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ステーションワゴンはアウトドアでも活躍!

実はアウトドアでも活躍するステーションワゴン。その魅力をBE-PAL編集長・沢木が解説!
(BE-PAL 2023年10月号より)
ステーションワゴンで味わうアウトドア
今、ステーションワゴンの選択肢が減ってきている。ラゲッジの広さよりもキャビンでの快適さを求めて、ミニバンやSUVを選ぶ人が増えているのだ。
「でも、ステーションワゴンでしか味わえない良さもあるんですよ、アウトドアでは」と語るのは、本誌編集長・沢木。
「まず後席をたたんだときのラゲッジの奥行きが長いので、荷物を縦に積みやすい。もちろん車中泊も簡単。そして背が高いミニバンやSUVと比べて重心が低いから、タイトなカーブが続く山道で体が振られにくく、クルマの挙動も安定します。高速道路では風切り音が少ないし、横風にも強いんです」
実際、高速道路網が発達しているドイツでは、今もステーションワゴンが人気。遊びのフィールドへ向かう道が高速道路中心なら、良さを実感できるはず。
「もうひとつ、ステーションワゴンのカタチが好きになれないという声も聞くけど、最近のクルマはどれもスタイリッシュ。普段使いする家族の同意を得やすいと思いますよ」
撮影/高柳 健
▼参考記事
ソト遊びの相棒に!BE-PALが選ぶステーションワゴン10選
SUVやミニバンよりも低重心で安定、安心感のある走りを実現するステーションワゴン。魅力的なモデルをBE-PALがセレクト!
(BE-PAL 2025年7月号より)
トヨタ|クラウン エステート

国産プレミアムならではの上品な佇まいはさすがクラウン。その実用性を向上させたエステートは、リアシートを倒すと奥行き2mというスクエアな荷室が出現。ここにたっぷりとキャンプギアを積み込んで、クラウンならではのゆったりとした乗り心地を味わいながらフィールドへ。
4WDシステムで、シーズンを選ぶことなくアウトドアアクティビティーを満喫できる。HEV、PHEVが選択可能だ。

荷室容量は570~1,470L。後席の背もたれを倒した際の奥行きは2,000mmに達する。MTBだってこのとおり!

高級感あふれる車内空間。運転席は視界が広く、ドライバーの視線移動を最小限にとどめるデザインを採用。
【エステートRS】
●ボディーサイズ:全長4,930×全幅1,880×全高1,625mm
●車両重量:2,080kg
●最低地上高:165mm
●最小回転半径:5.5m
●WLTCモード燃費:20.0km/L
問い合わせ先:トヨタ自動車
TEL:0800-700-7700
https://toyota.jp/index.html
スバル|レヴォーグ

後席を倒さずに、561Lという大容量を確保するラゲッジスペース。開口部も広く、使い勝手抜群だ。荷室床下のサブトランクも備え、濡れたり汚れたりした道具の収納に便利。最先端の運転支援と多彩な装備も充実。モデルは2種のガソリン車のみ。


【GT-HEX】
●ボディーサイズ:全長4,755×全幅1,795×全高1,500mm
●車両重量:1,580kg
●最低地上高:145mm
●最小回転半径:5.5m
●WLTCモード燃費:13.5km/L
問い合わせ先:スバル
TEL:0120-052215
https://www.subaru.jp
アウディ|A5アバント

シャープな印象のリアスタイルが目を惹く新型A5アバント。デザインの新鮮さはもちろん、通常476Lの広さの荷室はリアシートを倒すことで1,424Lまで拡大できる。日常からレジャーまで、多彩なシーンで優れた利便性を発揮。ガソリン車のみ。


【クワトロ150kW】
●ボディーサイズ:全長4,835×全幅1,860×全高1,470mm
●車両重量:1,820kg
●最小回転半径:5.6m
●WLTCモード燃費:13.1km/L
問い合わせ先:アウディ
TEL:0120-598106
https://www.audi.co.jp/ja
メルセデス・ベンツ|CLA シューティング ブレーク

貴族たちが狩猟を楽しむときに使う車として、クーペスタイルをベースに改装したことがシューティングブレークの始まり。使い勝手のいい広い荷室と、最小回転半径5.1mという実用性の高さに注目。ガソリン、ディーゼルともにMHEV。


【200d】
●ボディーサイズ:全長4,690×全幅1,830×全高1,450mm
●車両重量:1,580kg
●最低地上高:135mm
●最小回転半径:5.1m
●WLTCモード燃費:18.7km/L
問い合わせ先:メルセデス・ベンツ
TEL:0120-190-610
https://www.mercedes-benz.co.jp
スバル|インプレッサ

