カヤックで東京の名所をめぐるツアーがおもしろい!水辺から見上げる素敵な景色が続々 | 海・川・カヌー・釣り 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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  • カヤックで東京の名所をめぐるツアーがおもしろい!水辺から見上げる素敵な景色が続々

    2023.01.06 佐藤ジョアナ玲子

    東京でカヤックを漕ぐ筆者

    知られざる東京の素顔を求めてカヤックで観光してみませんか?

    神田川を漕ぎたくて

    高校生のころ、一度カヤックで漕いでみたいと憧れていた川がありました。

    それは、私の母校である東京・水道橋の都立工芸校のすぐ足元を流れる神田川。

    「えっ、あんな川、漕げるの?」と思われがちですが、実は日本の河川は基本的にカヤックでも自由に通行して良いことになっています。

    「でも、神田川って、汚くない?」。たしかに夏場は、正直ニオうこともあります。だけど冬場はそうでもない。

    みんな川下りというと、きれいな川を漕ぎたがるけれど、私はあえて汚い川を漕ぎたいのです。

    きれいな川は、行けば当たり前に楽しい。だけど、町の中を流れる川にあるのは、大自然に囲まれた川とはまた違った探検の要素。迷路のように枝分かれする水路を進み、よく見知った町を水面から見上げたり。道路側からは見られない雑居ビルの背中に独特の味わいを感じたり。本当はそういうのが好きだったけれど、まさか放課後にカヤックを浮かべる機会なんかなくて、そのまま大人になってしまいました。

    TOKYO GREAT KAYAKING TOUR

    茅場町の亀島川に面した東京グレートツアーズの事務所

    茅場町の亀島川に面した「東京グレートカヤッキングツアー」の事務所。

    神田川を漕ぐチャンスは突然訪れました。

    それは、Twitterの一通のダイレクトメッセージ。自転車、ラン、カヤックなど、様々なアウトドアで東京探検を提案する「TOKYO GREAT KAYAKING TOUR」から「一緒に漕ぎませんか」とのお誘いが。なにやら神田川を漕ぐツアーがあるそう。

    以前放送されたNHKの「ちきゅうラジオ」で、私のリクエスト曲「神田川」が流れた際、古い曲なのに珍しいなと記憶に留まって連絡してくださったのです。

    これは行くっきゃない!

    春はお花見カヤック、夏は夜景を楽しむイブニングツアーなど、様々なツアーが用意されているなか、今回私が参加したのは【ルートB「都心をぐるり3時間」コース(経験者向け)】。亀島川を起点に、日本橋川、神田川、隅田川を結ぶ約15kmの周回コースです。

    どうして東京でカヤックツアーを?

    それにしても東京観光の形としては、ちょっぴり珍しいカヤックツアーですが、どうしてこれを企画するに至ったのか。そこにはガイドのマサさんのカヤックへの強い情熱が隠されていたそうで…。

    「ずっとカヤックオーナーに憧れていたんだ。でも、都心だとなかなか自分のカヤックを持つのは難しくて。もともと自転車のツアーを中心に活動していたんだけど、たまたま亀島川に面した物件が空いてね。しかも裏口が川に直結しているから、そのまま出艇できる。ちょうど良いから、カヤックツアーも始めることになったんだ」

    今ではフォールディングカヤックを含む複数艇を用意し、年間を通してたくさんのツアーを引率しています。

    首都高の下を漕いでみよう

    首都高の下をカヤックで進む

    首都高の下をカヤックで漕ぎ進みます。

    東京の水路をカヤックで漕ぐ楽しみのひとつは、たくさんの車が行きかう高速道路の真下を漕げること。これはとくに外国人観光客に評判だそう。ちなみに高速道路の下は、雨が降ってもほとんど濡れません。

    見慣れたつもりの高速道路でも、大きなカーブのジャンクションを水面から見るとかなり傾斜が付いていることがわかったり、発見がいっぱい。

    そして、今限定で観察できる珍しいものが、首都高速道路日本橋区間地下化事業の工事で撤去途中の高速道路出入り口。

    撤去途中で残された高速道路の橋脚

    撤去途中で残された高速道路の橋脚。

    日本橋川を覆っている都心環状線は、1964年の東京オリンピックの際、都心部の交通渋滞を緩和するために開通されたもの。

    しかし半世紀ほどの使用で構造物の劣化も始まっているそう。また、高速道路に覆われる以前の日本橋の青空を取り戻したいという地域の声もあり、2度目となる2020年東京オリンピック・パラリンピックを終えるタイミングで高速道路地下化の工事が始動しました。

    都内最古の橋、常磐橋と日本銀行本店

    都内最古の橋、常磐橋と日本銀行本店。

    「東京まであと〇〇km」。車を運転しているとよく見かける道路標識ですが、その起点となる日本橋の下をくぐり、続いて都内最古の石橋である常磐橋を進みます。左手に江戸城の石垣跡をのぞみながら川を遡っていきます。

    中央線の線路の下を抜け、東京ドームが見えてきたら、ついに神田川に到着です。

    高校時代の懐かしの景色をカヤックで

    私の母校である都立工芸高校をのぞむ

    橋の向こうに建つガラス張りのビルが、私の母校である都立工芸高校です。

    水道橋には私の母校・都立工芸高校。

    少し進んで御茶ノ水にはJRと地下鉄の両方が通る撮影スポットが。

    トンネルみたいな聖橋の下を通過

    大きなトンネルみたいな聖橋の向こうに、地下鉄の橋とJRの線路が交差している。

    そして、この先に通過するのが、秋葉原・浅草橋エリア。

    高校在学時は電車賃節約のために水道橋から秋葉原方面まで、よく歩いた思い出の場所をカヤックでなぞって、懐かしさでいっぱいです。

    墨田川から見上げる東京スカイツリー

    墨田川から見上げる東京スカイツリー。

    そして、ツアー最後の見どころは、墨田川。ここまでくると川幅もぐんと広まって、なかなかの迫力。東京スカイツリーもバッチリ見えました。

    あんまり体験記を書きすぎてしまうと、実際に漕ぐ楽しみがなくなってしまうかもしれないので、このあたりで止めておくとして…。アウトドア経験・海外経験が豊富なガイドの皆様で、3時間漕ぎながらお話もついつい弾んでしまいました。

    ガイドさんたちは定期的に川のゴミ拾いもされているそう。

    ガイドさんたちは定期的に川のゴミ拾いもされているそう。

    カヤックというと不安定な乗り物というイメージもあるかもしれません。でも意外にも一年間で転覆するお客さんは本当に数名程度だそう。しかも、女性に関してはほとんど転覆した例がないとか。

    東京にお住いの方も、そうでない方も、騙されたと思ってぜひ一度漕いでみてください。知らなかった東京の景色にきっと出会えるはず。楽しくて、つい自分のカヤックが欲しくなってしまうかも。

    ツアー情報

    • 運営:東京グレートカヤッキングツアー
    • 所在地:東京都中央区新川1-3-2
    • ツアー料金:【ルートB 都心をぐるり3時間(経験者向け)】1名10,000円(最小催行人数2名)
    • WEBサイト:https://www.tokyokayaking.jp/ja/
    私が書きました!
    剥製師
    佐藤ジョアナ玲子
    フォールディングカヤックで世界を旅する剥製師。著書『ホームレス女子大生川を下る』(報知新聞社刊)で、第七回斎藤茂太賞を受賞。中日新聞の教育コラム<EYES>に連載。現在はニュージーランドでワーキングホリデーをしながら、牧場に暮らし、山やバイクで遊んでいる。

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