雨の沖縄・小浜島で出逢ったオーガニックな「染め物体験」にどっぷりハマる! | 自作・DIY 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2022.05.07

    雨の沖縄・小浜島で出逢ったオーガニックな「染め物体験」にどっぷりハマる!

    小浜島で染めたTシャツ

    小浜島の思い出が「カタチ」になりました。

    初めての染め物体験

    ひたすら雨の小浜島の旅の途中、宿泊していたホテル「はいむるぶし」で染め物体験ができると聞いて、息子たちのTシャツを染めてみることにしました。初めてやったのですが、とても簡単で、でも奥が深くて、じつにおもしろかった!

    (1)準備

    染料の色や、絞りを選ぶ様子

    まずは染料の色や絞りを選んだり、やり方を教わります。

    今回の体験は子どもがメイン。夫と私は補佐に回りました。Tシャツのサイズは8歳の長男は140cm、3歳の次男は120cmを選びました。

    染め物先生の通称「カニさん」から簡単なレクチャーを受けます

    染め物先生の通称「カニさん」から簡単なレクチャーを受けます。今回は「ベンガラ染め」という土からとれて土に還る、自然にやさしい染め物を体験しました。

    天然由来のオーガニック染料

    化学的なモノは一切使っていない天然由来のオーガニック染料。

    (2)下染め液で揉む

    Tシャツを下染め液で揉み洗いする様子

    最初にTシャツを下染め液で揉み洗いします。

    絞りの部分に色が入らないように(柄に濃淡をハッキリ出すため)、まずは下染め液で3~5分ほどモミモミと揉みました。

    (3)染め物の柄作り

    「渦巻き絞り」の柄を選びました

    数ある模様のなかから「渦巻き絞り」の柄を選びました。

    3歳の次男にこの作業は難しかったので夫が代わりに絞っていきます。「あーでもない、こーでもない」と、何度もやり直したりしてけっこう夢中になっていましたよ。

    クリエイティブ気質な8歳の長男は、楽しみながら勝手にやっていました。

    絞りたいところを手でキューッとつまんで丸めていきます

    絞りたいところを手でキューッとつまんで丸めていきます。どんな柄になるのかこの時点ではまったく見当がつきません。

    輪ゴムの登場です

    輪ゴムの登場です。

    丸めた生地を輪ゴムで縛っていきます

    丸めた生地を輪ゴムで縛っていきます。

    輪ゴムをキリキリとキツく縛るほど、染料が生地に入らなくなり、染まらない部分の面積が増えます。つまり濃淡がはっきりした作品ができます。

    一方で、あまりキツくせず「ふわっと」くくると生地が色濃く染まり、濃淡のコントラストがゆるやかな趣となります。その人の好き好きですよね。息子たちの作品はどんなふうに仕上がるのでしょう。楽しみ!

    ぐるぐる巻いたときにできるシワが模様を作っていきます

    ぐるぐる巻いたときにできるシワが模様を作っていくのだとか。

    (4)染色作業

    水を張ったバケツに染料をたっぷり入れる

    水を張ったバケツに染料をたっぷり入れていきます。

    バケツに手を入れシャツを揉む

    長男は藍色を選びました。

    弟もシャツを揉む

    弟は茜色を。

    ひたすらモミモミする静かな時間が流れます

    ひたすらモミモミする静かな時間が流れます…。2人がこんなに集中するなんてびっくり!

    100%自然由来の染料でTシャツをモミモミ。この作業、どうも感触が気持ちがいいようで、子どもたちは夢中になってやっていました。いつもは飽き性ですぐチョロチョロし出す次男まで! むしろ、できあがりにはまったく興味がないようで、ずっとモミモミしていたかったみたいです。もういいんじゃない? と声を掛けたら、「いや、まだやる!」と。そうか、家で静かにしてもらいたかったら、染め物をさせればいいのか(笑)。

    カニ先生いわく、「これ以上色が入らない。 間違いなく染まる!」という揉み時間はだいたい30分くらいとか。やさしい成分の染料ゆえに、5分、10分揉んだところではあまり染まらないみたいです。また揉み方のイメージは、「唐揚げの下味をつけるときみたいに」。つまりやさしい感じで。そうすれば手が疲れないので長い時間揉むことができます。強くやれば色が入るということではなく、根気よく回数を重ね、丁寧に揉むのがコツとか。

