注目のカーテント「CARSULE(カースル)」レビュー!その魅力と苦戦ポイント | テント 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

注目のカーテント「CARSULE(カースル)」レビュー!その魅力と苦戦ポイント

2022.08.01

CARSULE使用イメージ

写真提供/HNY Trading

注目のカーテント

2020年、クラウドファンディングを経て日本に上陸したカーテント「CARSULE(カースル)」。

クルマの延長としてひとつの部屋を作れるような四角いフォルムが注目を集め、13186%という驚異の達成率でプロジェクトを終了しました。現在は公式ストアで誰でも購入できます。

クラウドファンディング当初から同製品を使ってきた私。上手く設営できると唯一無二の解放感が得られる一方、気をつけなければならないポイントもあります。失敗談も含めて同製品のメリット・デメリットをレビューします。

「CARSULE」とは

CARSULE使用イメージ

写真提供/HNY Trading

「CARSULE」は、ミニバン、SUV、ステーションワゴンなどの「バックドアがスイングアップするクルマ」に連結できるポップアップテントです。

開発はシンガポールなどに拠点を置くMOGICS社。日本総代理店であるHNY Trading株式会社が輸入販売しています。

CARSULEスペック

写真提供/HNY Trading

サイズ展開は通常版「CARSULE」と、少しだけ背の高い「CARSULE PLUS」の2種類。まずは自分のクルマで使えるかどうか、バックドアのサイズなどをチェックする必要があります。

具体的な対応車種名は公表されていませんが、参考までに私の標準ルーフ・ハイエースの場合、通常サイズの「CARSULE」がぎりぎり使えます。ミドルルーフ車では「CARSULE PLUS」にする必要があるでしょう。

CARSULE使用イメージ

写真提供/HNY Trading

組み立てると高さ2mのキューブ型テントが誕生します。

大人でも立って歩けることはもちろん、テーブルやイスを置いてもゆったりのビッグサイズ。まさに「もうひとつの部屋」「アウトドアリビング」と呼ぶにふさわしい大空間です。

ワンタッチで設営できるテントが欲しい、車中泊でも広々したスペースで過ごしたい、自然の中でテレワークをしたい、そんなニーズを受けてのプロジェクト成功でしょう。

CARSULE(カースル)基本情報

価格:¥53,200
収納時サイズ:直径86cm×厚さ13cm
組立時サイズ:幅180cm×奥行き200cm×高さ200cm
重量:13kg
材質:ポリエステル(210D
定員:2名4名程度

設営は簡単

CARSULE収納時

実際の設営手順は公式ストアの解説動画がもっともわかりやすいため、ここでは「主観的な難易度」「どれぐらい時間がかかるか」といった使用感を中心にご紹介します。

私はテントキャンプに関しては完全にビギナーです。普段はキャンピングカーで寝泊まりしており、テントは「レンタル品を一度だけ張ったことがある」という程度。つまり「普段テントやタープを扱ったことがほとんどない初心者」が「1人で設営」という条件です。

CARSULE組立時

収納バッグから出して少し生地をほぐすと、あっという間にポップアップして四角く広がります。

CARSULE組立時

アルミのサポートポールは全4本。天井面と床面に使います。内部のゴム紐(ショックコード)で連結するスタイルはキャンプギア定番ですね。

CARSULE組立時

公式ストアには1人で設営する方法、2人で設営する方法など何パターンか動画があるのですが、1人なら「小柄な方にもおススメの方法」というのがイチオシです。

なにしろ高さ2mのテントですから、自分の身長よりも遥かに大きい。そんな巨大な布を「自分で支えながら、同時にポールを真っ直ぐスリーブに入れて……」というのは、なかなか高難度。前述の動画は、小柄な人でもできるようテントを横倒しにして組む方法です。

CARSULE組立時

ポールを入れるとテントが立体的になります。無事に立ち上がりました。

CARSULE組立時

あとはサイコロを転がす要領で正しい方向にして、クルマのそばまで引いていきます。女性1人でも十分に動かせますが、とにかく大きいので、風が吹いていたり、地面がぬかるんでいたりするとちょっと大変かもしれません。

