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富山の管理釣り場の次は、外房の漁港で防波堤釣りに挑戦!

そもそも、私たちが最初に海釣りの楽しさを知ったのは、昨年でかけた富山県の「石田フィッシャリーナ」でした。そこは、マリーナと安全に釣りができる大きな桟橋が併設された施設。地元では、おかっぱり(岸釣り)の人気ポイントとして知られています。
それまで海釣りには、「難しそう」「道具をそろえるのが大変そう」というイメージがありました。しかし実際に糸を垂らしてみると、すぐに魚の反応があり、次男が次々と釣り上げたのです。
「こんなに簡単に釣れちゃうの?」
驚きと同時に、これは楽しい、と。管理された釣り場で足場もよく、ルールも明確。初心者や家族連れにとって、とても親切な環境でした。この日の体験が、わが家にとって「釣り」という名の扉を一気に開けてしまったのです。
家族の趣味にすべく、まずは道具の調達から

外房には、親の代から通っている家があります。徒歩で漁港まで行ける環境なので、「ここで釣りができたら、最高じゃない?」と思うようになりました。
釣り好きの兄に付き添ってもらい、都内の大型釣具店へ。リール付きの竿は彼に譲ってもらい(だいぶ年代物でしたが…)、仕掛け、バケツ、サビキ釣り用のエサなど、最低限の道具を一式そろえました。上の写真の小物類にかかった金額は4,026円でした。

準備段階までは順調でした。
漁港は「釣り場」ではなく「仕事場」という事実

ところが、実際に外房の勝浦で釣りをしようとすると、富山とはまったく違う空気感がありました。というのも勝浦は観光地であると同時に、れっきとした港町。漁港は、釣り人のための場所ではなく、漁師さんや関係者が日々働く仕事場です。
漁港には独自の秩序があり、「勝浦港は16時から4時まで」「ここは立ち入り禁止」などルールもさまざま。看板を読み込み、散歩がてら偵察を繰り返す日々が続きました。「早く釣りをしたい!」という息子たちをなだめつつ…。
ルールを知らずに踏み込むのは、自然に対しても、先人に対しても無作法というものです。この感覚、なにかに似ていると思ったら、サーフィンでした。 潮の流れ、危険な場所の見極め、そしてローカルへの敬意と暗黙の了解。釣りも、ただ糸を垂らせばいいわけではなくて、その土地の海に「お邪魔します」という気持ちがあって初めて遊びは成立するのだと。
北風がビュービュー。真冬の港は甘くない

満を持して、家族で釣りに出かけました。子どもたちはライフジャケットを着用。歩いて港へ向かいます。竿を担ぐ者、バケツを持つ者、椅子代わりの脚立を運ぶ者。その隊列は、まるで小さな冒険隊のようで、歩いているだけでワクワクしました。


しかし、この日はとにかく寒かった。爆弾低気圧の影響で、北風が7m。北から吹きつける風に、家族全員の顔が歪みます。
そんななかで実感したのは、「冬の港では、防寒も立派な装備のひとつ」ということ。

本来はレッグウォーマーですが、これを手首に使ってみたところ、袖の隙間はもちろん、手の甲までガードしてくれて、まさに、いい仕事をしてくれました。
冬の釣りは、首・手首・足首など、風が入りやすい隙間をどう塞ぐかで、体感温度がまったく違ってくることがわかりました。
初日の釣果は「ゼロ」

魚がいないわけではありません。ただ、初心者が気軽に楽しめる条件ではなかった、というのが正直なところでした。
初心者家族が冬の漁港で学んだ3つのこと
- 漁港は「釣り場」ではなく「仕事場」。看板確認と下見は必須
- 冬は魚より先に「防寒対策」。首・手首・足首の隙間を塞ぐべし
- 釣果ゼロでもOK。まずは「場所と時間」を把握する
「もう一回やりたい!」と次男の一言でリベンジ

子どもはたくましいものです。次男が「まだ釣りたい」と言い出しました。
外房滞在中、2度目のチャレンジに出かけました。隣では地元の方が投げ釣りでキスを釣り上げていて、「もしかして、私たちも?」と期待が高まります。キスの天ぷらが食べたい!
すると、次男の釣り糸に、確かな手ごたえが…。

AIいわく、「タカノハダイ」という魚だそう。地方名では「ヒダリマキ(左巻き)」とも呼ばれており、「左巻き」なんて、時計の反対回り。転じて「頭が鈍い」なんていう散々な悪口(笑)を冠された魚のようでした。

それでも次男にとっては立派な1匹。糸の先で魚が動いた感触は、しっかり心に残ったようでした。
海釣りとサーフィンの共通点

今回の経験を通して感じたのは、海釣りはサーフィンととてもよく似ているということでした。どちらも自然が相手。そして、そこには長年積み重なってきたルールや暗黙の了解があります。
波に乗る前に海を読むように、釣りもまた、魚以前に場所と向き合う必要があるのだと思いました。
わが家に釣りは定着する?

正直なところ、釣りはまだ家族の趣味として定着したとはいえません。富山のように簡単に釣れる体験とは、かなり違いました。それでも、「またやってみたい」という気持ちは残りました。
これから海釣りを始めるなら、まずは管理された釣り場で一度成功体験を積み、その土地の港のルールを知ってから挑戦するのがおすすめだと思いました。
もう少し暖かくなったら、再挑戦するつもりのわが家。釣れなくても、学びはある。それもまた、アウトドアの醍醐味なのだと感じた、外房の冬でした。







