
この取材は昨年2024年9月初旬に6泊7日(時差含む)で行ったものです。紙幅に限りがあり、残念ながら本誌ではご紹介できなかったオンタリオの魅力を、こぼれ話としてご紹介したいと思います。
目覚めればそこはウォーターフロント!「エルムハースト・リゾート」
オンタリオ州は大小無数の湖が点在するまさに水が溢れる地域です。そんなことを実感したのは現地に到着した翌朝。外がようやく白々としてきたのでカーテンを開けると、目の前には湖が広がっていました。

部屋2階の窓から望むライス湖。
よく見ると下には桟橋がのびています。到着は夜遅くでしたのでこんな場所だったのかと、一気に外国感?が高まります。天気はあまりよくなかったものの、靄がかった湖面が幻想的です。

「すごいですね〜!」と、編集部のハラボー。
宿泊したこのエルムハースト・リゾートは、トロント国際空港から車で東へ1時間半ほど走ったライス湖に面しています。様々なタイプのコテージを有していますがそのうち30棟は棟ごとに独自の桟橋がありすぐに湖にアクセスできるようになっています。

大人数が乗れるカヌー。
ひとり乗りのカヤックやカヌーを始め、水遊びの遊具も浮かんでいます。大人数で乗るボイジャーカヌーもあり、少し体験させてもらいました。釣りなども楽しめます。敷地内にはスパもあり、トレイルが走っていて散歩やジョギングもできるので、アクティブな休日が過ごせそうな環境です。

広い敷地内には牧場もある。小高い丘からライス湖を見下ろす。

エルムハーストで予約可能なアクティビティーには馬車体験や乗馬なども。
このエルムハーストの広い敷地内には牧場や農園があり、ウシやニワトリ、ウマの姿もありました。レストランやカフェで提供されている食材には自給されたものが多く使われているとのことです。海外の食事、特に北米での食事には正直なところあまり期待をしていませんでしたが、エルムハーストを始め行く先々どこの食事もとてもおいしかったのが印象にあります。
エルムハーストでいただいた朝食。特に自家製のソーセージがとても味わい深かったです。

到着した夜にいただいたハンバーガー。付け合わせの野菜もたっぷりでおいしかったです。
Elmhirst’s Resort (エルムハースト・リゾート)
1045 Settlers Line, Keene, Ontario
https://elmhirst.ca/
100年の歴史あるリゾートで夜明けのパドリング「ボニー・ビュー・イン」
数日に亘った取材もいよいよラストナイトを迎えました。最後にお世話になったのは、ボニー・ビュー・インで100周年を迎える歴史あるリゾート。オンタリオのハイランドと呼ばれるエリアに位置しています。

桟橋から見たボニー・ビュー・イン。
こちらのリゾートもウォーターフロント。窓から湖が見えます。湖には桟橋がのび、レンタル用のカヌーが浮かんでいます。コテージがいくつもあり、レストランも完備しています。

大小、様々なタイプのコテージがある。

フロントには貸し出し用のカヌーの鍵がある。いつでもパドリングできる!
到着した時にはすでに日没間近で湖でのカヌーイングはお預け……。この日はオンタリオでのラストナイト、レストランで食事をすることにしました。地場のサーモンはとてもおいしかったです。

レイクビューの素敵なレストラン。夕陽で空が少し赤くなっていました。

いただいた地場のサーモン!
食事の後はファイヤーピットで焚き火を囲みました。そして、数日の思い出に浸りつつ、「最後にもう一回漕ごう!」と、話が盛り上がったのです。翌朝は空港へ向かう予定ですが、少し早起きすればちょっとだけ水に出られます。

夜明けの湖。早起きしてよかった〜!と、思えた風景。
朝6時、まだ真っ暗な中、ライフジャケットに身を包みゆっくり漕ぎ出しました。周囲がだんだんと明るくなっていきます。しばらく漕いでいくと前方に鳥がいました。

前方にルーンが2羽いる。
目の前に浮かんでいたのはルーンという野鳥で、カナダの1ドル硬貨にも形どられているポピュラーな鳥です。「ウオォ〜ウオォ〜」鳴き声というよりは吠えているような声でした。音が静かなカヌーはこういう時、近づいていけるので本当にいいなと思います。
駆け足でのカナダ取材旅でしたが、本当に漕ぎに漕いだ幸せな数日間でした。どこへいっても水が近くにある! オンタリオのリゾートは数日のんびりと滞在してみたいところでした。
ボニー・ビュー・イン
2713 Kashagawigamog Lake Road Haliburton, Ontario
https://www.bonnieviewinn.com/

ボニー・ビュー・インにあった看板。「はい!行きますっ!」
※構成・撮影/須藤ナオミ