引き締まったボディーデザインは軽快感たっぷり。定評ある運転支援システム、アイサイト搭載で、安全かつ楽なドライブが可能に。荷室容量は5人乗車時で315Lと、ファミリーキャンプにも十分。クルマ旅をしたくなる一台だ。


【ST-G】
●ボディーサイズ:全長4,475×全幅1,780×全高1,515mm
●車両重量:1,530kg
●最低地上高:135mm
●最小回転半径:5.3m
●WLTCモード燃費:16.6km/L
問い合わせ先:スバル
TEL:0120-052215
https://www.subaru.jp
ボルボ|V60 クロスカントリー

四輪で駆動力を伝達するAWDと、リフトアップによって地上高を205mm確保したことで卓越した走破性を実現。道路状況や天候を問わない適応能力に、収納力たっぷりのラゲッジスペースをプラス。アウトドアユースにぴったりだ。MHEVのみ。


【Ultra B5】
●ボディーサイズ:全長4,785×全幅1,895×全高1,505mm
●車両重量:1,860kg
●最低地上高:205mm ●最小回転半径:5.7m
●WLTCモード燃費:12.6km/L
問い合わせ先:ボルボ
TEL:0120-55-8500
https://www.volvocars.com/jp
トヨタ|カローラ ツーリング

バランスが取れたオールマイティなカローラ。同シリーズのツーリングは、スクエアなラゲッジはスペースで荷物がしっかり積めて、ファミリー層にぴったり。最新の予防安全パッケージほか、ドライブアシスト機能も抜かりなし。HEV車のみ。


【W×B 2WD】
●ボディーサイズ:全長4,495×全幅1,745×全高1,460mm
●車両重量:1,390kg
●最低地上高:130mm
●最小回転半径:5.3m
●WLTCモード燃費:27.3km/L
問い合わせ先:トヨタ自動車
TEL:0800-700-7700
https://toyota.jp/index.html
プジョー|308SW

新しいライオンエンブレムを備えたフロントマスク。スタイリッシュな外観はもちろん、実用的な内装にも注目。可倒式リアシートをワンタッチで倒すことで、荷室が通常約608Lから最大約1,634Lまで広がる。ディーゼル車かPHEV車が選べる。


【GTハイブリッド】
●ボディーサイズ:全長4,655×全幅1,850×全高1,485mm
●車両重量:1,720kg
●最低地上高:130mm
●最小回転半径:5.3m
●WLTCモード燃費:17.2km/L
問い合わせ先:プジョー
TEL:0120-840-240
https://www.peugeot.co.jp
VW|ゴルフ ヴァリアント

5ドアハッチバックのゴルフからボディーサイズを広げ、積載能力を高めたモデル。同時にスポーティーで正確なハンドリングを実現。ガソリンのMHEV、ディーゼル車から選べる。6人乗車時で611L、リアシートを倒せば1,642Lの荷室容量に。


【TDIスタイル】
●ボディーサイズ:全長4,640×全幅1,790×全高1,485mm
●車両重量:1,510kg
●最小回転半径:5.1m
●WLTCモード燃費:20.1km/L
問い合わせ先:フォルクスワーゲン
TEL:0120-993-199
https://www.volkswagen.co.jp/ja.html
BMW|5シリーズ・ツーリング

歴代モデルが磨き上げてきたスクエアで使い勝手のいい荷室。そこからさらに実用性を向上させ、ラゲッジは570Lから最大1,700Lまで変更可能に。長距離ドライブも楽しめる、スポーティーな走りにも注目。ガソリン、ディーゼルともにMHEV。


【523d xDrive】
●ボディーサイズ:全長5,060×全幅1,900×全高1,515mm
●車両重量:1,940kg
●最低地上高:155mm
●最小回転半径:5.8m
●WLTCモード燃費:15.7km/L
問い合わせ先:BMW
TEL:0120-269437
https://www.bmw.co.jp/ja/index.html
▼参考記事
アウトドアにおすすめのステーションワゴンを試乗レビュー

フォルクスワーゲン「パサート」を自動車ライターが試乗レビュー。PHEVモデルの走り心地や座席の安定感、積載能力もチェックした。
VW|パサート
日本で展開される9代目パサートは、パワートレイン別に3種類。ガソリンエンジン+モーターのマイルドハイブリッド(MHEV)による前輪駆動、ディーゼルエンジンによる4輪駆動、ガソリンエンジン+モーターのプラグインハイブリッド(PHEV)による前輪駆動だ。
プラグインハイブリッド版はコンセントから充電ができて、モーターだけで走行できるEVモードを備えている。その距離、新型パサートではなんと142kmという長さ。

