが「フルタング」。数あるタングのなかで、もっとも耐久性にすぐれているのが特徴です。

    ハーフタングは少々めずらしいタイプです。

    ハンドル上部の中間あたりまで露出しているタングを「ハーフタング」と呼びます。ナロータングより頑丈で、フルタングより軽量なのがメリットです。

    タングの形状も、ナイフ選びにおいて重要なポイント。とくにナロータングとフルタングの2つは覚えておきましょう。

    ポイント

    これはオピネルのナイフに備わっているポイント。

    ブレード先端の尖っている部位をポイントと呼びます。

    ポイントの形状はナイフによってさまざま。それぞれに想定されている使い方に対して、都合の良い形状のポイントが与えられています。

    たとえば動物の皮をはぎ取るために使用する「スキナー」タイプのナイフ。皮と肉をうまく切り離せるように、上部に丸みを帯びたポイントが採用されています。

    キャンプで人気のオピネルのナイフは、ポイントの上部がえぐれています。この形状は突き刺したり細かい作業をするのに有利です。

    ポイントの形状は機能面だけでなく、ナイフ全体の印象にも大きく影響する要素。見た目の好みで選ぶのもアリです。

    エッジ

    製品によってエッジの形状も異なります。

    ブレードのなかで、鋭利な刃がついている部位をエッジと呼びます。食材を切ったり、砥石で研ぐのがここ。

    エッジは断面の角度が小さいほど切れ味が鋭くなり、逆に角度が大きいほど耐久性において有利です。

    自分でナイフを研ぐ際には、この特性を考慮しましょう。料理で使用するナイフのエッジは鋭角に、ブッシュクラフトで激しく使用するナイフは鈍角に。

    そのように研ぎ分けることで、使い道にあったエッジをつけることができます。

    スパイン

    スパインは峰(みね)とも呼ばれる部位です。

    スパインとは、ブレードの背にあたる部位のこと。スパインには刃がついていないので、食材を切る際に指を添えたり、木の棒で叩いて薪を割ることもできます。

    また製品によっては、スパインでファイヤースターターを擦り、火花を飛ばせるものもあります。

    ワイルドな火起こしを楽しみたい方は、ファイヤースターターとあわせて使用できるナイフを選ぶのもおすすめです。

    シース

    シースのちがいによっても使い勝手に差が出ます。

    ナイフを収納するための鞘(さや)をシースと呼びます。そしてこのシースを備えているナイフが「シースナイフ」です。

    折りたたんで持ち運ぶタイプの「フォールディングナイフ」と対照的に扱われます。

    シースは革製あるいは樹脂製のものが一般的です。革製のシースは高級感があり、使い込むほど味わいが増します。

    いっぽう樹脂製のシースは水濡れや汚れに強く、そして機能的。とくにこだわりがなければ、扱いやすい樹脂製のシースをおすすめします。

    まずは自分のナイフについて調べてみよう

    製品ごとの性質がわかれば、適切なナイフ選びができます。

    今回ピックアップした名称は、あくまで基本的なもの。さらに細かく見ていくと、簡単には覚えきれないほどたくさんの名称が存在します。

    「流行や話題に流されることなく、自分が納得したナイフを手にしたい」

    そのように考える方こそ、勉強してでも覚える価値があるというものです。

    文字による説明だけでナイフの姿を想像できると、ナイフ選びがいっそう楽しくなります。

    そのためにまずは、自分が所有しているナイフについて、各部位の名称と特徴を調べてみましょう。

    すると次にナイフを購入するとき、いま持っているものにはない強みを備えたナイフを手に入れられます。

    私が書きました!
    アウトドアライター
    斎藤純平
    キャンプに関する記事を中心に執筆しているアウトドアライター。趣味はキャンプ・国内旅行・バイク・スキューバダイビング。温泉や神社を巡るのも好きで、そこそこ詳しい自信あり。どこにも定住しない自由気ままな生活を目指すため、ライターとして活動している。

     

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