登山に傘はOK?知ってると便利なレインウェアと傘の使い分け方
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    2023.06.15

    登山に傘はOK?知ってると便利なレインウェアと傘の使い分け方

    レインウェアと傘

    写真のアイテムは全て筆者私物です。

    登山やキャンプの雨対策に必須のレインウェアや傘。毎回使うとは限りませんが、持っておくことで得られる安心感は絶大です。

    登山ではレインウェア一択で歩かれる方が多いと思いますが、実は傘と併用することで、降雨時の行動が非常にスムーズになります。

    今回はレインウェアと傘の特徴に触れながら、登山においてレインウェアが適するシーンと傘が適するシーンについて、それぞれ解説します。

    レインウェアと傘の特徴

    レインウェア:雨でも普段通りの行動ができる雨対策の定番

    レインウェア

    防水透湿性に優れ、雨天時でも行動しやすい設計です。

    レインウェアは、バックパック・登山靴と合わせて登山をする上で欠かせないアイテムとされています。

    登山用のレインウェアは、最高品質の防水透湿性を誇るGORE-TEX素材で作られているものから、各ブランド独自の素材で作られ、耐久性や軽量性も兼ね揃えているものまで、多彩なラインナップが存在します。

    強風が吹いている状況や、着用が難しい場所でない限り簡単に身に着けることができ、両手がフリーになるのでテント設営や地図の閲覧などの際に不便になることはありません。

    反面、少量の雨や行動が短時間で終わる場合には、バックパックの中から取り出して着用することが手間に感じられることも。

    着用後のメンテナンスを考えると使用が億劫になってしまった、という経験がある方も多いのではないでしょうか。

    傘:すぐに取り出せて気軽に使える雨対策の相棒

    アウトドア用折りたたみ傘

    軽くて耐久性に優れた折りたたみ傘。

    同じ雨対策のアイテムでありながらレインウェアと異なる特徴を持つのが傘です。

    登山に適するのはアウトドア用の折りたたみ傘で、一般的な傘と比較して軽量で耐久性に優れています。

    登山中に思わぬ雨が降ってきた時や、レインウェアを着るほどではないけれど濡れたくない、といった時には傘が大いに役立ちます。

    短時間の雨に対してはとくに有効で、バックパックのサイドポケットやサブバッグに忍ばせておけば、レインウェア以上に使い勝手が良くなり、登山の助けとなってくれます。

    とはいえ、場所や状況によっては、傘を広げても骨が折れてしまい、動くことさえ難しくなることもあるので、使用シーンは慎重に選ぶ必要があります。

    レインウェアor傘、こんな時はどっちの出番?

    両者の特徴やメリットを理解したところで、それぞれどんな時に使用するといいか、具体的なシーンを挙げて解説していきます。これらを覚えておけば、レインウェアと傘を上手に使い分けできるでしょう。

    レインウェアの出番となるシーン

    1.下山まで時間がかかる時

    雨の登山道

    行程が長い時は迷わずレインウェアです。

    行動中に雨が降り、下山まで1時間以上を要する、といった状況では、レインウェアを着用するのがおすすめです。

    下山まで30分程度の場所で足場も安定していれば、傘を広げて下山できる場合もありますが、難所を通過することや、長時間集中しながら行動しなければならないことを考慮すると、レインウェアを着用して動きやすくしておくのが最善です。

    2.稜線を移動する時

    雨の八ヶ岳稜線

    風雨の八ヶ岳稜線にて。

    短時間の移動でも、遮蔽物がなく風を直に受ける場面では、レインウェアを使用するのが良いでしょう。

    特に標高の高い稜線では風が強くなるため、傘では骨が折れてしまったり、雨を防ぎきれなかったりします。

    稜線に上がる前に雨が降っていれば、その時点で早めにレインウェアを着用しておくと安全です。

    レインウェアはその堅牢な造りから、ウインドブレーカーの役割も果たしてくれます。

    3.人とのすれ違いが多い時

    雨の登山道

    すれ違いが難しいところは傘よりレインウェアが安全です。

    道幅の狭い場所を通る時や、人のすれ違いが多い時、休日などで登山者数が多い時には、レインウェアを着用しましょう。傘だと視界が遮られてしまうほか、骨の先端が相手にあたってしまうなど、思わぬ怪我やトラブルの原因になります。

    傘の出番となるシーン

    素早く出してサッと広げられるのが傘のメリット。こんなシーンでは、傘のほうが重宝するかもしれません。

    1.少ない雨量かつ短時間で下山できる時

    雨の登山道

    日帰りハイキングでは傘が活躍します。

    登山中に傘が活躍するのは、少ない雨量で、かつ30分程度で下山が可能な場所にいる時です。

    こうしたシチュエーションは、低山のハイキングに見られます。ハイキングコースであれば道も整備されているので、まさに傘の出番です。

    雨が降りそうな中でハイキングに出かける際には、あらかじめバックパックのすぐに取り出せる場所へ傘を忍ばせておくと安心です。

    2.テント場や山小屋の周辺を移動する時

    雨のテント場

    傘なら手間がかからないので助かります。

    稜線上や風の影響を受けやすい場所では使えませんが、樹林帯、もしくは風の弱い場所にあるテント場や山小屋周辺の移動であれば、傘がとても便利です。

    レインウェアしか持っていない場合、テント指定地からトイレまで移動したい、あるいは山小屋の周辺を歩きたい、といった時にレインウェアを着用するのが面倒になりがち。外に出るのが億劫になってしまいます。

    一方で、傘であればサッと広げるだけで済みます。

    宿泊をする山行では、傘を持っていると気持ちがとても楽になりますよ。

    3.曇ったり降ったり中途半端な天気の時

    樹林帯の登山道

    様子見で傘を使うこともあります。

    長時間雨が続きそうな時や土砂降りの時は迷わずレインウェアを着用することをおすすめしますが、ルート上の一部区間のみで雨が降っている場合や、小雨が降ったり止んだりを繰り返す日には、出し入れが容易な傘が活躍します。

    レインウェアを着るかどうか迷う時には、まずはより手軽な傘を広げてみる、といった方法も良いと思います。

    レインウェアと傘を使い分けて雨を乗り切ろう

    レインウェアと折りたたみ傘

    使い分けて安全安心な登山を。

    フィールドでの活動中に雨に見舞われることは結構あります。レインウェアだけでも対応できますが、折りたたみ傘を持っておくと、雨天時の利便性が上がります。

    悪天候下でも行動しやすいレインウェアは、悪場の通過や長時間の移動が必要な時に。急な雨に対応できて短時間の移動に最適な折りたたみ傘は、ハイキングやテント場など比較的安全な場所にいる時に。

    雨や路面の状況によって、レインウェアと傘を使い分けて悪天候を乗り切りましょう。

    筆者プロフィール
    私が書きました!
    アウトドアライター
    北村一樹
    関東甲信越の山を中心に、1年を通して日帰りから縦走、沢登りや雪山を楽しんでいます。数日間沢に入って魚を釣りながら山頂を目指し、藪を漕いでいく汗まみれ、泥まみれの登山が大好物。ファミリーキャンプ、ロードバイクでヒルクライムなど、海と山があるのどかな町に住み、暇を見つけては年中山で過ごしています。

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