ここではPHEVモデル「eHybrid Elegance」に試乗。一般道をハイブリッドモードで走り始めても、なかなかエンジンを始動しようとせず、ほとんどモーターだけで走る。静かで滑らかだ。
新東名高速に乗って110km/hを超える辺りで、ようやくエンジンが掛かったが、少しだけアクセルペダルを戻しただけでもエンジンは止まり、その瞬間にエネルギー回生が行われる。
そこから再度ゆっくりとペダルを踏み込んでいっても、モーターだけで加速を続けるが、速度が上がっていくとそれに伴ってエンジンも始動して両方のパワーが使われる。切り替わりは素早く、ショックやノイズのようなものは全く感じることはない。その洗練具合には舌を巻いてしまった。

パサートはステーションワゴンなので、SUVと違って低い位置に座る。これが運転しやすさに決定的な影響を与える。着座位置だけでなく、クルマの重心やコーナリングの際のロールセンター位置なども低くなるために、コーナリングのたびに前後左右に揺すられることが少なくなる。
強い安定感が得られ、乗る人すべての快適性が高い。これはパサートに限らず、すべてのステーションワゴンが備えた長所だ。

歴代パサートの美点であったトランクルームの大きさと荷物の出し入れのしやすさは踏襲されている。トランクルームはサスペンションなどの邪魔な出っ張りがない直方体なので、荷物の入れ方や置き方を考慮する必要がなく、なんでも積み込める自由度の大きさが使いやすさを実現。

後席を倒さない状態でも荷室容量は690L。キャンプ道具も余裕で積むことができる。

新型パサートはステーションワゴンが本来的に有している長所を最大限に活かしながら、これまで培ってきた乗りやすさや使いやすさなどに磨きが掛けられている。
街中でも重宝するが、真価を発揮するのはやはり長距離を走る何日にも渡るグランドツアーだろう。荷物も人もたくさん乗せて出掛ける自動車旅行は想像するだけで心が昂ってくる。
問い合わせ先:フォルクスワーゲン
TEL:0120-993-199
https://www.volkswagen.co.jp/ja.html
▼参考記事
積載力をチェック!アウトドアギアをしっかり積めるステーションワゴン

とにかく荷物をたくさん積みたい、日常使いを考えてデザインを重視したりコンパクトサイズがいいなど「積めるクルマ」の基準は人それぞれ。多様な要望に応えるべく、「アウトドアギアの積みやすさ」という視点で北欧スウェーデンのしゃれたワゴン、ボルボ・V60をチェックした。
(BE-PAL 2023年10月号より)
ボルボ|V60

現在2サイズのステーションワゴンをそろえるボルボ。ミドルクラスに当たるのがV60だ。
「ラゲッジ開口部が立ったデザインで、荷物を手前まで積めます。後席をたためば奥行きは実に1700mmにもなり、車中泊も余裕でこなせます」
最新世代のプラットフォーム(車体の基本骨格)を用いたV60は、ボディーの四隅ぎりぎりにタイヤを配置し、広大な室内空間を実現している。
「後席の足元の広さは、数あるステーションワゴンで随一。人も荷物も大切にした設計です」
2分割式の後席を片方たたみ、長ものを積んで4人で快適にドライブ。安全装備を重視してきた北欧スウェーデンブランドのステーションワゴンは、積載を含めたアクティブなライフスタイル全般をサポートする。


モダン・ステーションワゴンに欠かせない美しさを追求するボルボ。流れるようなデザインで全高が低いため2段積みはできないが、奥行きはすごい。

衝立状のグロサリーバッグ・ホルダーを装備。「荷物が少ないときの固定方法も考慮しているのはさすが」

ボルボのエステート(ステーションワゴンの呼称)の伝統を感じさせる、開口部が立ったラゲッジ。

後席空間も重視した設計でシートの背もたれも大きく、おかげでたたんだときの床が広い。長ものも余裕だ。

中央の背もたれが開く。「スキー板、積めます」

サイドポケットはネット付き。

テスト車両にはシートベンチレーションとマッサージ機能も。「疲れを癒やす装備が気持ちいい~」
【アルティメットB4】
●ボディーサイズ:全長4,780×全幅1,850×全高1,435mm
●車両重量:1,730kg
●最低地上高:150mm
●最小回転半径:5.7m
●WLTC燃費:15.4km/L
問い合わせ先:ボルボ
TEL:0120-55-8500
https://www.volvocars.com/jp
撮影/高柳 健
▼参考記事