まるで緑の花火!一度は見てみたい、美しく水中を彩る海藻「ケヤリ」 | 海・川・カヌー・釣り 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2021.05.10

    私が書きました!
    水中カメラマン
    堀口和重
    日本の海を中心に海洋生物やそれに携わる被写体を1年通して撮影。撮影した写真は新聞やダイビング雑誌などのメディアに掲載、セミナーなどのカメライベントなども開催。水中の生き物の面白い姿や、面白い生態を知ってもらいたいと、海と人の関わりをテーマに伝えていきます。桜の季節が終わり、初夏の日差しを感じる日が増えてきました。 海の中季節も冬から春へ、更には夏に向けて刻々と変化しています。 

    以前の記事(https://www.bepal.net/play/canoeing/143731)で、1~3月に鹿児島錦江湾で水面も水底も緑の世界が広がると紹介しました。今回の記事でも海中の緑の世界をご紹介したいと思います。錦江湾とは違う、和歌山県・串本の緑の世界をご覧ください。 

    ご紹介したいのはケヤリという海藻の仲間。

    まるで緑色の花火を連想させる、ケヤリ。

    4月に見た時のケヤリのサイズは15㎝~20㎝ 。毛の束は生殖器官。

    海藻といえば、昆布やワカメなど日本人の食文化で欠かせないものだと思いますが、私が今年の4月に撮影した海藻はまるで造花の作品のような美しいものでした。  

    温帯に生えるケヤリは本州中部~九州にかけて分布しています。日本以外の国ではこの海藻が生えているところはとても少ないようです。 

    また今回撮影した串本の海に行けば見れるという訳ではなく、ボートに乗り沖へ出て、さらに水深は10m~20m前後の深い場所に行かないと見れないのです。ダイビングのライセンスがないとなかなか難しい特殊な海藻の仲間、それがケヤリなのです。 

    ちなみにケヤリという名前は、大名行列の先頭が振り歩く鳥毛を飾り付けた毛槍が由来のようです。

    近くにいたのはコケギンポというちいさな魚。

    そんなケヤリを私が初めて見たのは2年前。所々にポツン、ポツンと群生していたのを覚えています。しかし、今年に入りダイビングショップのガイドさんが一面にケヤリが生えている場所を発見したのです。その場所はケヤリが繁茂し水底を覆いつくす【ケヤリ畑】が見れるのです。 

    一面に繁茂しているケヤリ。

    どこまでも続くケヤリ畑に私も驚かされました。 

    ちなみこのケヤリがいつまで見られるのか、とダイビングショップのガイドさんに話を伺うと、この後は段々と成長して伸びて、6月ぐらいの低気圧で海が荒れたときなどに切れて少なくなっていくとのこと。 

    一度は見ていただきたい、期間限定の美しい光景です。 

    撮影協力:串本ダイビングサービス マリンステージ串本店

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