「フィアット500X」5年ぶりのマイナーチェンジで鮮度復活のイタリアンSUV

2019.07.21

個性的なイタリアンSUV「フィアット500X」

世界中に溢れるコンパクトSUV。アウトドアを充実させてくれる車は山のようにある。国産勢だけを見てもマツダCX-3、トヨタRAV4、日産ジューク、ホンダCR-V、三菱エクリプスクロスなど個性的な車が揃っている。ちょっぴり乱暴な言い方をすれば、どれもがハード面でストレスを感じる車はないし、スタイルと機能優先で選んで後悔無しといった感じ。

それでも魅力的な国産にお好みが見つからないとなれば、フィアット500Xなんてどうだろ。輸入車を候補として考えるとまずはジャーマンブランドやジープ、ボルボ、MINIクロスオーバーなどに目がいく。どれもが魅力的だから仕方ないと思うが、もう少し視野を広げるとより個性的なイタリアンSUV、つまりフィアット500X(FIAT 500X チンクエチェント エックス)が見えてくる。

本国ではかなり人気が高く、高速道路や街角でその姿を見かけることが多い。500Xのデビューは今から5年ほど前になるが、今回マイナーチェンジを受けてエクステリアデザインに少し手が加わり、おまけに1.3リットルのターボエンジンが採用され、魅力度を上げてきている。

まずは最大の変更点、フェイスリフトだが、これまでのモデルから大幅に変更されたのはフロントまわり。ヘッドランプがHID式からLED式となり、ポジションランプも上下に分割される新デザインを採用。

さらにバンパーのデザイン、さらにリアコンビネーションなども変更されたことで、前後の表情はキリリと引き締まり、今風の雰囲気になっている。

こうした外観の変更によって、従来より全長は30mm拡大しているが、実用面でのネガティブ要素にはなっていない。相変わらずのコロッとした基本スタイルはこれまで通りだが、このお化粧直しで鮮度が復活している。

さてフィアット500Xの魅力の一つだった軽快な走りだが、新開発の1.3リットル直列4気筒ターボエンジンはこれまでのエンジンより最高出力で11馬力、最大トルクで20Nm向上し、パワーアップしている。そして最高出力151馬力、最大トルク270Nmとなり、6速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)と組み合わされて、これまで通り実に軽快な走りを披露してくれる。

いや、これまでのモデルよりしっとりとした印象があり、少し大人な感じの走りなのである。実は今回のマイナーチェンジで重量が30〜60kgほど増している。この重量増をカバーするためにエンジンのパワーアップが使われたと思えば納得できるし、軽快さだけでなくしっとり感が走りに加わったことにも、説明が付く。

魅力的なマイナーを受けた500Xだが、少し残念なのはこれまであった4WD仕様がラインナップから落ちたこと。雪道などでは少しだけ機動力は落ちるかも知れないが、それでも電子制御などが走行面でのサポートを行うから、大きな不足を感じることはないと思う。

それよりもキャンプに出掛けるときの途中、フィアットならではの軽快な走りと個性的なぽっちゃりデザインを楽しみながらドライブできることは、輸入ブランドを選択する大きな理由になると思うが、そうなるとMINIクロスオーバー辺りが強烈なライバルとして急浮上してくる。さて、どちらを選んだらいいだろうか。

FIAT 500X PHOTOS

SPECIFICATIONS

  • ボディサイズ全長×全幅×全高:4,280×1,795×1,610mm
  • 車重:1,440kg
  • 駆動方式:FF
  • トランスミッション:6速AT
  • 直列4気筒SOHCターボ 1,331cc
  • 最高出力:111kw(151PS)/5,500rpm
  • 最大トルク:270Nm(27.5kgm)/1,850rpm
  • WLTCモード燃費:13.5km/l
  • 乗車定員:5名

価格:334万円(500Xクロス)
問い合わせ先:チャオフィアット0120-404-053


文/佐藤篤司
男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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