ピストン西沢は見た!日産「キャラバン マイルーム」詳細レポート
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    2023.10.11

    ピストン西沢は見た!日産「キャラバン マイルーム」詳細レポート

    ピストン西沢がず~っと気になっているクルマ。日産・キャラバン マイルーム(以下、「キャラバン マイルーム」)をついに見ることができたぞ~! なんと今年の春のイベントで展示されていたクルマをほぼそのまんま売るなんて、日産ヤバい、エモい、ズルい。といっても、今回はカタログモデルって感じではなく、とりあえず様子見の「MY ROOM Launch sdition」。来年夏に本格的に発売する前のお試し限定車っス。台数は200台くらいらしいから、欲しい人はすぐオーダーしないと売れちゃうかも?

    日産曰く、車中泊というよりは、どこかに行って優雅な時間を過ごすため自分の部屋。リラックス空間がクルマになって移動するみたいなイメージだというが、そんなんじゃ許さね~!ってことで、果たしてその車中泊満足度は?

    ポイント1  

    木は森に隠せ!…森の中に溶け込んじゃう内装

    こうやって見ると確かに「マイルーム」っていうか、俺の部屋はこんなにきれいじゃない(笑)。床はそのまま寝ても全然イケる。

    室内は合板ながら、おかげで軽量かつ軋み音もないそうだ。見た目も文句なし。「マイルーム」らしく、プロジェクターのスクリーンも装備。

    まずは一番興味があったのが、木の質…だが、合板に木目のシートが貼ってあるもので、無垢や一枚板ではない。しかしさすがメーカー仕立てで、とってもきれい。見た目はそんなこんなで及第点レベル。ただ、実はそこが逆に良くて、聞いた話だと木の板を貼っていくと、木材の収縮があることから、どうしても擦れて音が出てしまう。

    クルマの素性からして、ファミリーや子供が巣立った夫婦が余裕のある旅に使って、どこか気ままに行くのが理想的。

    ナイショだけど、かつて高級ワンボックスに木を貼ったバージョンを出したあるメーカーには、走るとミシミシうるさくてかなわんというクレームが沢山きたそうだ。DIYでキャンピングカーを作るときにも注意が必要で、実際に後悔している人もいたという、シャレにならん話。

    余談だが、部屋の内装も床や壁は収縮を考えて少し間を空けるそうで、鉄と木と色々な収縮率が違うものをひとつにまとめることはなかなか大変なんだってこと。その点、合板なら伸び縮みも少ないらしく、実際軋みについては開発車でずっとモニタリングしているそうだ。一流ブランド製のブラインドもいい出来で、これも走っているときに、音がカチャカチャしないように工夫されているそうだ。

    棚もしっかりしたつくりで、走行中にガタガタしたり、開いちゃうこともなさそう。さすがメーカー製だね。

    なんとタチカワブラインドっちゅう一流ブランド品を採用。

    ポイント2   

    外部から使える電源装備

    スライドドア横にあるコンセント。ポータブルバッテリーを床下に隠し、ここから電気をとるのがおしゃれ。

    車中泊で気になるのは、エンジンを掛けずに電気が使えるかどうかということ。その点「キャラバン マイルーム」は外部から給電できる入力と、車内の2か所に出力できるコンセントが装備されている。

    リーフの使用済みバッテリーを再利用したポータブル電源「ポータブルバッテリー from LEAF」。性能はいいんだろうけど、このネーミングは???(笑)。価格は¥170,000

    取材した時はリーフの使用済みバッテリーを再利用した、日産オリジナルの「ポータブルバッテリーfrom LEAF」がセットしてあった。これはリチウムイオン充電池で、633whの容量とAC出力合計600w(最大1200w)という大容量のもの。例えば150wのポータブルクーラーなら4時間使えるということで、こういったポータブル電源でコーヒーなどを沸かし、夜はキャンプ場やRVパークから電気をもらってポータブルクーラーで快適空間にすれば、車中泊快適度は100ww  キャンピングカーとしても全然いけちゃうんじゃない?

