人気YouTuberかほなんが焚火で便利なナイフをテスト
ソロキャンも得意な人気YouTuber「さばいどる かほなん」が登場するこの企画。第2回は、サバイバルの必需品でもある「ナイフ比べ」がテーマ。かほなんが所有するナイフのうち5本のナイフをフィールドでテストした。今回は、YouTubeの動画撮り現場にお邪魔しての撮影。果たして、どれが、どんな使い方に向いているのだろうか?
「こんにちは、さばいどる かほなんです。今回は、焚火に適したナイフはどれか、5種類のナイフを比べてみます。テストは、バトニング(ナイフの背を叩いて薪を割る)と、フェザースティック(薪の先を鳥の羽のように細く削り着火しやすくするワザ)づくり。比べるナイフは、この5本です。ジャーン!」
今回、比べた5種類のナイフたち
① おしゃれ系のナイフ。ネット通販でみつけて約5000円で購入。メーカー不明。
② キャンパーに人気のモーラナイフ。コンパニオンというモデルで2000円ぐらい。
③ ガーバー。アメリカ製。8000円ぐらい。
④ 播州三木の剣鉈(けんなた)。
⑤ 関の剣鉈。見るからに鉈感がすごい! でも作りはナイフ的。
「ナイフを比べるポイントは、長さや重さ、タングの種類(ブレードがどのような長さ、形状でグリップまで入っているか)、持ちやすさとか。あと生産される国によってデザインも異なるので、それもおもしろいですね」
バトニングで薪の割りやすさを確かめる
「最初のおしゃれ系①は、ナイフ自体が小さいからどこを叩いていいのか迷います。ブレードは5㎜厚ぐらいあって、よく薪に入ります。まあいいんじゃないですか。続いて②は、持った感じがすごい軽いです。刃はほかのものよりかなり薄い。バトニングしたときに手に衝撃がけっこうきます。③は刃の一部にギザギザがあるので、そこを薪にあててもよさそう。これは、スパンっとよく薪に入ります。気持ちいい。④は5~6mmある刃の厚さや、重量感、薪への入りやすさから個人的にお気に入りです。これはいい。⑤だけが、今回唯一の片刃です。片刃なんで、叩いていくとどんどんナナメに入っちゃって、まっすぐ入らないですね。バトニングには向いていないかも」
テンポのいいトークと、手際のいいバトニングで、薪が次々真っ二つに。あまりの手つきの良さが気になり、どこでマスターしたかを聞いてみた。
「お爺ちゃんが、山仕事や猟をやっていたんですけれど、その家がめちゃめちゃ田舎にあって…。お風呂も薪風呂なので、薪がどっさりあるんです。手伝いをしているうちに、自然に覚えちゃいました」
なるほど。ある意味、サバイバルの英才教育だ。
刃先のコントロールがしやすいナイフはどれ?
「次は、フェザースティックをつくります。①は、刃が短い分だけ、手元の動きがわかりやすいな。刃がカーブしているところも、私のやり方やストロークにあってます。これは良い、小さくて可愛いし。じゃ、次。②は軽いな。刃が薄いから、薪によく入ります。なめらかな切れ味もいいですね。③これも刃が薄いからスッスッと入ります。でも、刃のグリップ側にギザギザの部分があるため、そこを使えない。だから、刃先だけで削る感じなので大変かな。④は、刃は厚く、一回のストロークで、ごっそり削れますね。1本1本のフェザーが太くなる気がする。そして⑤の片刃。片刃には、右利き用と左利き用があって、これは右利き用です。薪に刃がグイグイ食い込んじゃって、今までの4本とは同じ感覚でできない。刃を寝かせるとか、浮かせるとか、工夫と慣れが必要そうですね」
真っ二つに割った薪の先をフェザースティックに加工するテストが終わった。テストをしつつも、焚火に使う薪の準備を完了させる無駄のなさはさすが。さて、この日のナイフ比べの総評はいかに?
かほなん流、焚火で使いやすいナイフ比べ、総評は?
「じゃ、5段階でそれぞれのナイフの評価を発表しま~す。まずは①。これはおしゃれ系なんで、どうかなー?って思っていたけれど、案外いいです。バトニングは4、フェザースティックも4。刃が短いけど刃先がカーブしているので、フェザースティックの作業をするには程よいストロークを取れて使いやすいです。次は②ですね。バトニングは、いたって普通なんで3。フェザースティックは、刃の滑りが良いからとても使いやすかった。なので、評価は5。③は、重たいです。その重さもあってバトニングはやりやすかったので5。フェザースティックを作るには、刃の使える部分が少なすぎて不向きでした。なので2かな。④これは悪いところがないですね。バトニング、フェザーともに4。一番のお気に入りは、これですね。そして、⑤。ごめんなさい。これだけ唯一、片刃なので今回のテストには向いていなかった。バト3、フェザー1。以上、参考になればなによりです。皆さんも、自分に合ったナイフを探してみてくださいね。以上、かほなんのナイフ比べでした」
かほなんのナイフ比べ、YouTube『さばいどるチャンネル』でも
昨今のキャンプブーム、そして、今や必須アイテムとなった焚火台。火おこしを手際よく準備するために必要なバトニングとフェザースティックづくり。その作業を快適にするためには、どんなナイフを選べばよいか? なかなかマニアックなお題目をさらっとわかりやすく紹介してくれるかほなん。ぜひナイフ選びの参考にしてほしい。
↓↓↓当日の様子を収録したムービーが「さばいどるチャンネル」で公開されました! ぜひ、ご覧ください。
撮影協力/アウトドア・ベース 犬山キャンプ場 http://www.kirakira.net/
※愛知県犬山市にある人気のキャンプ場。普段、焚き火やデイキャンプができない広場にて今回は特別に許可をいただき、撮影しました。
構成/山本修二