DIYで、神ギアで、料理術で災害に備えるべし!アウトドアプロ5人の「生き抜くための知恵袋」 | サバイバル・防災 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

サバイバル・防災

2024.05.06

DIYで、神ギアで、料理術で災害に備えるべし!アウトドアプロ5人の「生き抜くための知恵袋」

DIYで、神ギアで、料理術で災害に備えるべし!アウトドアプロ5人の「生き抜くための知恵袋」
災害はいつやってくるかわからない! いざというときのために、必要なモノは何か。アウトドアのプロ5人が、それぞれ得意な分野のアイデアを伝授します!

万が一の際にアウトドア体験が必ず役に立つ!

災害時の生き残りの鍵は“自助”と“共助”。日頃の備えと近隣との関係性が役に立つ。

「’11年の東日本大震災のときは、宮城県・仙台市の精肉所で働いていました。この揺れヤバイ、と思ってとにかく家に帰りましたが、停電していて、翌朝の河北新報で津波災害を知りました」
 
と話すのは、エンスタイルの川村峻介さん。普段は挨拶するだけの間柄だったマンションの住人が集まり、ひとつの部屋に毛布と灯油を持ち寄り、1か月共同生活をしていたそうだ。

「被災して、まず必要性を感じたのがラジオ。停電で携帯もテレビも使えなくなり、情報を得る手段がそれしかなかった。次に明かり。停電中の夜は、避難所のトイレに行くことすら困難になります。両手があくヘッドランプや、充電不要のLEDランタンが役立つと思います」
 
ほかにも、冷えを防げる防水靴下やスリーピングマット、雨を防ぐポンチョなどもあるといい。

「アウトドアギアが防災に役立つことをつくづく実感しました」
 
アウトドア防災ガイドの、あんどうりすさんも話す。

「アウトドア体験は、とっさにどこに逃げたらいいか判断できる力や、臨機応変な行動、その場にあるもので工夫できる知恵を培ってくれるんです」

そんなアウトドアのプロたちの知恵をご紹介しよう。

DIY術

アウトドアプロデューサー 長谷部雅一さん

アウトドア、環境教育に関するイベントを企画、実施する会社、ビーコン代表。応急救護の講演なども行なっている。廃材DIYが得意。

長谷部雅一

廃材を使ったリメイク術。明かり、コンロ、トイレはこれでOK!

断水して明かりもない、という状況下で、必要不可欠な3点を廃材で手作り。身近にある材料が、アイデア次第で生まれ変わる。

サラダ油を使った空き缶ランプ

材料

アルミの空き缶…1個
キッチンペーパー…1枚
アルミホイル…5㎝ 
サラダ油…適量

1)点線部を、缶の半分くらいまでカットする。下側の両端はⅤ字に切り込む。

図解

2)カット部を開き、プルタブを上げる。プルタブは針金をつけると吊るせる。

図解

3)キッチンペーパーを12㎝くらいで切り、細くきつく巻く。ヒモ状にしたホイルを捻って巻きつける。

図解

縦がキッチンペーパーで横はアルミホイル。

4)③を空き缶に入れ、ホイルをV字に引っかける。余ったキッチンペーパーはトグロを巻くように缶に入れる。

図解

ホイルをしっかりと 空き缶のVに引っかける。

5)できた!

サラダ油を注ぎ、キッチンペーパー(頭が油に沈まないように)に染み込んだら着火する。

キャンプ用BOXトイレ

材料

キャンプ用BOX…1個 
木の枝or板など…60~70㎝×2本 
ロープ…1.5mほど
タオル…2枚 
ガムテープ 
ゴミ袋

1)木の枝(もしくは板など)を60㎝らいに切り、V字になるように交差させロープで結ぶ。

図解

2)①にタオル(不要な衣料でもOK)を巻きつける。巻きはじめと終わりはテープで留める。

図解

3)BOXの蓋をはずし、ゴミ袋を本体にセットして、②を上に配置すれば完成。

図解

4)完成

図解

座って排泄したら、土などを多めにかぶせる。使わないときは蓋をしておく。袋が一杯になったら取り替える。

缶詰めコンロ

材料

缶詰めの空き缶…1個
*高さ7〜10㎝ぐらいで蓋が取れるものがいい

 

1)缶詰めの底部に<型の印をつける。一周ぐるりと、間隔は適当でOK。

図解

2)缶切りやナイフなどで印に沿って切り目を入れる。手を切らないよう注意。

図解

3)切った部分を内側に倒せば完成。これに固形燃料や小枝を入れて使う。

図解

4)空き缶の鍋をのせるときは、コンロの口から少しずらし、空気の逃げ道を作る。

図解

 

ギア活用術

ENstyle店主 川村峻介さん

’11年の被災経験を糧に、’15年に宮城県仙台市にアウトドアショップをオープン。"NO DOOR"をコンセプトにこだわりのギアを販売。

川村峻介さん

キャンプ道具を厳選。防災に役立つ神ギアはこれ!

