ハンガリーの自宅庭に眠っていたバーベキュー台をレストアし、炭火焼鳥に挑戦! - 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2025.05.24

    ハンガリーの自宅庭に眠っていたバーベキュー台をレストアし、炭火焼鳥に挑戦!

    ハンガリーの自宅庭に眠っていたバーベキュー台をレストアし、炭火焼鳥に挑戦!
    焼き鳥が食べたい!あの香ばしい炭火の香りとジューシーな肉汁が滴る、ねぎま串が食べたい!!しかし筆者ジョアナが住んでいるハンガリーでは、日本風の焼き鳥にはなかなか出会えません。

    だったら、自宅で作れば良いんじゃない?ということで、庭で炭火焼鳥に挑戦しました。

    我が家の庭にあったレンガ製のバーベキュー台!?

    茂みに埋もれていたバーベキュー台
    昨年冬、茂みに埋もれていたバーベキュー台を見つけました。

    自分で炭火焼鳥をしてみようと思ったきっかけは、山の中の廃墟のお家に引っ越してから。冬は薪ストーブで石炭を燃やして暖を取るような古くてボロボロのお家なのですが、敷地は広くて、茂みの中にレンガで造られたバーベキュー台のようなものを見つけたのです。

    半円の天井部分は歪んでいますが、それもそのはず。家主の友人が20年ほど前に手作りしたバーベキュー台とのこと。当時から若干歪んでいたそうで、そのまま20年崩れていないんだから、今になって急に崩れることはないはず。ということで、使ってみようと思い立ったのです。

    もはやレトロな山暮らしの必需品!ストーブの燃料に”石炭”を使ってみたら…

    庭で拾ったレンガと網
    庭で拾ったレンガと網を活用します。

    まずは、バーベキュー台を覆っていた茂みを、枝切ばさみとノコギリで切りまくって撤去(家には電気が通っていないから、電動工具は使えません)。

    それから敷地内で使えそうな古いレンガを拾って、網をのせるための台座を組みました。ヨーロッパでは壁のすべてがレンガで造られているお家が多く、工事で運び込まれた余りらしきレンガなどを探すと、結構あちこちに転がっているのです。

    ちなみに網は、壊れたキッチンストーブのなかで見つけたもの。つまりこのバーベキュー台は、全体的にゴミからできています。

    値下げされていた木炭
    近所で値下げされていた木炭。

    お肉を焼くための木炭は、ホームセンターで値引きされていた2.5kgで1499ハンガリー・フォリント(日本円で約600円)のものを購入しました。うーん、日本のほうがもう少し値段が安いかも?

    着火
    こんな感じで着火。

    焚き付けは、バーベキュー台の周りを覆っていた枯れ枝を活用しました。使い切れないほど大量にあるので、贅沢に燃やしました。太さを見てキレイに組んで、なんてことはせず、適当に放り込むだけで、炎が大きくなっていきました。

    煙の香りが変わったら、木炭が燃え始めた合図です。調理に適した火加減に落ち着くまで、しばらく待ちます。

    焼き鳥の下準備

    下味をつけたもも肉
    下味をつけたもも肉。

    木炭の炎が落ち着くのを待つ間に、鶏肉に串を通します。

    お肉は、前日から着けておいたもも肉です。刻みしょうが、砂糖、しょうゆ、ご近所でもらってきた新鮮なローリエやセージなどのハーブ類、そしてお酒は切らしていたので代わりにジンを少し入れてみました。香り豊かなお酒だから、きっと美味しくなるはず!

    赤玉ねぎを切る
    赤玉ねぎで、ねぎまを作る。

    焼き鳥といえばねぎま串、ですが残念ながらハンガリーの近所のスーパーには長ネギが売っていなかったので、代わりに赤玉ねぎで挑戦します。

    隣に置いてあるオレンジをなにに使うのかって?あとで答え合わせをするので、お楽しみに!

