キャンプに必要なのはテントやタープだけではありません。忘れてはならないのが、それらを支える“ペグ”です。
ペグはテントやタープを張るとき、 地中に打ち込んで固定するためのギア。地面の中に埋もれて表舞台に出てくることはない地味な存在ですが、これがなければテントもタープも風で吹っ飛んでしまいます。
そんなペグ、実は100円ショップのダイソーからたくさんの種類が販売されています。今回は、それらを忖度無しで評価してみました。
ダイソーのペグは種類が多すぎて選べない問題
ダイソーからはさまざまな長さや、素材違いのペグが販売されています。
種類が多すぎて、初心者の方は「どのペグを選んだらいいかわからない…」となってしまうこともあるでしょう。
まずは、ペグをどのようにして選べばいいか知っておくことが大切です。
ペグを選ぶ際に重要視すべき部分は、なんと言っても“テントやタープを地面にしっかりと固定できるか”です。
一方で、見落としがちなのは撤収時の“抜きやすさ”。地面に刺したはいいものの、撤収時になかなか抜けないとなると大変です。ペグの回収は意外と時間がかかるので、テントやタープを固定する時の堅固さと同時に、撤収時の抜きやすさというポイントも併せて見るといいでしょう。
ただし、ペグには丸形や十字形など複数の形状があるので、一概に「これがいい」とは言い切れません。なぜなら地面が土なら丸形、砂地や砂利であれば十字形、といった具合に使い分けの必要があるためです。
したがって、今回の比較はあくまで一つの見方として考えていただき、最終的には色々なものを使いながら、ご自身の環境で使いやすいと思うものを選んでみてください。
ダイソーのペグを使い比べてみた
ダイソーのペグは多くの種類がありますが、今回は特に筆者が「キャンプでの使い勝手がよさそう」と思った7種類のペグを厳選し、レビューします。素材は鉄製が2種、アルミ製が3種、プラスティック製が2種です。
今回レビューした商品は、以下になります。
- 鉄製ペグ(20cm、ペグマーカー付) 1本入り
- 鉄製ペグ(30cm、ペグマーカー付) 1本入り
- アルミY字ペグ(180mm、マーカー付、ブラック) 2本入り
- アルミY字ペグ(180mm、マーカー付、グレー) 2本入り
- アルミY字ペグ(230mm、マーカー付、グレー) 1本入り
- テント・シート用杭(約15センチ) 4本入り
- テント・シート用杭(約20センチ) 4本入り
それぞれ、実際に地面に打ち込んだ時と抜いた時の使用感などをレビューしていきます。
(1)鉄製ペグ(20cm、ペグマーカー付)1本入り/110円(税込)
まず紹介するのは「鉄製ペグ(20cm、ペグマーカー付)1本入り」です。
鉄の丸棒形で、ずっしりとした重量感があります。重いペグは、本数が多くなると持ち運びが少々大変です。
こちらの商品は20cmで、一般的なペグの長さといえるでしょう。
頭部にL字型のパーツがついており、そこに直径約1センチの穴があること、そして蓄光マーカーがついていることが特徴です。
L字型のパーツは、ガイロープを簡単に引っ掛けることができて便利。穴は、小さなカラビナなどを使ってガイロープを固定するのに使えそうです。
さらに蓄光マーカーがついていると、夜間にペグでつまずいて転倒するのを予防できます。
重さがあるため容易に打ち込めて、がっちりと地面に固定できました。さらに断面が丸いため、グルグル回していったところ、引き抜くことも容易にできました。
商品URL:https://jp.daisonet.com/products/4549892509858
(2)鉄製ペグ(30cm、ペグマーカー付)1本入り/220円(税込)
先に紹介した鉄製ペグの30cmバージョンの商品です。値段は20cmのものより110円高くなります。
30cmだと、見た目にもかなり長い印象を受けます。筆者は実際にハンマーを何度も振り下ろしながら、ペグを打ち込んでみましたが、地中の硬い部分に当たってしまったため、最後まで打ち込めず10cm以上地面の上に残ってしまいました。
地面の硬い部分にくいこんでしまったためか、引き抜く際にも時間がかかりました。
軟弱な地面で大型テントをしっかり固定するには30cmの長いペグの方がおすすめですが、一般的なテントを固定する場合は20cmで十分かと思います。
商品URL:https://jp.daisonet.com/products/4549892509865
(3)アルミY字ペグ(180mm、マーカー付、ブラック)2本入り/110円(税込み)
続いて紹介するのは「アルミY字ペグ(180mm、マーカー付、ブラック)2本入り」です。こちらは名前の通りアルミ製のペグです。
