編集者・若菜晃子さんが愛用する山道具とおすすめの低山5選 | 山・ハイキング・クライミング 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    山・ハイキング・クライミング

    2022.06.11

    編集者・若菜晃子さんが愛用する山道具とおすすめの低山5選

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    鳥のさえずりに耳を傾けつつ、きもちのいい山道をてくてく歩けば、心は晴れ晴れ、すがすがしい気分になります。山登りの初心者や親子連れでも、「低山」なら安心。さあ、静かな山をのんびりと歩きにでかけましょう! 低山を歩くときには、どんな道具が必要なのでしょうか? 初心者におすすめの低くて楽しい山はどこなんでしょうか? 山歩きの達人に、道具の選び方と低山の楽しみ方を教わりました。おすすめの低山も5つご案内します。

    若菜晃子さん

    若菜晃子さん:編集者・文筆家。兵庫県神戸市生まれ。山と渓谷社で編集に携わった後、独立。随筆集『旅の断片』で斎藤茂太賞を受賞。最新刊は『岩波少年文庫のあゆみ1950‐2020』。山ではパタゴニアのウィンドブレーカー「フーディニ ジャケット」を愛用。軽くてかさばらないので旅にも使える。同社のバギーパンツは耐久性と速乾性にすぐれ、長年信頼の一品。

    スケッチブックを持っていくと、山をより深く楽しめます

    若菜晃子さんは、登山雑誌の元編集者で、独立後は「街と山のあいだ」をテーマにした小冊子『mürren』(ミューレン)を編集・発行しながら、山や旅、地方菓子など幅広いテーマで著作を発表している。

    かつて仕事で山に登っていた若菜さんにとって、低山は山にいる時間を楽しめる場所だという。

    「高山に登る場合は体力も必要ですし、日中にあそこまで行かなければという時間的な制約がありますが、低山では余裕をもって自然に親しむことができます。高山ほど荷物を精選しなくてよいので、好きな道具も持っていけます」(若菜さん)

    ルーペで花や虫を見て、単眼鏡で鳥を見る。気になったものはスケッチブックに記録する。中を見せてもらうと、ミヤマセンキュウの新芽がていねいに描かれている。筆記具はごく普通の水性ボールペン。歩いたルートや気に入ったポイントなども書き込む。

    スケッチブックに描いた植物の絵。上に地図を張り付けてある

    スケッチブックはミューズの「ワトソンブック」を使用。地図は国土地理院の2万5000分の1地形図(https://maps.gsi.go.jp)をプリントアウトし、歩いたルートを記録する。登山に必要な情報が記された「山と高原地図」シリーズ(昭文社)も携行。

    若菜さんは、平日に人の少ない山へ出かけ、スケッチする時間や鳥のさえずりを楽しむという。

    「まずは、誰か山に詳しい人と一緒に行ってみる。そして同じ山に何度も通ってみる。そうすると、どんな装備を持っていくとよいかが少しずつわかってきます」

    若菜さんの本

    東京近郊ミニハイク

    筑波山や尾瀬など若菜さんおすすめの27の低山ハイキングコースを紹介した著書『東京近郊ミニハイク』(小学館刊)。

    若菜さん愛用の山歩き道具

    白い水筒とマルチツール、わっぱに入ったミニトマト

    近年、水筒は軽いプラスチック製が主流だが、においが気になるので、アルミ製を使用。口が細いので飲みやすい。昼食は曲げわっぱに入れて持参。帰りはコンパクトに重ねて持ち帰る。ナイフは母から譲り受けた年代もの。

    黒いバックパック
    上から荷物を出し入れできる「ずだぶくろ」形のバックパックを愛用。いつも同じ道具を持っていくので、手を入れれば、どこに何が入っているかわかる。

    オメガの腕時計とキヤノンのカメラG9Xとエッシェンバッハのルーペ

    片手で撮れるデジカメ、キヤノン「パワーショットG9X」を愛用し、予備電池も持つ。エッシェンバッハのルーペは植物などの観察用。時計は堅けん牢ろうなオメガ「シーマスター」を着用。

    ダナーのブーツ

    靴はダナー「ケブラーライト」。底が硬く安定感があり、内にゴアテックスを使用し雨が染み込まない。靴底は3回張り替え済み。

    たたんだレインウェアとパンツ。赤と黒のポーチ状に収納されている

    冒頭の写真で着用のジャケットは約100gと軽量で、ポケットに小さく収納できるポケッタブル仕様。下は同素材のパンツ(収納状態)。

    若菜さんおすすめの低山

    弘法山(こうぼうやま)

    ▲235m 神奈川県秦野市

    丹沢の前衛峰。四季を通して手軽に雑木林の尾根歩きを楽しめる。吾妻山まで縦走しても。

    角田山(かくだやま)

    ▲481m 新潟県新潟市

    地元で愛される花の名山。春のカタクリやオオミスミソウの群落と海の眺望は忘れがたい。

    田原アルプス(たはらあるぷす)

    ▲278m(最高峰・衣笠山) 愛知県田原市

    渥美半島にある小さなアルプス。のんびりとした縦走路がいい。

    虚空蔵山(こくぞうやま)

    ▲592m 兵庫県丹波篠山市

    立杭焼で知られる丹波篠山にたたずむ里山。山頂からは窯の煙とのどかな家並みを望む。

    鬼岳(おにだけ)

    ▲315m 長崎県五島市

    五島列島福江島の山。草原に覆われたやさしい山容、展望のよい尾根道が素晴らしい。

    取材・文/大塚 真 撮影/田渕睦深 (『サライ』2021年6月号より)

    [新版]東京近郊ミニハイク
    東京から電車で気軽に行けて、徒歩時間3時間程度のハイキングルート(主に低山)を、大判で見やすい地図と心地よい文章で紹介する「歩き旅」のガイドブック。『山と渓谷』副編集長を務めたのち、リトルプレス『murren』(ミューレン)編集発行人や文筆家として活躍する女性編集者・若菜晃子が、長年自らの足で繰り返し歩いてきた経験から厳選した「ほんとうによい山」と山麓で見つけた「おいしい滋味おやつ・おみやげ」だけをご案内します。2015年刊行のロングセラー『東京近郊ミニハイク BE-PAL版』に10の新ルートと最新情報を追加し、地図も全面改訂して大幅にアップデートしました。
    さらに、山で出会う人や生き物、鳥のさえずり、四季折々の野の花、稜線から遠望する風景など、低山あるきならではの楽しみを綴った書きおろしエッセイを、各山ごと収録。静謐でぬくもりあふれる筆致をたどりながら、山でしか出会えない「深いこと」を思い巡らすことができる本に仕上がりました。
    読んですぐ山あるきに出かけられる実用書であり、読むと日々の垢を払うような境地になれる、心地のよいハイキングガイド。人生をともに歩いていく、座右の一冊です。
    1760円(税込)
    小学館の公式ページで見る

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