    それにしても、長ネギじゃないと雰囲気的には焼き鳥というより夏の川原のバーベキューみたい。しかもどうして普通の白い玉ねぎではなく、赤玉ねぎを選んだのか?実は、理由があります。

    それは昔、私がケニア人の女の子とルームシェアをしていたときのこと。彼女が作る食事は、トウモロコシの粉を練ったウガリという主食+おかず1品のパターンが基本。シチューでも炒め物でも、おかずに入っている玉ねぎはいつも赤玉ねぎでした。

    玉ねぎといえば白い玉ねぎがあたり前だと思っていた私は、やや割高な赤玉ねぎを使うのを不思議に思っていたのですが、食べてみると納得。強火のお肉料理には、意外と赤玉ねぎが合うのです。

    白玉ねぎは、じっくり火を通すと格別な甘みがでて美味しいけれど、赤玉ねぎはちょっと火を通すだけでもネギらしい香りが感じられて濃い色が食欲をそそります。

    記憶に思い浮かぶ彼女が作るケニアの食事はどれもシンプルで、だからこそ材料ひとつひとつが肝心。味の決め手の一つは、赤玉ねぎだったのです。お肉料理には赤玉ねぎ、オススメです!

    意外と難しい焼き加減

    空気を送り込む筆者
    フ~っと空気を送り込みます。

    さてさて、普通のバーベキュー台であれば放っておいても、空気穴から効率よく空気が入って火力を維持してくれるのでしょうが、我が家のはそんなに上等な造りをしていません。

    燃焼を加速させたいときは、木炭を囲っているレンガを少しずらして空気の通り道を作り、息を吹きかけます。

    塩をフリフリ
    塩をフリフリ。

    バーベキュー台には煙突がないので、煙がバーベキュー台の天井の下にこもってしまうのですが、これが燻製のような効果をもたらしお肉に炭火の香りがつくのです。

    スーパーで売っていたちょっぴり良いお塩を振って、気分はまるで焼き鳥屋さん。

    タレも作ってみる
    タレも作ってみました。

    塩だけでなく、タレにも挑戦します。醤油と砂糖を適当に混ぜて加熱したタレにお肉を浸して、2度、3度と繰り返し焼きます。

    焦げ目も美味しそうな焼き鳥
    焦げ目も美味しそう。

    滴る肉汁が炭火に落ちると、ジュッと音を立てて煙がもくもく。美味しそうな臭いです。ちょっぴり焼きすぎちゃった串もあるけれど、焦げ目も炭火ならではで美味しそう。

    バーベキューのお供に、ジンを飲む

    タンカレーというジンに、オレンジを絞る
    タンカレーというジンにオレンジを絞ります。

    先ほどまな板の上にあったオレンジの出番がやってきました

    タンカレーというジン+生絞りオレンジで、簡単な自家製カクテルを作ります。甘酸っぱく爽やか一杯が美味しい!晴れた日にピッタリの飲み物です。

    ちなみに、お肉の下味でお酒として使ったのも、このタンカレーです。

    屋外で飲むものといえばキンキンに冷えたビール!といきたいところですが、なんせ我が家には電気がないので、ビールを美味しく飲むのは難しく、おかげで度数の強い蒸留酒ばかり買ってしまいます。

    手作り浅漬けキムチも食べる

    手作り浅漬けキムチ
    手作り浅漬けキムチ。

    お肉ばかりじゃなくて、野菜も食べます。きゅうりとリンゴとキャベツの手作り浅漬けキムチです。

    作り方は、まずアルコール消毒した瓶に野菜を入れて、塩を加えて振ります。なぜアルコール消毒かというと、水道がない我が家では洗い物は屋根の雨水だから。漬物を作るには殺菌が肝心ということで、まな板や漬物瓶など、気になるものはアルコール消毒をしています。

    一晩経って、塩の浸透圧で出た野菜の余分な水分を捨てたら、調味料を加えます。塩、砂糖、ナンプラー、トウガラシの粉、エスニックスーパーで買ったお味噌みたいなトムヤムクンスープスープの素の残りなど、美味しくなりそうなものを加えてよく振ったら完成です。

    ひとり焼き鳥を楽しむ筆者
    庭でのんびり焼き鳥を楽しみました。

    私、一人で宅飲みするのが大好きなんです。だって林の景色も、お酒もキムチも焼き鳥も、ぜーんぶ独り占めできるんだもん。

    山の中ってなにもないけれど、こういう楽しみがあるから都会の生活には戻れる気がしません。

    佐藤ジョアナ玲子さん

    建築学生

    フォールディングカヤックで世界を旅する剥製師。著書『ホームレス女子大生川を下る』(報知新聞社刊)で、第七回斎藤茂太賞を受賞。中日新聞の教育コラム「EYES」に連載。ニュージーランドとアメリカでの生活を経て、現在はハンガリーで廃材から建てた家に住みながら建築大学に通っている。

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