    「何でもかんでも簡単にできたらおもしろくないよねー。これが”ものつくり”の楽しみ」と、カニ先生。なんだか説得力がありますね。

    (5)水洗い

    良きところでモミモミはストップし水洗いする

    良きところでモミモミはストップ。水洗いしましょう。

    たっぷりの水なら一回沈めて、サラッと晒してしっかり水を切るだけでOKだそうです。

    (6)完成

    どんな絵柄ができるのか広げるまでのお楽しみ!
    輪ゴムをほどいて、いざ広げます…。

    Tシャツ染めのできあがり

    こんなふうに仕上がるとは。 歓声が上がりました!

    全然想像していなかったできあがりに、みんなで驚きました。色合いもとてもかわいい。
    カニ先生がいうに、絞りの強さはどちらも「やや柔らかめ」とのことでした。「強く絞るともう少し白い部分が増えていた」とも。「でも、どちらも味わい深くて魅力的ですねぇ~!」のお言葉いただきました! ほんの少しの力加減でニュアンスが変わる染物、いやぁ奥が深い。

    カニ先生いわく、その人によって「指の大きさ」や「形」が違う。また、「生地のつまみ方」、「巻き方」も人によって異なります。たとえばなぜか必ず柄に線が入るとか、「T」がいっぱい並んだり、なかにはハートマークが出たり、ある人はドクロマークだったり。 その人だけの「オリジナル模様」ができあがるそうです。なんだか芸術家になったみたいですね。

    ジブンの作品、これぞ手作りの魅力。染め物、おもしろいなぁと思いました!

    染めたあとの注意点

    できあがったTシャツは、濡れたままこのようにビニールに入れて持ち帰ります

    できあがったTシャツは、濡れたままこのようにビニールに入れて持ち帰ります。

    カニ先生にいわれたとおり、家に戻り一回手で水洗いして干しました。その後はふつうに洗濯機で洗いましたが、色移りなどはまったくしていません。

    太陽の光を当てると、だんだん肩の方から退色してくるそうです。でもそれも味となっておもしろいですね。

    初めての染め物体験、こうやって形として旅の思い出が残るってステキだなと思いました。また雨でも降らない限りなかなか出逢うことのなかった、貴重な時間でした。カニ先生、ありがとうございました。

    カニ先生プロフィール

    中央のカニ先生と記念撮影

    中央のカニ先生と記念撮影。左の男性は夫ではなく、はいむるぶし副支配人の小笠原さんです。私もしれっと手拭い染めに挑戦。不思議でかわいいチェック柄ができました。

    兵庫県でズワイガニの漁師をしていたことから「カニ」さんというニックネームになったそうです。とにかく地球が大好き。生き物が大好き。ふだんは染物講師のほか、ネイチャーガイドもされており、星空探検、夜行性の動物探しなど楽しいトークとともに展開中。うちの生き物好きな長男もすっかりカニさんになついてしまい、今度ハブを探しに行く約束をしていましたよー(笑)。

    染物体験情報

    ・料金:1色染め4,950円、2色染め5,500円(今回私たちは1色染めです)
    ・所要時間:約90分>

    「ご参加の際は、汚れる前提で、身軽な服で来てください」とのことです。

    宿泊情報

    はいむるぶし

    ・沖縄県八重山郡竹富町字小浜2930
    ・URL: https://www.haimurubushi.co.jp/

    私が書きました!
    旅のエッセイスト
    国井律子
    1975年東京生まれ。大学卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌でエッセイスト・デビュー。現在は、オートバイのほか、旅、クルマ、自転車、サーフィン、スノーボード、アウトドアなど多趣味をいかしたエッセイを執筆中。ハーレーダビッドソン/スポーツスター1200xl、HONDA XR230、キャンピングカー所有。自転車はデローザ、寺田商会/minidisk、電動アシスト付きママチャリ。旅が好きなのと同時に、おうちも大好き。家での一番の趣味は収納。いかにラクするか考えること、「時短」という言葉も大好き。嫌いな言葉は「二度手間」。インテリア、ネットショッピング、お取り寄せグルメ・酒、手抜きおつまみ作りに熱心。「痩せたい」というのが口癖。飼い犬はボストンテリア。ふたりの男児の母でもある。https://ameblo.jp/kuniritsu/

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