ダッチオーブンの簡単なお手入れ方法とは?焦げや錆びの対処法も解説
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    調理器具・食器

    2023.07.19

    ダッチオーブンの簡単なお手入れ方法とは?焦げや錆びの対処法も解説

    ダッチオーブンのお手入れに使う道具

    ダッチオーブンのお手入れ方法を解説します。

    キャンプなどのアウトドアで活躍する調理器具「ダッチオーブン」。

    熱が均等に伝わりやすく、おいしい料理を簡単に作れることが魅力の万能鍋ですが、鋳鉄製のものは使い方に注意が必要。

    とはいえ、お手入れ方法を一度頭に入れてしまえば、取り扱いは簡単です。

    錆びや焦げが発生してしまった時の対処法など、ダッチオーブンを長く使い続けるためのお手入れ方法を解説します。ぜひ最後までご覧ください。

    ダッチオーブンの手入れは面倒?

    ダッチオーブンにオリーブオイルを塗り込む

    キチンとお手入れすれば一生使える万能鍋に。

    「ダッチオーブンはお手入れが面倒…」と思われている方も多いのではないでしょうか。

    たしかに、鋳鉄製のダッチオーブンは放っていると錆びが発生しやすく、他の調理器具に比べてデリケート。しかし、丁寧にお手入れをしながら使い込めば徐々に油がなじんでいき、ツヤツヤと黒い輝きを放つ、いわゆる「ブラックポット」に。

    ダッチオーブンを長く使い続けるためにも、錆び防止のためのお手入れは非常に重要なんです。

    使用前に必要なお手入れとは?

    新品の鋳鉄製ダッチオーブンを使用する際には、「シーズニング」と呼ばれるお手入れを行う必要があります。5つのステップに分けて、具体的な手順をご紹介します。

    準備する道具

    ダッチオーブンのシーズニングに使う道具

    こちらがシーズニングに使う道具です。

    • 食器用洗剤
    • 亀の子たわし
    • キッチンペーパー
    • オリーブオイル
    • 耐熱ミトンや耐熱グローブ
    • 野菜くず(玉ねぎ、ニラ、にんにく、しょうがなど香りの強いもの)

    1.ダッチオーブンを洗う

    ダッチオーブンを亀の子たわしで洗う

    亀の子たわしならゴツゴツした表面も洗いやすいです。

    まずは、ダッチオーブンを食器用洗剤で洗いましょう。

    鋳鉄製のダッチオーブンは表面がゴツゴツしているので、スポンジよりも亀の子たわしで洗うのがおすすめです。ちなみに、金属たわしの使用はかえって本体を傷つけてしまうので厳禁です。

    ダッチオーブンを乾燥させる

    しっかり乾燥させましょう。

    本体、フタともに洗い終わったらタオルなどで水気を拭き取り、しっかり乾燥させましょう。

    2.油を塗る

    ダッチオーブンに油を塗り込む

    本体はもちろん、フタも忘れずに。

    ダッチオーブンが乾いたところで、キッチンペーパーを使って全体にオリーブオイルを塗り込んでいきます。

    本体の内側や外側はもちろん、フタの表と裏や取っ手の部分などにも忘れずに塗っておきましょう。

    3.加熱する

    ダッチオーブンを火にかける

    煙が出るまで加熱します。

    油を塗ったダッチオーブンを火にかけていきます。最初のうちは中火で、煙が出てきたら弱火にし、煙が出なくなるまで加熱しましょう。

    加熱したダッチオーブンに油を塗り込む

    必ず耐熱ミトンや耐熱グローブを装着しましょう。

    煙が出なくなったところで火を止め、再度油を塗り込んでいきます。なお、加熱したダッチオーブンは高温になるので、作業の際は必ず耐熱グローブや耐熱ミトンを装着しましょう。

    この「油を塗る→加熱する」という工程は最低でも3回以上、できれば4~5回は行いましょう。

    また、加熱の際はたくさん煙が出るので、可能ならば屋外で作業をすることをおすすめします。

    4.野菜くずを炒める

    ダッチオーブンで野菜くずを炒める

    香りの強い野菜くずだと鉄臭さが取れやすくなります。

    鉄の臭いを取るため、ダッチオーブンに野菜くずを加えて炒めましょう。

    玉ねぎやニラ、にんにく、しょうがなど香りの強いものなら、より効率よく鉄臭さを取ることができます。なお、使用した野菜くずは食べずに処分してくださいね。

    5.仕上げに油を塗って冷ます

    ダッチオーブンに仕上げの油を塗り込む

    仕上げの油も丁寧に塗り込みましょう。

    野菜くずを取り除いたら汚れを拭き取り、仕上げにオリーブオイルを塗り込んでいきましょう。塗り終わったら自然に冷まし、使用前のシーズニングは終了です。

    使用後の基本的なお手入れ方法

    ダッチオーブンは使用後のお手入れも重要。長く使用するためにも、お手入れのポイントを押さえておきましょう。

    1.お湯を注ぎ沸騰させる

    ダッチオーブンにお湯を注い沸騰させる

    ひびや割れを防ぐため、必ずお湯を使用しましょう。

    料理の残りを取り除いて汚れをキッチンペーパーで拭き取ったら、お湯を注いで加熱しましょう。沸騰したら、鍋底の汚れを木製のヘラやたわしで落としていきます。

    なお、鋳鉄製のダッチオーブンは温度変化に弱く、本体が熱いうちに水を注いでしまうとひびや割れの原因になります。破損を防ぐためにも、必ずお湯を使用しましょう。

    また、錆びを防止する油まで落ちてしまうので洗剤は使わず、汚れはお湯で洗い流すだけでOKです。

    2.加熱する

    ダッチオーブンを火にかける

    火にかけて完全に乾かします。

    汚れを落としたら水分を拭き取り、本体とフタを火にかけます。水分が残っていると錆びの原因になるので、ここで完全に乾かしておきましょう。

    3.油を塗る

    仕上げの油を塗り込む

    シーズニングの時と同じように丁寧に。

    乾かしたダッチオーブンに、シーズニングの時と同じようにオリーブオイルを塗り込んでいきましょう。

    塗り終わったら煙が出るまで火にかけ、煙が収まったら火から下ろします。あとは自然に冷ませば、使用後のお手入れは完了です。

    ダッチオーブンに適した保管場所って?

