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    2021.04.22

    自分に適したサングラスの選び方。偏光レンズと調光レンズの違いを解説

    私が書きました!
    山岳指導員(アルパインクライミング)
    ミツル
    山と自然に囲まれた長野県在住。登山では日本体育協会公認・山岳指導員(アルパインクライミング)の資格を持つ本格派。登山、バックカントリー、フリークライミング、アルパインクライミング、沢登りと山に関する遊びが生きがい。2児の父親をしながら、アウトドア系のフリーライターとして活躍中。

    登山にはマストアイテムのサングラス。レンズには様々な種類があり、一般的に多くの人が使っているのは「偏光レンズ」です。もちろん、偏光レンズにもメリットがありますが、著者は「調光レンズ」を愛用しています。偏光レンズと調光レンズ、どんな違いがあるのかご紹介します。

    なぜ、登山にサングラスが必要なのか?

    登山をするのに、サングラスが必要な理由の一番は紫外線です。紫外線は、標高が高くなるにつれて量が多くなり、目のダメージも大きくなります。

    さらに雪山では、紫外線は雪面にはね返り、四方八方から登山者を襲います。著者も登山を始めたころ、残雪期登山でサングラスを忘れ、ひどい「雪目」になったことがあります。雪目とは、紫外線で眼球が傷つくことで、目を瞑っていても、開けていても涙が止まらず、激痛が走り車の運転や、携帯を見ることさえも辛くなります。

    サングラスは他にも、突風や砂埃、木々の枝などから目を守ってくれます。

    登山に適したサングラスの選び方

    登山で使うサングラスの絶対条件は、紫外線をカットしてくれるレンズであることです。またレンズの性能は、登山にはとても重要な要素です。

    サングラスのレンズの種類

    ここで紹介するサングラスのレンズは、2種類で「偏光レンズ」と「調光レンズ」です。

    偏光レンズ

    偏光サングラスはレンズの色の濃さは一定。

    偏光レンズとは「都合の悪い光」、例えば、水面や、葉っぱ、金属の人工物などに乱反射した光を、カットしてくれるレンズです。通常のカラーレンズより高性能で値段も高価になります。

    ・ゴルフ(芝に反射する光をカット)
    ・マリンスポーツ(水面の反射をカット)
    ・フィッシング(水面の反射をカットして魚影が見やすくなる)

    上記で使う場合に特にオススメです。

    もちろん登山でも、余計な光の乱反射を防ぎ、眩しさを抑えより良い景色を楽しむことができます。当然眩しさを抑えることで、目の疲れも大幅に軽減されます。

    偏光レンズのイメージ「偏光なし」。

    偏光レンズのイメージ「偏光あり」。

    偏光レンズのイメージをカメラの「偏光フィルタ」を使って再現してみました。偏光フィルタを使った方では、水面の映り込みが少なくなり、水中の水草が見やすくなったのが分かります。

    調光レンズ

    調光レンズは室内などではクリアになる。

    調光レンズという言葉を初めて聞く方もいらっしゃるかもしれませんが、文字通り光を調節してくれるレンズです。簡単に言えば、レンズの色の濃さが、紫外線の量や、気温によって変わるレンズのことをいいます。

    室内や、曇天、早朝、夕暮れ時などの、紫外線の量が少ない時にはメガネのようなクリア(透明)だったり薄いグレーだったりします。反対に屋外で、晴天時の紫外線の多い時には、濃い色のサングラスに自動的に色が変わるレンズです。

    紫外線を浴びた直後から色が変わり始める。

    調光レンズは、紫外線を浴びた直後から色が変わり始めます。画像左の白いサングラスは、ケースから出して20~30秒程度、右側の黒いサングラスは、ケースから出して2~3分経過した状態です。調光レンズは紫外線の量が多いほど暗く、また気温が低いほど暗くなりますので、冬山に行くと画像よりさらに暗い色のレンズになります。

    登山に適したレンズは?

    必ずしも、登山ではどちらのレンズがいいという訳ではありません。登山の楽しみ方やシチュエーション、または使う人の好みで使用するレンズを選択するのがいいでしょう。

    偏光レンズに適した人

    乱反射の光をカットして、クリアな視界で景色を楽しみたい人には、偏光レンズがオススメです。特に、池や渓流などの水面周辺を中心に楽しむ場合は、偏光レンズが性能を発揮します。また、サングラスの脱着が苦にならない人です。なぜなら、明るいところから樹林帯に入ったり、曇った天候では偏光レンズ(特に色の濃いレンズ)だと暗く感じてしまいます。その場合はサングラスを外すことがあり、これらが苦にならない人にはオススメです。

    調光レンズに適した人

    調光サングラスに適した人は、行動中は常にサングラスをしていたい人。または脱着が面倒な人です。

    著者はサングラスの脱着がとても面倒で、行動を始めてから下山するまで、サングラスをずっと付けていたいタイプです。以前は偏光レンズを使っていましたが、樹林帯に入って暗くて見難くなるとサングラスをおでこに掛け、休憩の時にはその辺にサングラスを置いて、そのまま忘れてきた経験は片手では数え切れません。

    調光レンズでは、まだ暗い早朝から行動する際にも、ヘッドライトを付けて、サングラスをかけて行動しても全く苦になりません。また、サングラスケースは案外大きく、かさばるため登山には持っていきたくないということもあります。

    紫外線が勢いよく降り注ぐ眩しい環境下では、通常のサングラスより濃い色になりますので、眩しさもほとんど感じなくなります。この便利さを知ってしまってからは、調光レンズが手放せなくなりました。

    レンズ以外のサングラスを選ぶポイント

    紫外線が降り注ぐ環境下ではレンズの色はほとんど変わらない。

    登山をする際に、サングラスは長時間つけたまま行動します。なので、軽さとフィット感は、とても重要です。耳のあたりを締め付ける力が強いサングラスの場合、長時間装着していると、頭が痛くなることもあります。また、重たいサングラスの場合は、歩いているうちに下がってきて煩わしくなります。

    もう一点、サングラス選びで重要視しているのが通気性です。登山は多くの汗を掻くスポーツですので、通気性の悪いサングラスの場合、曇りやすくなります。

    まとめ

    登山に適したサングラス選びのポイントは、

    1.レンズ選び
    2.フィット感
    3.軽さ
    4.通気性

    以上の4点です。

    2~4に関しては、お店などで実際に装着して、自分なりにしっくりくるものを選んでもらえば良いと思います。レンズに関しては、今回紹介した「偏光レンズ」と「調光レンズ」の特性をしっかり理解した上で選んでみてはいかがでしょうか。

    なお、調光レンズのサングラスに関して、対応しているメーカーやモデルが少ないのが現状です。欲しいと思うデザインでも、調光レンズに対応していないことが多々あるので注意が必要です。

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