    外から電気がもらえる入力付き。これはもうキャンピングカー並みの環境が作れそうだ。

    ポイント3   

    さすがメーカー!2列目シートはまるで箱根の寄せ木細工か‼

    これは2列目シートに後ろ向きで座ったところ。背もたれが前と後ろ向きで入れかわり、座面の硬さが違う。

    フルフラットにすると、この通りベッドルームに変わるって、なんか悪だくみしちゃいそうだなwww

    2列目シートは、乗り心地はもとより、そのアレンジが細かい。普通に3人乗りの2分割シートなんだが、前向きの時は安定した硬めの座面。そして背もたれを寝かせて、後ろ向きに立てると、今度は柔らかい居心地のいいシートになるって寸法。木の内装も含めて、自動車メーカーの本来の仕事じゃないっすよね?って聞いたら、このプロジェクトを聞きつけて、社内からDIY好きとか家具好きとか、キャンプ好きとかが集まってきてワイワイやったんだそうだww

    ベッドは折り畳み式の一般的な3分割のものと、一体型のでかいやつが選べる。デカい方もストラップを緩めてガバッと倒れるときにソフトランディングするので、支える力が弱い女性でも使いこなせるようになってる。

    テーブルは普段はりアゲートとの間にはまっている。そこには床を傷つけないような金属プレートがあり、使い道をよくわかった人が作った感じがする。

    専用テーブルは移動式なので、端においても、真ん中において、対面でつかってもよし。

    またアレンジも豊富で、スライドテーブルをうまく使えば「キャラバン マイルーム」をより広く楽しめるわけっス。シートを寝かしてベッドを延長すれば、大人なら3人、ファミリーなら大人と小学生2人もいけるんじゃないか(注:寝相の良い人に限る)。

    ポイント4  

    「キャラバン マイルーム」の走りは!?(注:まだ乗ってないけどイメージでw)

    こういった車中泊で困るのが外からの目。サンシェードは吸盤だと落ちてくるし、端は丸見えなんで、専用カーテンはうれしい。

    「キャラバン マイルーム」はキャラバンのグランドプレミアムGXをベースにしていて、エンジンは2Lガソリンと2.4Lディーゼル。2輪駆動にはガソリンとディーゼル、4輪駆動にはディーゼルのみが用意される。もちろんまだ乗っていないが、キャラバンの美徳はその静かなところ。ハ○○○スに比べ、明らかに乗り味が乗用車だ。そこが商用車として、もっとヘビーデューティに使いたいユーザーからすると、「ダメなんだよ~キャラバンじゃぁ」って言われちゃうところかもしれないが、こと乗用として使うことを考えたら話は逆。むしろ歓迎なポイントなんですよね~。

    2Lガソリンエンジンはちょっと非力で、一人乗りでも上り坂でスピードが落ちてきちゃう。素のキャラバンと比べると「キャラバン マイルーム」は仕様によって120150キロ重たいので、ここはやはりトルクが倍のディーゼルを選びたいところ。この三菱製ディーゼルエンジン4N16は新開発で、三菱・デリカD5のエンジンをベースにしている。なので、かなり乗用車的な感じで、まず音と振動が少ないことがありがたい。

    さらにキャラバン共通の美点として、7速のATがある。ハ○○○スは6速でビーンとけたたましく加速しながら、ガコーンとギアチェンジするが、こっちはとっても滑らか。「キャラバン マイルーム」のキャラにはマッチングしていて、もう先生まいっちんぐ(『まいっちんぐマチコ先生』byえびはら武司)!

    ポイント5  

    エクステリアは現場感なしの乗用チック

    この「マイルーム」のロゴもオプションで買えるみたい。色は専用色含めて4色。

    「キャラバン マイルーム」は専用色のサンドベージュ/ホワイトの2トーン(写真のボディカラー)他、4つのバリエーションがある。他にもベース車+ブラックスチールホイール、ブラックセンターキャップ、フロントとリアのブラックバンパー、ブラックドアハンドルなどうれしい専用パーツが盛り沢山。

    ということで、こんなクルマがメーカークオリティでしかも保証付き。そして今回書いた装備はLaunch editonなら標準装備。リセールも間違いなく高値だから、考える前に注文しちゃえ!ってことで、ニシザワも考えます。

    NISSAN CARAVAN MY ROOM Launch edition

    ※すべて標準幅/ロングボディ/標準ルーフ/5人乗り

    【折り畳みベッド仕様】

    2WDガソリン:¥5,958,700 

    2WD ディーゼル:¥6,626,400  

    4WD ディーゼル:¥6,964,100

    【跳ね上げベッド仕様】

    2WDガソリン:¥6,134,700 

    2WD ディーゼル:¥6,802,400  

    4WD ディーゼル:¥7,140,100

     

    問い合わせ先:日産自動車 

    TEL: 0120-315-232

     

    私が書きました!
    ラジオDJ、ミュージシャン
    ピストン西沢
    多数のラジオ番組にてパーソナリティを担当。ウィックに富んだトークが人気を集め、第48回ギャラクシー賞でDJパーソナリティ賞を受賞。一方で車好きとしても知られ、レーサーとしてインテグラレースやスーパー耐久などに参戦。日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員も務めた実績もあり。https://twitter.com/piston2438

     

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