
それがジャジャーン! トヨタ新型「RAV4」。発表会は大々的で、世界中に配信されていたものの、RAV4の詳細な情報は少なく、むしろRAV4に初めて搭載されたトヨタのソフトウェアづくりプラットフォーム 「Arene」のお披露目の方がメインの様でしたが、それでもRAV4のスペックは驚異的Σ(・□・;)。ではここでその情報を整理していきましょう。
発売時期やグレードを詳細解説!
発売時期
日本では2026年3月までには発売らしい。

開発コンセプト
「Life is an Adventure」で、オフロード性能だけではなく、アクティブな生活を楽しむための道具として、都市部やアウトドアでもフィットする性能を備えているとされます。
デザイン:これはもう好き嫌いでネットでは賛否あるものの、最近のトヨタのアイデンティティであるハンマーヘッドが強調され、現行型のアウトドア系というよりか、ハリアーとの中間にある感じ。

サイズ
全長:4600ミリ、全幅:1855ミリ、全高:1680~1685ミリ、ホイールベース2690ミリで、現行型に比べるとほぼ一緒。プラットフォームは改良された「GA-K」で全高がほんのわずか低いことになります。

ラインアップは3通り
基本グレードの「CORE」、アウトドアテイストの「ADVENTURE」、スポーツグレードの「GR SPORT」の3本立て。その中身はすべてHEV(ハイブリッドカー)とPHEV(プラグインハイブリッドカー)で、E-Fourの4駆だけ。
つまり日本国内では4輪駆動だけでエンジン車はナシってこと。海外では廉価版のエンジン車があるみたいですが、国内のこの並びだと高くなりそう。ネットでは色々な金額が飛び交っているものの、値付け自体まだできてないんでは? ちなみに現行型は¥3,237,300~¥5,661,700のレンジ。
「CORE」

普及グレードも兼ねるであろう標準モデルで、HEVはクラウンクロスオーバーと基本的には同じハード(=第5世代)搭載。ということは2.5ℓエンジン+ハイブリッドシステムで172kW(234ps)というスペックかな?
きっとこれが価格的にも売れ筋のはず……。だけどかなりのハイスペックゆえ、金額が気になるところ。ですが、今回の刷新で最も興味を惹かれるのは、PHEVの方! DC急速充電(CCS規格)に対応し、約30分で10~80%までの充電が可能でV2H(ヴィークル・トゥー・ホーム)にも対応っていうスペックで、驚きなのはそのEV航続距離。
なんと怒涛の150kmを謳っていますがな。こちらは初搭載の最新「第6世代ハイブリッドシステム」で、その内容は大容量バッテリーや高出力充電器対応を組み合わせてた新開発プラグインハイブリッドシステム。EV航続距離が従来の95kmから150kmまで伸びたっていうんだからスゴイ。トヨタは、これによりほぼガソリンを使うことがない日常を実現なんだと言ってますね。

確かに150kmは素晴らしい数字で、同じような車格のミツビシのアウトランダーPHEVで106km、マツダのCX-60PHEVで75km。しかし現実的には8掛け程度と仮定すると、新型RAV4が120km、アウトランダーPHEVが84.8km、CX-60に至っては60kmになっちゃうわけで、その中で8掛けでも120km走るという新型RAV4の実用性能は素晴らしい。ちなみにガソリン満タン+満充電だと航続距離は1,350kmと、海外での使い方にも十分応える数字でしょう。
「ADVENTURE」



BE-PAL読者の腰が浮いちゃうようなワイルドな外観で、ゴツゴツとしたブロックタイヤ、より頑丈なルーフレールを装備したアウトドア向けといえるグレードっす。詳しい情報はありませんが、トヨタのE-Fourはフロントがエンジン駆動で、リアがモーター駆動。必要な時にリアのモーターが駆動し、トラクションを稼ぎます。
しかしエンジンとモーターの反応や制御はまったく違うので、どうしてもリアのモーターを使い切れないんじゃないの?って疑問が……。今回もリアモーターは先代と同じ40kWのものですが、新型ではその性能をより使って、悪路走破性、安定性を上げているそうです……が、頭のいいBE-PAL読者は、カタログスペックなんて信用しないでしょう(笑)。
そんなあなたに、この辺りの技術はオフロード走行の知見を持つ「スバル」が協力している……といったら? ほ~ら早く試してみたいっすね。



「GR SPORT」

プレミアム・スポーツ的なクルマに仕上げるGR。新型RAV4ではPHEVのみの設定で、専用エアロやアルミホイール、ブレーキキャリパー、サスペンションチューン、EPSセッティングのみならず、全幅20mmのワイドトレッド化やボディ剛性の強化など、多岐にわたる改良をぶっこんでます。
サスの硬さやタイヤからすると、オフロードイメージというよりは、市街地からワインディングまでスポーティで安定した走りを楽しめ仕様に見えますね。システム出力も306→320psにアップしていて、速いのは間違いない。

新型RAV4はスペック以上にSDVであることを強調

このクルマはトヨタ初の本格的なSDV(Software Defined Vehicle)です。なので、エンジン車ではなく、HEV、PHEVのみのグレード設定なのかもしれません。さて、ご存じのとおり、SDVとは双方向通信機能を使って機能を更新できるクルマ……。
そしてそのソフトウエアを開発するプラットフォームが今回発表された「Arene」です。これからクルマはスマホのように機能更新やアプリの追加、課金などで進化する機械になります。そのためにはデータが必要なので、世界150か国で売られるRAV4が選ばれ、色々なデータを蓄積して、安全や自動運転、エンターテインメントなどに反映されていくわけです。
でも、クルマのオフロード性能を重視するなんて、やっぱりトヨタはクルマが好きな人のために作ってるんだなってちょっと思ったわけですww