CARSULEパーツ

クルマのバックドアにかぶせるように連結し、マグネットロープで固定します。構造上、テント生地、マグネット、ジッパーなどが車体に触れます。私の通常の使用では傷は見当たりませんが、繊細な塗装が施されたクルマの場合は気をつけた方がよさそうです。

ちなみに車体とテントを繋いでいるのはこのマグネットとバックドアベルトだけなので、簡単に外してクルマを動かせます。その場合は付属のスクリューペグの利用が推奨されています。テント単体だと不安定なためです。

CARSULEパーツ

あとは天井用テンションロープやガイロープなどでテントを安定させる作業をしたら完了。防水生地ではないので、雨天の場合は対策が必要です。ブラックシートが同梱されています。

CARSULEパーツ

製品には4mm厚のフェルトカーペットが付属しています。かなり厚手で、運搬時の重さにも影響しているのですが、クッション性は抜群。これがあれば別のマットはいらないくらいです。

CARSULE使用イメージ

私は20分以上かかりましたが、「慣れれば1人で5分くらいで可能」とのこと。手順としてはそれほど難しくないものの、全身をダイナミックに使うので「ひと仕事」の感覚です。「手が届かない!」という場面もあるため、やはり複数人での設営がスムーズです。

考え抜かれた機能

CARSULE使用イメージ

この製品の魅力は、3方向すべてがテント生地&メッシュ生地の2枚仕立てで、好みに合わせて開閉できること。風の通り道を作ったり、他サイトからの目隠しにしたり、自由にアレンジできます。

完全に閉じると着替えやトイレなどのプライベートスペースとしても使えます。逆に3方向をメッシュにすると、まるで電車のパノラマ席のような解放感。窓の外に広がるのが清流だったり渓谷だったり雲海だったりしたら……想像しただけでワクワクしますね。

CARSULE使用イメージ

外の空気が身近に感じられながら、しっかりメッシュで仕切られているので虫が苦手な人でも楽しめます。開閉部も小動物や蛇がよじ登ってこない高さ45cmに設計されているそうですよ。

CARSULE使用イメージ

立って手を伸ばしてもまったく届かない天井!

この高さには、心理的な解放感以外のメリットもあるそう。熱い空気が上層に逃げるために、一般的なテントよりも涼しいのだとか。

CARSULE使用イメージ

車両後部ステップとの接続部分

内側から見たときの車体との接続部は、生地の突っ張りで密着しているだけなので、多少のすき間があります。気になる場合は、テープなどで一時的にふさぐといいかもしれません。

CARSULE使用イメージ

まさにクルマがそのまま後部に延長したような使用感。大きな部屋ができたようです。

設置位置の都合上、エンジンをかけることはできません。カーエアコンなどは使えないのでご注意ください。

CARSULE使用イメージ

床は横180cm×縦200cmのほぼ正方形で、大の字で横になれる広さ。

CARSULE使用イメージ

長さ195cmのコールマン「キャンパーインフレーターマット」が、縦方向にぴったり収まるくらい。横方向だと少し引っかかります。

CARSULE使用イメージ

大自然の中でのテレワークなんて最高ですね。撤収のことを考えなければ「ずっとここにいたい!」と思えるほどの快適さです。

課題に感じるポイント

CARSULE使用イメージ

写真提供/HNY Trading

最後に撤収の実際です。ここまで「いいことづくし」の同製品ですが、実は私は「撤収がもっとも難しい」と感じています。

CARSULE撤収時

クルマから引き離したら、ポールを抜いていきます。ポールとジョイントがきちんと平行になっていれば、ポールは抵抗なく抜けます。

しかし、角度が少しでもズレているとポールにテンションがかかり、途端に抜けなくなってしまいます。

大きなテント生地はコントロールが難しく、なかなか言うことを聞いてくれません。「抜けない!」「どうしよう!」となることがたびたび。地面がぬかるんでいたりして、「引きずりたくない」なんて考えていると余計に焦りますね。

