1964年から続く英国発のキャンピングカー&トレーラービルダーであるスイフト社。今回紹介する「エスケープコンパクト」は、フィアット・デュカトをベースにしたキャブコンで、全長6m、全幅2.3mを切るボディ。トヨタ・グランエースよりも若干大きいボディながら欧州モデルとしてはコンパクトな位置付けのモデルとなっています。

SWIFT Escape Compact C404
国産キャブコンのベース車として定番のカムロードと比べるとやや大きいですが、低床かつワイド&ロングホイールベースにより走行安定性は抜群! ボディの見切りもよく、やや大きいサイズながらも運転がしやすいと感じます。乗り心地についても乗用モデル並みの快適さを実現し、同じトラックベースとは思えない乗り心地は移動中での疲れも少なく乗用車感覚で運転できるのがうれしいところ。おまけに、英国製だけあって右ハンドルというのもいいです。

フロントシートとセカンドシートでリビングを構成。上部収納棚には間接照明も付き、夜の雰囲気も抜群。天井にはルーフを搭載し採光性や通気性にも配慮
室内に入るとフロントシートを反転させて展開するリビングのほかに、最後部にもリビングスペースがあり、乗車定員の4人にプラスしてゲストを招いてくつろぐこともできるようになっています。また、最後部にあるリビングはダブルベッドに展開できるほか、天井にはプルダウン式ダブルベッドも備わりファミリーでの就寝が可能。カップルでの旅ならばフロント側のリビングを使い、後部は常設ベッドにしたまま寝室として利用するのもお薦めです。

フロントとは別にリヤには4〜5人がくつろげるコの字ソファのリビングを配置。ここはダブルベッドに展開でき、ベッドのサイズは1880×1140mm

ファミリーで使用する場合などは、天井から簡単に引き下ろせる上段プルダウン式ダブルベッドを利用。1800×1170mmのベッドサイズ
車両価格が約1000万円と高額モデルということもあり、室内は曲線を織り交ぜたデザインになっており、上質な家具やシートやベッド生地を組み合わせ、モダンで高級感を感じる居心地のいい空間に仕上げられています。

キッチンには大型の85リットル3ウェイ冷蔵庫をはじめ、電子レンジやガスオーブングリルを搭載。シンクのサイズも大きめで、跳ね上げ式の調理テーブルもあり使い勝手はいい
キッチンも高級コンドミニアムのような充実度で、電子レンジにガスオーブンまで装備。本格調理だって楽しめる仕様で、九州1周のような長期のドライブ旅でも不満を感じることはなさそうです。

写真右:ミドルコートも収まるワードローブも完備。写真左:サニタリールームにはトイレや洗面台、シャワーもあり、約180cmの筆者でも窮屈さはなし
さらに、独自の「スイフトコマンド」と呼ばれるマホアプリ対応の液晶集中コントロールパネルを搭載。電圧や水量のチェックをはじめ、ヒーターの温度設定などが簡単に行えるのは超便利。これらハイエンドな装備群も高級キャンピングカーならでは。ワンランク上の優雅な旅を楽しみたい人にお薦めの1台です。

車両の状況がひとめでわかるほか、細かな設定がワンタッチで行えるスイフトコマンドはハイテクな機能。高級モデルらしい装備群にうっとり
車両価格968万円〜
問い合わせ先 トーザイアテオ
https://www.tozaiateo.co.jp/
構成/伴 隆之