キャンプ気分が盛り上がる「デリカミニ」のおすすめグレードを調査! | 試乗記 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.06.07

    キャンプ気分が盛り上がる「デリカミニ」のおすすめグレードを調査!

    1968年に商用トラックとしてスタートして以来、半世紀以上にわたって三菱のアウトドアイメージを牽引してきたデリカブランド。現在はデリカD5がその伝統を受け継ぎ、本格的なオフロード性能を備えたミニバンとして唯一無二、確固たる地位を築いています。その人気車のデザインテイスト、本格的なアウトドア性能を軽自動車の枠組みの中にたっぷりと詰め込んでデビューしたのが「デリカミニ」です。いわばデリカD:5の弟的存在ですが、その内容やデザインには本格派の香りにあふれ、乗るたびに小さなボディからは「外遊びの楽しさ」をたっぷりと感じることがるのです。

     デリカミニってどんなクルマ?

    日産との共同開発(NMKV)によって誕生した三菱のスーパーハイトワゴンの「eKクロススペース」(販売終了)がベース。インテリアの基本的なデザインや使い勝手のいい広々とした室内空間は受け継ぎながらも、デリカという伝統あるネーミングにふさわしい、タフでワイルドなイメージのエクステリアデザインと、独自にチューニングした足回りを与えて仕上げた軽自動車。

    フロントデザインは半円形のヘッドライトと力強いブラックのボディパーツによってワイルド感とやんちゃっぽさを表現し。テレビコマーシャルでも「可愛い」と話題になっている公式キャラクター「デリ丸。」が思い浮かぶ。リアゲートのセンターに「DELICA」のロゴを付けたことで個性が際立っている。

    小さいながらも本格派のRVとしても気取ることができる個性派で、そのコンセプトは「DAILY ADVENTURE(日常に冒険を)」。キャンプフィールドを始めとした外遊びにはもちろんのこと、ショッピングや送迎、街乗りなどといった日常的なシーンでも、つねにアウトドアの楽しさを感じさせてくれる存在感が大きな魅力です。

    やんちゃで可愛い表情に、思わずニンマリ

    シートにはアウトドアなどの使い方を考慮して通気性のいい表皮を採用し、小さな子供などの使用にも対応。

    フロントシートの背もたれ裏には格納式のテーブル。カップホルダーもあり、重宝する。

    少しばかり乱暴ないい方かもしれませんが、デリカミニの魅力の半分以上はこの可愛らしさとワイルド感とを絶妙に調和したエクステリアデザインに詰まっています。

    特徴的な半円形のLEDポジションランプを内蔵したヘッドランプと、ゴツいデザインのフロントバンパーとリアゲートに刻まれた「DELICA」のロゴ。さらにボディサイドには黒いホイールアーチで力強さをちょっぴりトッピングするなど、SUVとしての“本物っぽさ”を感じさせるパーツがどっさり。随所にアウトドア感を感じさせながらも、どこかに緩さのある佇まい。遊び心と本格とがほどよくミックスしたエクステリアによって「肩肘張らないちょうど趣味性」が表現できていると思います。

    普段から「軽自動車に乗っている」肩身の狭さのようなものを感じている人には、とくにおすすめです。

    インパネ周りのデザインは、ベースのeKクロススペースと基本的には同じ。もともと使いやすかっただけに気になる点はない。

     ターボのT Premiumが人気!

    5月の発表直後、月販目標台数2500台の約4倍近い受注(4月5日現在)を記録したほどの人気ぶり。予約注文の傾向は全体の約60%のユーザーが4WDモデルをセレクトし、さらに4Dモデル専用装備となる16560R15といった軽自動車としては大径サイズのタイヤと、デリカミニ専用チューニングのショックアブソーバーを選択しています。

    リアシートの前後スライド量は320mmと大きく、広々としたくつろぎの空間を実現している。

    そしてエンジンはもっともパワフルな64馬力のターボエンジンモデルを70%の人が選んでいます(T Premium65%、T5%)。これはデリカミニの走りにも、クラスを越えた安心で快適な走行性能、そしてアウトドアフィールドでの勝手の良さや走破性の高さなどに期待を寄せている証拠といえます。