CARSULEパーツ

力ずくで実力行使をしてしまい、ポールを曲げてしまったり……

CARSULEパーツ

ジョイントごと取れたり……

過去にはジョイントを割ってしまったこともあります。(公式ストアではパーツのみの購入が可能)

この日も苦労しながら4本のポールを抜き取りました。このときばかりは「誰かそっち押さえてて!」とヘルプを求める気持ちになります。

CARSULE撤収時

次のステップ、生地をたたむのは簡単です。8の字にひねるだけで、もとの円形に戻るのは手品のよう。

CARSULE撤収時

最後の難関がここから。円形にしたテントを、ほぼ同じサイズの収納バッグに収めなければなりません。

CARSULE撤収時

フェルトマットやパーツも入れると、収納バッグは満員御礼でぎゅうぎゅう。どうやってもジッパーが閉まる気がせず、全身で押したり引いたりしながら収納します。

撤収が終わる頃には、ぬれネズミのように全身汗だくです。こうなってはどこにも寄り道できません。入浴できる場所に直行することとします。

上記に加え、いくつかの留意点があります。まずは帰宅後にテントを拭いたり乾かしたりするのに結構な労力とスペースが必要なこと。単純計算で2m四方の正方形が6面あることになり、一部はテント生地とメッシュ生地の二重構造です。

収納時に13kgと重量があることもデメリットです。女性の私の場合、持ち上げることは可能ですが、長い距離を運んだり、高いところに押し上げたりは不可能な重さ。

CARSULE収納時

直径86cmというのも、広いキャンプサイトでは気になりませんが車内や屋内にあると圧迫感のあるサイズです。棚やロッカーのような家具に収納することは難しく、納戸、物置小屋、車庫などが置き場所となるでしょう。

総じて、高い居住性と引き換えに、取り扱いの難しさが生まれていると言えます。

ここで言う難しさとは、決して「複雑」「覚えきれない」「時間や手間がかかる」といったことではありません。構造や作業手順は非常にシンプルで、公式動画を一度見れば初心者の私でも理解できるほど。

しかし「その大きさゆえコントロールにコツがいる」という感覚です。使いこなすのには少々慣れが必要なようです。

おそらく普段、大型のファミリーテントなどを張り慣れている人には「簡単!」「画期的!」と感じられるのではないでしょうか。

しかしテント泊に慣れておらず、すべてにおいて手間のかからない車中泊を愛好している私には、やや手こずる場面がありました。中級者から上級者向けの製品というのが私の印象です。

こんな人におすすめ!

  • 普段からテントやタープの扱いに慣れている
  • もしくは本製品の扱いに慣れるまで繰り返しキャンプをするつもりである
  • 複数人で設営できる、または十分な体力がある
  • 帰宅後に広いスペースで手入れができる
CARSULE使用イメージ

写真提供/HNY Trading

もし自由に使いこなせるようになったら、機能は文句なしに素晴らしいです。

場所を選ばず、3方向にパノラマビューが広がる自分だけの部屋。真夏の炎天下でも、風が吹き抜けていく瞬間は爽やかさを感じます。これだけ広いのに、虫がまったく入ってこないセーフゾーンというのも贅沢。

子どもの遊び場にしたり、複数人でテーブルを囲んだり、空を眺めてゴロリと横になったり……可能性は無限大です。大自然の中のサードプレイスとして活躍するのではないでしょうか。

CARSULE公式ストア

私が書きました!
フリーライター
SAYA
グルメ、トラベル、車中泊、クルーズなどの記事を執筆しているフリーライターです。バンコンタイプのキャンピングカーで全国を巡っています。太陽も昆虫も苦手なインドア派ですが、車中泊×観光の組み合わせに無限の可能性を体感中。車を拠点にした遊びの話題をお届けします。
この記事をシェアしよう!

関連記事

『 テント 』新着編集部記事

おすすめ記事

【消費税の価格表記について】
記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年3月以前の記事に関しては(税抜)表示の場合もあります。