    ダッチオーブンを保管する

    風通しのいい場所に保管しましょう。

    湿気は錆びの原因になるため、ダッチオーブンを保管するのは乾燥した風通しのいい場所が理想的です。

    また、油を塗っているのでそのまま収納すると箱やケースを汚してしまうことに。それを防ぐためにも、本体とフタを新聞紙などで別々に包んで保管するのがおすすめです。

    新聞紙などに包んだダッチオーブンに割り箸を渡す

    割り箸を渡せば湿気、破損も防止できます。

    写真のように本体に割り箸を2本渡し、その上にフタを乗せて収納すれば湿気を防ぐことができます。また、こうすれば本体とフタが直接触れることなく保管できるので、破損の防止にもなりますよ。

    加えて、ダッチオーブンは落下時の衝撃で割れてしまうこともあるので、保管は箱やケースの接地面が安定した場所を選びましょう。

    こんな時どうする?ダッチオーブンのお手入れQ&A

    鋳鉄製のダッチオーブンは、お手入れをしていても汚れが残ったり錆びてしまったりすることがあります。ここでは、ケース別に対処法を紹介します。

    Q.汚れや臭いが落ちない時はどうする?

    お湯を入れて汚れを柔らかくする

    お湯で汚れを柔らかくします。

    汚れが酷い場合は、お湯を入れて加熱してみましょう。しばらくすると汚れが柔らかくなるので木べらなどを使って落とし、使用後のお手入れを行いましょう。

    重曹

    重曹を加えると汚れはもちろん、臭い対策にもなります。

    また、お湯と一緒に重曹を入れることで汚れが落ちやすくなり、さらに臭いも落とすことができますよ。

    Q.焦げてしまったらどうする?

    焦げを炭化させてこそげ取る

    焦げを加熱し、「炭化」させて取っていきます。

    通常のお手入れでも取れないほど焦げが残ってしまった場合は、そのまま火にかけて加熱し、焦げを炭のように「炭化」させましょう。

    炭化した焦げは、木べらなどで削り取ってしまえば大丈夫です。

    Q.錆びてしまったらどうする?

    錆びをキッチンペーパーで拭き取る

    軽い錆びなら油を染み込ませたキッチンペーパーで対応可能。

    軽い錆びの場合は、油を染み込ませたキッチンペーパーで拭き取ってみましょう。それでも取れない場合は、ダッチオーブンにお湯を注いで加熱し、クレンザーを付けた亀の子たわしでこすり洗いします。

    錆びが取れたらダッチオーブンを洗い、通常のお手入れどおりに乾燥させ、油を塗っておけばOKです。

    手入れ不要のダッチオーブンを使う手も!

    「もっと手軽にダッチオーブンを使いたい」という場合は、お手入れ不要のダッチオーブンを利用するのもおすすめです。

    例えば、ロゴスから販売されている「SLダッチオーブン」は、シーズニング不要!購入後は丸洗いをすれば、すぐに使用することができます。

    鍋底に脚が無いので、アウトドアだけでなく家庭用ガスコンロやIHでも使える仕様になっています。

    LOGOS
    SLダッチオーブン

    素材:鋳鉄、ポリエステル
    ブランド:ロゴス(LOGOS)
    色:黒
    サイズ:10インチ
    形:ラウンド


    また、ステンレス製のダッチオーブンならシーズニングが不要なのはもちろん、使用後も普通の調理器具と同じように洗剤で洗って乾燥させるだけでOK。

    錆びの心配が不要、さらに鋳鉄製よりも軽いので、より気軽にダッチオーブンでの調理を楽しむことができますよ。

    自分で育てたダッチオーブンならキャンプ飯がよりおいしい!

    ダッチオーブン

    丁寧にお手入れしたダッチオーブンで作る料理は格別!

    ダッチオーブンのお手入れは面倒なように見えますが、作業自体は簡単で、慣れれば時間もかかりません。

    また、丁寧にお手入れしたダッチオーブンで作るキャンプ飯は、いつもよりおいしく感じられますよ。

    ぜひ、ツヤツヤと光り輝く「ブラックポット」を目指して、ダッチオーブンを育ててみましょう!

    ▶こちらの記事も読む
    キャンプに最適のダッチオーブン大集合!素材別の特性と手入れ方法は

    私が書きました!
    筋肉料理研究家
    Ryota
    学生時代運動経験ゼロ・病気で精神病院に入院するも筋トレとお料理で立ち直り、現在は料理研究家・パーソナルトレーナーとして活動中。企業やメディアへのレシピ提供を行う傍ら、ボディメイクコンテストにも出場。父方の実家は港町、母方の実家は山に囲まれていて、幼少期には海や山道を走り回っていた。自然の中で本を読むのが趣味だが、最近は料理研究家活動が忙しく、1人でキャンプめしを作って気を紛らわしている。

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