    当然のことながら三菱といえば4WD技術においても期待どおりの高い完成度を見せてくれると同時に、さらに注目したいのは「グリップコントロール」と「ヒルディセントコントロール」を全車標準装備にしたこと。滑りやすい道でのドライバビリティーを高め、ヒルディセントは急な積雪があって下り坂などでも安定して下れますから実に心強い装備。普段の生活だけでなく、アウトドアフィールドでの安心感は相当に高いと思います。

    センターコンソールに装備された引き出し式のトレイや格納式の収納ボックスなど、便利装備も豊富。

    仮にこれがアウトドアイメージの希薄なファミリーカーであれば、燃費や乗り心地をより優先し、FF(前輪駆動)に14インチタイヤを組み合わせた選択が主流になったかもしれません。しかし『デリカ』の名を冠したことで、小さくとも侮れないミニバン、頼れるアクティブな軽スーパーハイトワゴン、としての力強い走りに期待を寄せることが理解できます。もちろんその期待に十分応えてくれるだけのパフォーマンスを披露してくれるはずです。

     アウトドアでの使い勝手の良さが細部に宿る

    ほぼ90度まで開くフロントドアとスライド式のリアドアは乗降性でのストレスはない。

     開口幅が650mmと大きく開くリアスライドドアは、助手席側に電動ハンズフリー開閉機能を全車に標準(運転席側の電動ハンズフリー開閉機能はTプレミアムとGプレミアムに標準)。そして90度近くまで開く前席のドアの乗降性は実に快適。乗り込んだ室内は広々としていて、ゆとりたっぷりです。

    重宝するのは、アウトドアや小さな子供の乗車を考慮して、通気性に優れたはっ水素材のシート表皮を採用している点。座面や背もたれのセンター部分に施されている立体的なエンボス加工は、蒸れにくさと良好な座り心地を両立。ロングドライブでの疲労感や快適性はこれまでの軽自動車のレベルを超えているといっても大げさではありません。

    完全なるフラットではないがリアシートを前方に倒せばかなりの荷室スペースが出現。汚れを拭き取りやすいフロアは重宝する。

    さらにアウトドアフィールで役に立つのは荷室のフロアやリアシートの後ろ面に、汚れが簡単に拭き取れる素材が用いたこと(TプレミアムとGプレミアムに標準装備)。外遊びで濡れたり汚れたりしたギアやアウター類を気兼ねすることなく、どんどん積み込むことができます。

    フロントシートのヘッドレストを外し、後方に倒し、リアシートと繋げることで車中泊にも十分使える。

    ドライブをより安心に安全に楽しむための運転支援機能の充実も見逃せません。フロントカメラとミリ波レーダーを用いた高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット」はTプレミアムとGプレミアムに標準装備。また歩行者検知付きの衝突被害軽減ブレーキシステム「FCM」や踏み間違い衝突防止アシスト「EAPM」など8つの先進安全装備が揃う「三菱e-Assist」は全車に搭載。これはサポカーSワイドに対応しています。

    こうしたデリカミニの「小さな本格派」という仕上げによって、クルマの個性はさらに際立ち、車名を聞けば、一発でクルマのスタイルと使い道が浮かんでくるところまで仕上がったといえます。

    デリカミニのリアスタイルをワイルドに引き締めるフラップを装備。

    リアのスライドドアに巻き取り式のサンシェードを装備。

     

    【三菱 デリカミニ T PremiumFF

    • 全長×全幅×全高=3395×1,475×1,800mm
    • 最小回転半径:4.8m
    • 最低地上高:155mm
    • 車重:1,000kg
    • トランスミッション:電気式無段変速機
    • 駆動方式:FF
    • エンジン:直列3気筒 659cc
    • 最高出力:47kW64PS)/5,600rpm
    • 最大トルク:100Nm2,4004,000rpm
    • 燃費:19.2kmlWLTCモード)
    • モーター:交流同期電動機
    • 最高出力:2.0kW2.7PS)/1,200rpm
    • 最大トルク:40Nm4.1kgfm)/100rpm
    • 価格:¥2,074,600(税込み)

     問い合わせ先

    三菱自動車 TEL: 0120-324-860

     

    私が書きました!
    自動車ライター
    佐藤篤司
    男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行なう自動車ライター。著書『クルマ界歴史の証人』(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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