庭や駐車場、キャンプ場の中をぐるぐる回っているだけでも、子どもも大人も思わず夢中になります。
一方で、スピードの出方や路面との相性、安全のための仕組みをきちんと選ばないと、けがをするリスクがあります。
本記事では家族で安心して遊べる1台を選ぶために、チェックしておきたいポイントと、実際に購入しやすいおすすめモデルをまとめました。
- Text
家族で遊べる!バランススクーターって?
“ミニセグウェイ”とも呼ばれる人気アイテム!
バランススクーターは、左右2つのタイヤと足を乗せるボードで構成された電動立ち乗り二輪車です。内部のジャイロセンサーが体の傾きを検知し、前後に動いたり止まったりする仕組みで、「ミニセグウェイ」と呼ばれることもあります。ハンドル付きの大型セグウェイよりコンパクトで、庭や駐車場、倉庫など限られたスペースでも遊びやすいサイズ感が魅力です。
ハンドルやペダル操作は不要!

多くのバランススクーターはハンドルやペダルを持たず、体重移動だけで操作します。つま先側へ体重をかけると前進、かかと側で減速・後退、右に体重をかけると右にまわる、といったかたちです。
センサーと自立ジャイロがバランスを補助するため、慣れれば直感的に曲がったり止まったりできます。ただし、慣れるまではふらつきやすいので、子どもがのる場合は、壁や手すりがある場所で保護者が支えながら練習したほうが安全です。
電源ひとつで遊べて大人・子どもも大満足!

本体のバッテリーを家庭用コンセントで充電し、スイッチを入れればすぐに走り出せる手軽さも、バランススクーターが支持されている大きな理由です。モデルによっては1回の充電で約8〜20kmほど走行できるため、庭や私道を周回したり、キャンプ場の中を移動したりと、1日たっぷり遊べるだけのスタミナがあります。
バッテリー残量をランプやインジケーターで確認できる機種なら、「そろそろ休憩して充電しよう」といったタイミングが取りやすく、親子で交代しながらムリのない範囲で楽しめます。
さらに、LEDライトや音楽再生機能付きモデルなら、夜はタイヤが光ったり、お気に入りのBGMを流したりして、子どもがワクワクする雰囲気づくりにもひと役買ってくれます。
注意!バランススクーターは公道の使用不可

日本の道路交通法では、立ち乗り型の電動スクーターは原動機付自転車に分類されます。そのため、公道で走るにはブレーキやライト、ウインカーなどを備え、ナンバープレート交付や自賠責保険への加入が必要です。
市販のバランススクーターの多くは、これらの条件を満たしておらず、公道(車道・歩道)での走行は認められていません。メーカーや量販店の商品ページでも「公道・公園などの公共施設での使用は禁止」「私有地で使用」といった注意書きが明記されています。
遊ぶときは、自宅の敷地内や、キャンプ場などの私有地でも施設側が使用を許可している場所に限定しましょう。また、駐車場や車両が出入りするスペース、人混みや段差の多い場所も事故リスクが高いため避けたほうが安全です。ヘルメットとプロテクターを着用し、施設のルールを必ず確認してから楽しんでください。
バランススクーターの選び方