被災経験から、アウトドアギアが本当に災害に役立つことを実感。数多いギアの中でも、とくに用意しておくといいものを紹介する。

ラジオ

手回し充電ができるラジオは、情報を得るのに必須。電池切れの心配もなく、ライト兼用。スマホの充電も可能。

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防水ソックスは、急な雨によって足元を濡らすことなくはけ、足元の冷えによる体力の低下を防げる。

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日中、ソーラーパネルで充電できるLEDライト。たたむと厚さ1.5㎝になり、どこにでも携行できる。

料理術

防災クッキングアドバイザー 鈴木佳世子さん

野菜ソムリエの資格を持つ料理研究家で、ダッチオーブン料理を得意とする。熊本地震の際は、現地で被災者に調理指導を行なった。

 鈴木佳世子さん

ポリ袋式調理術&防災フードを美味しくいただきます!

少ない資源で調理でき、洗い物も極力出さない防災クッキングを伝授。アルファ化米や冷凍技は、キャンプでも活用できるので、楽しみながら試してみるといい。身近にあるものを工夫して作ろう。

鶏胸肉の甘辛しょう油漬け

材料

鶏胸肉…1枚
A
 しょう油…大さじ2
 砂糖…大さじ1
 みりん…大さじ2
 酒…大さじ1
 ニンニク(チューブ)…3㎝
*湯煎ができるポリ袋…1枚

1)鶏胸肉は皮を取り除き、フォークで数か所穴をあけ、ポリ袋に入れる。Aを入れてよくもみ込み、ポリ袋の空気を抜き、口を縛り冷凍する。

調理手順

2)鍋に湯を沸かし、沸騰したら冷凍肉をポリ袋のまま入れる。再沸騰したら中火で約7分加熱し、火を止めて蓋をし、完全に冷めるまでおく。

調理手順

3)ポリ袋から取り出し、スライスして器に盛り、袋の中のタレをかけていただきます!

調理手順

しっとり感が美味!

アルファ化米のドライカレー

材料

アルファ化米…1個
タマネギ…30g
ニンジン…10g
ウインナー…2本
A
 カレー粉…大さじ1/2
 中濃ソース…小さじ1
 塩…小さじ1/4
 コショウ…少々
オリーブ
オイル…大さじ1/2
水…150cc
パセリ(乾燥でもOK)…少々

1)タマネギとニンジンはみじん切り、ウインナーは輪切りにする。

レシピ

2)アルファ化米を開封し、脱酸素剤とスプーンを取り出し注水線まで水を入れる。

しろ飯

3)メスティンを加熱しオリーブオイルを入れ、具材を軽く炒める。アルファ化米を水ごと入れ、さらにAを加えて混ぜ、蓋をして弱火で約5分加熱すれば完成。

オーブンシート

オーブンシートで洗い物なし!

 

山のスキルが役に立つ!

『登山式DE防災習慣』著者 鈴木みきさん

イラストレーターであり、防災士。著書にイラストでわかりやすい『キャンプ気分ではじめる おうち防災チャレンジBOOK』もある。

鈴木みきさん

イラスト

登山経験が避難生活の役に立ったと実感したのは、北海道胆振東部地震で全道ブラックアウトとなり、自宅で約3日間の停電と断水になったとき。登山道具が役に立つのは想像に易いと思いますが、市内のアウトドアをしない友人たちと連絡をとっているなかで、自分が被災している状況に抵抗がないことが多いと気づきました。

イラスト

真っ暗な部屋、冷蔵されていない食料、不安定なスマホの電波、流れないトイレ……。「山だと思えば……」と考えられる私と違って、友人たちはかけ離れた日常だとうろたえて絶望していました。私が「水がないから川で汲んできた」と伝えたときのみんなの驚きぶりといったら……。防災食だって、実は結構美味しいから進んで備蓄。とは言え、それを真似した人はいなかったですけどね。

イラスト

子育てスキルを活用しよう!

アウトドア防災ガイド あんどうりすさん

阪神・淡路大震災被災体験とアウトドアの知識を生かし、’03年より全国で講演活動を展開。乳幼児の親向け講座や企業研修も行なう。

あんどうりすさん

最近は、防災専門グッズがアウトドア寄りになってきていて、アウトドアグッズの重要性が浸透してきています。とはいえ、なかなかアウトドアグッズには追いつけません。たとえば、ナノタオル。ハンドタオルサイズで水1ℓ分の吸水力があり、浴用タオルや急な雨対策とさまざまな用途に使えます。ヘッドライトは両手が使えるし、耳掃除や影絵遊びにも大活躍。座布団は赤ちゃんのおむつ替えシートに活用したり、避難所の床の冷気対策にも。

防水バッグは使用済みのおむつを入れたり水着入れに。レインウェアは、大人用と子供用をファスナーで連結すれば赤ちゃんを抱っこしながら雨を防げます。ライフジャケットの使い方も普段から学んでおきましょう。

ナノタオル

ナノタオル

ヘッドライト

ヘッドライト

アウトドア座布団

アウトドア座布団

防水バッグ

防水バッグ

 

ライフジャケット

ライフジャケット

 

レインウェア

レインウェア

 

※構成/大石裕美 撮影/川村峻介(ギア活用術)、鈴木佳世子(料理術)、安藤 眞(子育てスキル) 
イラスト/長谷部雅一(DIY術)、鈴木みき(山のスキル)

(BE-PAL 2024年5月号より)

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