アルミペグの特徴は軽量なこと。さらに、こちらの商品はY字形。Y字形は丸棒形よりも地中での接地面が増え、ガッチリ固定できるメリットがあります。
こちらのペグは黄色のポリプロピレンのコードがついています。このコードはペグを抜く際に、ペグハンマーなどに引っ掛けることができるので便利です。
そして実際に打ち込んでみたところ、18cmの長さは扱いやすいと感じました。
ただ、ダイソーのアルミペグには複数のカラー展開がありますが、ブラックは地面で目立ちにくいと感じました。そのため、気付かず足を引っかけてしまう懸念が…。目立つ黄色のコードは外さない方がいいでしょう。
商品URL:https://jp.daisonet.com/products/4550480046280
(4)アルミY字ペグ(180mm、マーカー付、グレー)2本入り/110円(税込み)
こちらは、先述のブラックとの色違いです。グレーの方が、ブラックと比べて地面での視認性が高いと思いました。
地面の抜き差しの評価は、先ほどの商品と差異はありません。
ブラックもそうですが、こちらの商品は2本入りなので、お得感もあります。
打ち込んだ時にしっかり固定でき、抜きやすい。さらに軽量でマーカーもあって使いやすい、という優れたポイントが多いペグでした。
商品URL:https://jp.daisonet.com/products/4550480046273
(5)アルミY字ペグ(230mm、マーカー付、グレー)1本入り/110円(税込み)
こちらは、先に紹介したアルミペグと長さが違う商品です。18cmのものより5cm長いため、地面に深く打ち込むことができます。
その分、抜く時にはやはり若干時間がかかりますが、大きなテントの設営時や砂地など状況によって18cmと23cmを使い分けるといいと思いました。
18cmは小型のテントや土の地面で、23cmは大型のテントや砂地などで使用する、という使い分けがいいのではないでしょうか。
(6)テント・シート用杭(約15cm) 4本入り/110円(税込)
「テント・シート用杭(約15cm) 4本入り」は、プラスチック製のペグです。
こちらのペグの優れた点は、カラフルで視認性が良い点と、十字形の断面で固定性に優れている点です。
実際に筆者が地面に打ち込んだところ、十字形の断面のためか地中での食いつきが非常によかったです。
ただ、気になる点は強度面と抜きにくさ。筆者の経験上、プラスチックペグは上部のガイロープを掛ける部分が衝撃などで折れてしまうことが多いです。そのため、破損の懸念があります。
ペグに強度が必要そうなテントやタープに用いる場合や、風が強い場合などは注意した方がいいでしょう。
商品URL:https://jp.daisonet.com/products/4550480046266
(7)テント・シート用杭(約20cm) 4本入り/110円(税込み)
先に紹介した15cmのペグとの違いは、全長が長い点と直径が太い点です。
実際に打ち込んでみたところ、抜く時に苦労しました。打ち込んだのが粘土質の地面だったのでガッチリと食い込み、容易には引き抜くことができませんでした。
地面とペグの間にスキマを作って抜こうと、ペグハンマーで叩いたところ、ガイロープを掛ける部分が破損してしまい、更に抜けなくなってしまいました…。結果的に、ペグの周囲を掘り下げて回収するしかありませんでした。
こちらのペグは粘土質の地面では抜けにくいので、砂地などに適していると言えるでしょう。
商品URL:https://jp.daisonet.com/products/4984343958210
最も使いやすかったのは「アルミY字ペグ(180mm、マーカー付、グレー)2本入り」!
ダイソーのペグを実際に筆者が使ってみて、最も扱いやすかったのは「アルミY字ペグ(180mm、マーカー付、グレー)2本入り」でした。
地面への抜き差しがしやすい点、軽量な点、マーカーがついている点など、全体的なバランスがとても優れていました。
抜いた後に付着した土を容易に落とすことができたこともプラスポイントに感じました。
通常のキャンプサイトで使用するのであれば18cmで十分な長さだと思います。2本入りなのでお得感もありました。
ダイソーはペグ周りのアイテムも豊富
ちなみに今回、ペグと一緒に収納用の「ペグ収納ポーチ」も購入しました。
ペグは抜いた後など地面に放置すると、見失って紛失しがちです。そのため、ペグ用の収納袋があるととても便利。
このポーチの長さは約32cmあり、30cmの長いペグもしっかり収納することができます。
さらに蓋にはベルクロがついているため、中身が持ち運びの際に出ていってしまう心配もありません。
キャンプの大切な小道具であるペグ。ダイソーでキャンプスタイルにあったものを探してみてはいかがでしょうか。