性能・機能を徹底チェック
まず確認したいのが最高速度・タイヤサイズ・モーター出力といった基本性能です。入門用は最高速度が約10km/h前後のモデルが多く、子どもや初心者でも無理なく扱える速さです。はじめて買うなら、このくらいの速度をひとつの目安にすると安心です。
次にタイヤサイズです。タイヤが大きいモデルほど段差や砂利に強く、芝生や砂利道の多いキャンプ場で使いやすくなります。自宅の駐車場や屋内など、フラットな場所が中心なら、コンパクトなタイヤでも十分です。
最後にモーター出力(W数)です。出力が高いほど坂道や凸凹でもパワーに余裕があり、大人が乗っても走りやすくなります。子ども中心で平坦な場所だけで遊ぶなら、そこまで高出力でなくても問題ありません。「誰が・どこで乗るか」をイメージして、最高速度・タイヤサイズ・モーター出力のバランスを選びましょう。
満充電時間で選ぶ
フル充電までの時間は、モデルによって約2〜4時間と幅があります。短時間で充電が終わるモデルなら、遊ぶ前に充電を忘れていても休憩中にある程度回復させやすく、家族で順番に乗るときも待ち時間が少なく済みます。
キャンプや旅行に持ち込む場合も、夜のうちにコンセントにつないでおけば翌日のアクティビティに間に合うので、充電時間は使い勝手に直結する要素です。
走行可能距離で選ぶ
1回の充電で走れる距離も重要です。一般的なバランススクーターは約8〜20kmの走行距離のモデルが多く、同じメーカーでもタイヤやバッテリー容量によって数値が変わります。
数値は路面状況や乗り手の体重によって変動するため、「カタログ値の7〜8割くらい走れば十分」という感覚が現実的です。家の前や庭だけで遊ぶなら10km未満でも足りますが、キャンプ場や広い敷地で何度も周回したいなら、20kmクラスのモデルがおすすめです。
体重制限を確認する
バランススクーターには「最低〜最大体重」が設定されています。体重が下限より軽すぎるとセンサーがうまく反応せず、上限を超えるとモーターやフレームに過度な負担がかかります。子どもの成長も見越して、家族の体重範囲をカバーできるモデルを選ぶと長く活用できます。
LEDライト機能などの機能性をチェック
ホイールやデッキ側面がLEDで光るモデルや、Bluetoothスピーカー内蔵でスマホの音楽を流せるモデルも多数販売されています。走行に合わせてタイヤが光るタイプや、キラキラしたLEDイルミネーション付きのモデルは、夜の室内遊びやキャンプでのショータイムにもぴったりです。
小さな子どもには、車体がよく見える明るいカラーやLED付きモデルを選ぶと周囲からも視認しやすく、安全面のメリットも生まれます。
故障対応・安全性のチェックは必須
電動製品である以上、安全性とアフターサービスは外せません。日本国内で正式に販売されるバランススクーターは、電気用品安全法に基づくPSEマークを取得したモデルが多く、バッテリーや充電器の安全基準をクリアしたものが選びやすくなっています。
早期のバランススクーターで報告された発火事故では、規格外の充電器や粗悪なバッテリーが原因とされる事例もあり、メーカーは「付属の純正充電器のみ使用」と注意喚起しています。保証期間やサポート窓口の有無も含めて、信頼できるブランドを選ぶと安心です。
バランススクーターおすすめ3選!
MOTOSTAR バランススクーター
6.5インチタイヤを採用した電動立ち乗り二輪車です。最大速度は約12km/h、走行距離は約5~10km。庭や私有地でのレジャー用途にちょうどよいスペックです。体重移動で操作するセルフバランス機能付きで、慣れてくるとスムーズに発進・停止・旋回ができます。
キッズプロテクターが付属しているため、購入してすぐに子どもが遊べます。安全面を重視したいファミリーにおすすめです。
MOTOSTAR バランススクーター
FUGU(フーグ) 電動バランスボード MF-BB005
工具メーカー系ショップや家電量販店のオンラインストアでも扱いがあるFUGUの電動バランスボードです。タイヤサイズは8.5インチと大き目で、安定感抜群。
最高速度は約12km、最大約10kmの走行が可能とされており、週末のレジャーやキャンプに持ち込んで楽しむのにちょうどよいスペックです。ノーパンクタイヤ搭載のオフロードモデルなので、アスファルトの上だけでなく、荒れた凸凹道で楽しみたい方にもおすすめです。
FUGU(フーグ) 電動バランスボード MF-BB005
Gotrax(ゴートラックス) EDGE 電動バランススクーター
6.5インチのLEDタイヤを採用した、Gotraxの人気モデルです。最高速度は約10km/h、走行距離はおおよそ5km。自宅の庭や私道、キャンプ場の場内などで遊ぶには十分なスペックがあります。自動平衡システムを搭載しているため、電源を入れると本体が水平を保ち、両足を乗せて重心を動かすだけで前進・後退・旋回ができます。
耐荷重は20〜80kgと幅広く、子どもから大人まで家族みんなで共有しやすいのも魅力。PSEマークに加えて海外安全規格(UL認証)も取得しており、安全性を重視したい人にもおすすめの1台です。
Gotrax(ゴートラックス) EDGE 電動バランススクーター
バランススクーターを使って遊び尽くそう!

バランススクーターは、ただ乗って移動するだけでなく、工夫次第でさまざまな遊び方が広がります。コーンやペットボトルを並べてスラロームコースを作ったり、タイムアタック形式で家族対抗レースを開いたりすれば、子どもも大人も夢中になります。
一方で、公道や人の多い場所では使用できず、ヘルメット・プロテクターの着用も必須です。私有地やキャンプ場など、ルールが整った場所で安全第一のルールを決めて遊ぶと、バランススクーターは危ない乗り物ではなく、家族で盛り上がるアクティビティとして力を発揮します。使い方と選び方をきちんと押さえ、楽しく安全に遊んでください。










