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    2020.04.24

    自転車が格段に快適に!自宅でできるたった2つの簡単メンテナンス

    私が書きました!
    自転車ライター
    山本修二
    1963年東京生まれ、名古屋在住。自転車が得意なフリーランスライターとして、本誌を中心に25年以上東京で活動。2015年に名古屋へ移住し、スポーツバイクの輸入代理店に勤務。2019年12月に再びフリーランスとなり、アウトドア遊びのパラダイス=名古屋から、ディープな情報をお届けします。著書『スポーツ自転車でまた走ろう』(技術評論社) http://yamabon.jp

    わずか5分で驚くほど走りが軽くなる

    自分でやればメンテ代もタダ 

    サイクリストにとって、屋外を自由に走り回れないのは辛いこと。そんなときは、腐らず、自宅で愛車のメンテナンスをしてはいかがだろう? メンテといっても、特殊な工具や専門知識は必要なし。空気入れ、クリーナー、潤滑油などわずかなものがあればOK。作業時間も、ものの5分。しかし、その効果たるや。乗った瞬間に走りの違いを実感できるうえ、メンテナンスにかかる整備費まで節約できる。

    今回使った道具は、たったこれだけ。左から、空気入れ、パーツクリーナー、潤滑剤(シリコン系)、手前はバルブアダプター各種(必要に応じて)、ウエス、軍手、シート。

    今回使ったもの

    ① 空気入れ(必要に応じて自分の自転車のバルブに対応する口金も用意)
    ② パーツクリーナー
    ③ 潤滑油(シリコン系を推奨)
    ④ ウエス
    ⑤ 軍手
    ⑥ シート(床を汚さないため)

    空気入れの口金をチェック

    今回使ったものは、ホームセンターなどで購入できる。近くになければ、ネット通販を利用すればいい。気を付けたいのは、空気入れのバルブの互換について。スポーツ車の多くは、仏式というタイプを使う。しかし、ホームセンターで売っている空気入れの場合、このバルブに対応する口金が付属しないことがある。その場合のみ、スポーツ自転車専門店で、変換バルブを購入する必要がある。

    自転車に使われているタイヤチューブのバルブは、この3種類。左から、仏式、米式、英式。スポーツ自転車には、仏式が使われていることが多い。自分の自転車を確認して、それに合う空気入れを用意しよう。

    これらは、米式、英式の空気入れを仏式に変換するためのアダプター各種。左から、米式を仏式にする変換バルブ、仏式バルブ側にかぶせて英式の空気入れで充填できるタイプ、ひとつで米式、仏式の2種類に対応するタイプ。スポーツ自転車専門店で購入できる。

    空気入れは、自転車メンテの基本中の基本

    スポーツバイクに乗っている方なら、空気入れはすでにお持ちだろう。もしなければ、購入することを薦める。スポーツバイクは、適正な空気圧に調整してこそ、はじめて本来の機能を発揮できる道具だから。空気量が足りないと、乗り心地や走りが悪くなり、パンクの原因にもなる。

    基本的には、毎回乗る前に充填するといい。気楽な街乗りなら、タイヤを指で押した感覚を記憶し、自分が快適と感じる乗り心地や走りを演出できる空気量を入れればいい。細かく設定したい方は、空気圧を測れるメーター付きの空気入れや、空気圧を計測するエアゲージというデジタルメーターを購入するといい。

    初めての空気充填で気を付けること

    多くのスポーツバイクに使われている仏式バルブ。ママチャリに使われている英式バルブとは扱いが異なる。まず、バルブキャップを外し、バルブをむき出しにする。次に、最上部のネジの部分を緩める。バルブの先端までネジを緩めたら、空気入れの口金を被せる。この時に、まっすぐ入れないと、バルブの芯が曲がったり折れたりするので注意する。しっかり奥まで入ったことを確認する。

    空気入れの口金によっては、この状態でレバーをひねってロックする作業が必要な場合もある。この状態でポンピングして空気を入れる。空気が入ったら、口金を外し、バルブをしっかりしめ、バルブキャップを付けたら作業完了。さあ、次は、チェーンのメンテだ。

    空気を入れるときには、先端の金具(真鍮色の部分)を指で回して緩める。

    十分に緩めたら空気入れの口金をまっすぐ差し込む。

    しっかり差し込んだら、口金のレバーを起こしてロック(この口金の場合)。

    ポンピングして、必要十分な空気量を充填する。

     

    チェーンに注油するだけで走りが軽くなる

    自転車のチェーンとギアは、共に金属でできている。金属同士がかみ合い回転することでホイールを回し、前へ進む動力となるわけだが、このチェーンとギアをスムーズに動かすためには潤滑油が不可欠だ。ここが汚れたり、油が足りなくなると、金属同士の摩擦抵抗が大きくなり、走りが重くなる。メンテをしないと、いつしか走りが重くなる理由のひとつがここにある。

    注油の前にチェーンを掃除

    解決策は、注油すること。チェーンを見て、古い油がこびりついていたり、ホコリが付着している場合は、まず、クリーナーで汚れを落とす。クリーナーは、有機溶剤を使ったものが多いので、フローリングに落ちると変色の原因となる。レジャーシートなどを敷いて作業するといい。また、タイヤを溶かしてしまう心配もあるので、必ずウエスをチェーンにあてて、その部分に噴射するように。チェーン全体がきれいになったら、清掃作業は終了。

    チェーンの奥にウエスをあて、液が飛び散らないようブロックしながら、パーツクリーナーを噴霧。チェーンを1周グルッとまわして汚れを落とす。

    クリーナー吹きかけたら、浮きだした油や汚れを拭き取る。

    手ごろな価格の潤滑剤でも効果は十分

    次に、注油。自転車チェーン専用のオイルを使うのが理想だが、競技に出るような方を除けば、買いやすい価格(これは200円以下だった)で販売されているシリコンスプレーで十分。シリコンスプレーを推奨するのは、自転車のパーツに使われているゴムやプラスチックについても解けないから。

    とはいえ、ブレーキパッドなどに液が飛ぶとブレーキが利かなくなるので、こちらもウエスを使って飛び散らないよう気を付けて噴霧する。1周塗り終わったら、余分な油を拭き取っておく。これは、ホコリの付着と、油が飛び散りブレーキ性能を落とすことを防ぐため。以上で、チェーンの注油は完了。たった、これだけで新車のように軽やかなペダリング感覚が復活していることだろう。自分は、20~30㎞走ったら、この作業を繰り返す。走りの快適性が激変するうえ、パーツの寿命も伸ばせる。

    チェーンがきれいになったら、次は注油。こちらもウエスをあててから潤滑油をスプレーする。

    余分な油分を拭き取る。ペダルを持ってクランクを逆回転させると簡単に拭き取れる。

    難しいメンテナンスは専門店に任せればいい 

    空気を入れること、そして、チェーンを注油すること。たったこれだけでも、自転車の快適性は格段にアップする。そして、自分の手を動かすことで愛着もわくし、破損や不調の発見にもつながる。もし、各部のガタツキや変速機の動きの悪さなどを見つけたら、その時は購入したショップを頼ればいい。

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