ブロンプトンCEO・ウィル氏に聞いた、創設50周年記念の新製品3モデルと秘めた想いとは | 自転車・MTB 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

自転車・MTB

2025.09.18

ブロンプトンCEO・ウィル氏に聞いた、創設50周年記念の新製品3モデルと秘めた想いとは

ブロンプトンCEO・ウィル氏に聞いた、創設50周年記念の新製品3モデルと秘めた想いとは
2025年9月に行われた「Brompton(ブロンプトン)」50周年発表会。CEOのウィル・バトラー=アダムス氏が、プロンプトン新製品の解説だけではなく、自転車そのものへの想いも熱く語ってくれた。

2025年3月にオープンしたばかりのブロンプトンのフラッグシップショップ「Brompton Tokyo」で開催された、ブロンプトンの50年にも注目だ。

CEOウィル氏”私たちは「幸せ」を提供する”

まずはCEOウィル氏の言葉から。

「多くの人たちは、会社はお金のために”売る、売る、売る”と考えているのではないかと思います。ですが、私たちブロンプトンのビジネスはそうではありません。 私たちが売っていることは”幸せ”だと思っています。 そうして人々を豊かにすることが目的なのです」

今年2025年はブロンプトン節目の50周年だ。ブロンプトンとは、英国で生まれた折りたたみ自転車のブランドで、都市で使うために作られた経緯を持つ。

折りたたむと3分の1のサイズになり、持ち運びも自由自在。それにとどまらず、高いデザイン性や、快適な乗り心地などで世界に多くのファンがいる。

そんなブロンプトンの節目の年に発表される新商品と、CEOの解説に注目!CEOの伝えたい”幸せ”とはどういう意味なのか。今回新たに発売される2モデル+1ラインから紐解いていこう。

新商品その1 50周年特別モデル「Brompton 1975 Edition」

Brompton 1975 Edition

1975年にロンドンで産声を上げたブロンプトン。そこから50周年を祝した特別モデルが世界限定1975台で発売される。

Brompton 1975 Editionを軽々と持ち上げるCEOウィル氏

このモデルは言わずもがなブロンプトンを代表するモデルだ。一台一台手作業で作り出してきた職人たちへ敬意が込められたものだという。

技術的にブランドを50年を支えてきた、スチールチューブ同士を強い強度で結合する”ブレイジング”と呼ばれる工程には、職人でさえも3年間の修行期間を要する。そしてその高い技術のもと結合されたフレームには、職人の名前の印字も。誰がその作業を行ったかを可視化することで修理のしやすさを高めるためだ。

修理についてCEOウィル氏が語ること

「ブロンプトンが50年を歩む上でとても大事にしているのが”直して乗れる”ようにすることです。短期的な目標ではなく長期的な目標です。1980年に作られた我々の自転車は、今でも平然と乗ることができます。もし壊れてしまった際には直して、今日買った自転車を30年後でも安心して直して乗れるようにする責任が我々にはあります」

職人による高い技術が誇る自転車ならではの、修理への責任感。それが長年愛車と生活できる安心感を提供しているということは、確かに”幸せ”を売るということにつながるのではないかと思った。

新商品その2 T Line ceratechに新色「Black Gold」モデル登場

ブロンプトンの中でも最軽量なチタン製の「T Line」。宇宙船にも用いられる堅牢なセラミックベースのコーティング「Cerakate」を施した新色だ。ブランドで最軽量ラインの新色が、気分のあがるカラーで登場とあれば、毎日の生活の足として楽しく使うにはもってこい。ウィル氏はこう語る。

楽しく生活をするということ

「今では、世界中のお客さんの中にブロンプトンの車輪の小さな自転車を楽しんでもらっています。 そしてその楽しさは、自転車を運転するだけではなく、 自転車を運転するときならではの景色に出会えることにもあります。

またこの自転車は、自分たちが住んでいる都市をよりよく知ることができます。そうして新たな気づきが生まれ、また生活が楽しく豊かになっていきます。

ブロンプトンをきっかけにしてほしいことは、 生活の再興です。 このブロンプトンを使って、 今までしたことはないということをしてみてほしいです。私自身日本各地にも行きましたし、時にはカヌーに乗せて移動もしました。そうして生活の自由と幸せが叶うようにしていきます」

新商品その3 新モデル「G Line」

新シリーズ「G Line」に手を添えるCEOウィル氏

「G Line」の最大の特徴はブロンプトンの折りたたみ自転車の利便性に加えて、フルサイズの自転車のような安定性を備えている点だ。フラッグシップショップの「Bromton Tokyo」ならびに全国のブロンプトン「G Line」取扱店にて、試乗およびプレオーダーがスタートしている。

先の「T Line」より重量感がややあることで叶う安定性は、都市部の舗装道路はもちろんのこと、アウトドアでももってこい。車に積んでアウトドアの幅をグッと広げてくれる自転車となりそうだ。

ちなみにウィル氏はこのモデルでアフリカを3000km走破する計画があるのだそう。

ブロンプトンのこの50周年からさらに次の50年に向けて、今後の技術革新が大切だと語ってもいる。

次の50年への技術革新とは?

「次の50年間、私たちはエンジニアリングを発展させ、技術革新をする必要があります。そこで私たちはこのG Lineを開発しました。これが私たちのイノベーションの一つの例です。G Lineを使うことによって、より遠くに行ける可能性を示しています」

なぜ自転車に乗るべきなのか…。話は未来の生活にも及ぶ

「ここ最近の50年、60年間で、東京にどんどん人が集まって人口の密集地になっています。東京は世界で有数の大都市です。ここはよりお金持ちになったり、よりいろんなものが買える場所です。しかし、果たしてそれで幸せが得られるのでしょうか。 人生の意味とは何なのでしょうか。窓の外をご覧ください

CEOウィル氏が続ける。

「この東京という都市は、人間を中心に作られていません。中心になるのは車です。50年かけて、ブロンプトンが都市型生活を変えようと努力してきました。どんなブランドよりも、変化を与えてきたと自負しています。

昨日、明日、明後日(取材日は2025年9月3日)、東京は37度Cを超えます。(熱を放出する車ばかりを運転していては)正しい姿ではないと思っています。1950年に開発された最も効率的な移動方法は、自転車なのです。都市型生活に自転車を取り戻したい、というのがブロンプトンの想いです。それが、我々が50年間取り組んできたことです。 そのビジョンを実現するために、我々750名のスタッフが働いています」

ブロンプトン公式サイト https://jp.brompton.com

ブロンプトンの新製品2モデル+1ラインをCEOの話しとともに振り返ってみた。50年続くブランドが、はっきりとお金ではなく幸せを売ってきたと強く語っていたのが印象的だった。

個人的な話で恐縮だが、ちょうど最近引っ越しをした筆者は、自転車で見知らぬ場所を回ってはその道中を楽しんでいる。CEOが語った「自転車を運転するときならではの景色に出会える」のはやはり素晴らしい体験だなと思った。

塚原凌馬

『BE-PAL』WEB担当。フリーランス。自然と遊ぶ楽しみを日々実感。心構えは、初心者目線で「すごい!楽しい!」と思ったことをわかりやすく伝えること。元ファッション雑誌編集者、ライター。20年来の横浜F・マリノスとMr.Childrenのファン。

illust:Fumiki Hanahara

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