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    2021.06.08

    やってみたら最高だった!農業初心者が語る「朝農活」のススメ

    実家が農家というわけでもなく、脱サラして就農したわけでもありませんが、2020年3月から農業にハマっています。そもそもなぜ農業を始めたのか? 1年3か月もの間、飽きずに畑に通い続けている理由や僕が感じた農業の魅力を伝えていきたいと思います。

    耕作放棄地を農地に変えよ!

    「借りた農地、手伝ってもいいかなぁ?」インスタグラムで見かける友人の奮闘ぶりを眺めていて、衝動的にメッセージを送りました。

    以前から農業に関心があったわけでも、健康的な食生活を目指したわけでもありませんが、世界中でパンデミックになりつつあった2020年の3月、耕作放棄地を借りた農場主の友人のもとで農業を始めました。

    寒い冬が終わりを告げ、いよいよ春の足音が聞こえ始めた時期でもあったのですが、雑草天国の耕作放棄地一面の雑草を抜きながら、農地へと復活させるための“農地改良”から着手することに。

    当初のテーマは「耕作放棄地を農地に変えよ!」でした。その広さはおおよそ15m×80mほどの長方形で、約1200平米です。バスケットボールコートが縦に3つほど入る大きさになります。

    フリーのライターという比較的自由に働き方を選べる立場でもあり、世の中の自粛ムードと、ピタッと動きが無くなった仕事状況もあって、時間も体力も有り余っていたのも幸いしました。

    コロナ禍がもたらした朝農業ルーティンの効能

    「不要不急の外出」「三密」「ソーシャルディスタンス」「Stay Home」「自粛、自粛、自粛!」。

    新しい言葉をシャワーのように浴びせられる日々の始まりは、僕にとって農業の始まりと同じタイミングでもありました。

    2020年4月、初めての緊急事態宣言が出され、「Stay Home」が叫ばれ、マスクが品薄になり、ランナーのマスク問題が勃発して(趣味はトレイルランニングです)、リモートワークやオンライン会議が一般的になりました。

    そんな中、目まぐるしい世の中の流れから一時的に離れ、農作業は朝に行ないます。

    朝7時に起きて準備して、途中のコンビニで飲み物を買って、自宅から車で20分ほどの農地に向かいます。作業が終了するのは11時前。夏場は10時には終わっていました(灼熱すぎて9時に終わる時も )。

    こうして朝農業を続けていて、15年前のことを思い出す自分がいました。僕がランニングを始めた時のことをです。

    見事なまでの夜型人間だった自分が、特別な高い意識もなく朝ランを続けていくうちに生活リズムがガラッと変わり、早寝早起き生活になったのです。

    「違う人間みたい」と友人たちにいじられましたけど、健康的なライフスタイルを手に入れた実感に満ち、自粛期間中の運動不足解消の意味も担った朝農業は、15年前の生活習慣の変化をアップデートさせたような効果を僕にもたらします。

    朝農業ルーティンから帰ってひとシャワー浴びてもまだお昼というのは、ちょっとした得した気分になるんです。「ひと仕事終えたあとの昼ビール!」としたかったくらいの充実感がありました。そして何より、お昼ご飯が猛烈にうまい!

    “土に根をおろし、風とともに生きよう
    種とともに冬を越え、鳥とともに春を歌おう”

    これは、アニメ映画『天空の城ラピュタ』の有名なセリフです。

    「リアル」から「オンライン」へと世界が大きく動き、新しい概念が次々とやってきては、空中戦で物事が進行していく中、泥臭い地上戦として土に根をおろせたことが日常にメリハリと、そして何よりも精神的な安定をもたらしてくれた気がします。

    アウトドアで活動することは、狂った体内時計を戻し、心をリセットするような、あるいは、社会全体で溜まった不純物のようなものを浄化する作用があることを、趣味であるトレイルランニングを通じて、体験的に知っていた僕は、畑に入り、土を触って自然の中に身を置く農業の中にも同様の共通点を見出していたのかもしれません。

    下の画像は、まだ緊急事態宣言下の2020年5月上旬の畑の様子です。農地改良の第一歩を踏み出せた記念すべき写真です。

    「うわ!美しい!」と思った方は、農業に向いているかも!? 

    この畑では完全オーガニックな野菜作りを目指しているため、除草剤を使わずに人力で雑草を引き抜いています。除草剤をまかずに、どうやって生命力の強い雑草たちと戦っているかは、また今度ご紹介できたらと思います。

    私が書きました!
    フリーライター
    山田 洋
    2020年3月から、「ときどき農業生活」を始める。きっかけは「耕作放棄地を農地に再生したい!」と、1200平米ほどの農地を借りた友人のお手伝いから。リモートワークと並行しながら、100%オーガニックの鎌倉野菜を育てるために雑草との格闘を続けている。

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