樽のようなキャビンに泊まる!?オーストリアのミニミニグランピング | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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  • 樽のようなキャビンに泊まる!?オーストリアのミニミニグランピング

    2022.04.26

    世界的に人気のグランピングは、アルプスの小国オーストリアでも話題の旅行スタイル。日本でイメージする広々したテントや、広大なバーベキュースペースのグランピングだけでなく、あえて狭いスペースで親密さと快適さを楽しむ、ミニミニグランピングも注目されています。

    今回は、「樽」の中に泊まることができる、ちょっと変わったグランピング体験を紹介します。

    「樽宿泊」のグランピングパーク

    今回訪れるのは、首都ウィーンから1時間ほど南にあるミュニッヒキルヒェンの村。ヴィーナーアルペンと呼ばれるアルプス山脈の東の端に位置するこの村は、冬はスキー場、夏はハイキングと、多くの人が自然との触れ合いを求めて訪れる憩いの地です。

    この村に2019年にできたのが、「グランピングパーク・ミュニッヒキルヘン」。敷地内には、三角屋根と楕円形のキャビンが並び、メルヘンに出てくる小人の家のよう。それぞれにはテラスがあり、キャビンの横に駐車も可能。

    グランピングパーク・ミュニッヒキルヒェンの入り口。奥の丸屋根の建物が受付。

    今回宿泊するのは、木製の樽を横倒しに置いた円柱形のキャビンです。

    小さなテラスのついた樽型のキャビン。

    中に入ると、木の温かみがあって不思議に居心地がよく、小さいながらも癒しの空間となっています。キャビンはカップル用と家族用がありますが、今回はこの部屋に家族5人で宿泊します。

    樽型キャビンの内部。

    入り口付近にはテレビと折り畳み型のテーブルとベッドがあり、右奥にダブルベッド、左奥に簡易キッチンが備え付けてあります。コーヒーメーカーやIHコンロもあり、一通りの料理はできそうな設備。

    室内はコンパクトにまとまっています。

    コーヒーコーナーも充実。

    キャビン奥に効率的に配置された水回りスペース。

    シングルベッドは引き出してダブルベッドになり、テーブルは折りたたむことができるので、4人まで泊ることができ、小さい子供であれば家族5人での宿泊も可能です。木のぬくもりに包まれ、自然と心がほっとする空間となっています。

    平均気温が日本より低く、冬場のスキー客の需要も見込んでいることから、暖房も完備。宿泊したのは秋も深まるころでしたが、外気温10度C以下でも全く寒くありません。

    ミュニッヒキルヒェン近くのスキー場。

    「宿泊用樽」とは?

    木の樽に泊まる宿泊スタイルは、実はグランピングブームのずっと前からオーストリアにありました。ワイン農家やビール農家が持て余している、何世代も前に使用していた巨大な樽の内部を改造して泊まれるようにしたのが、「宿泊用樽(シュラーフファス)」の起源のようです。

    修道院に今でも残される5600リットル入りの巨大樽。

    樽を横倒しに置いた円柱形から、今回のグランピングパークのように樽を模した形まで様々ですが、共通するのは、「木の香りに包まれ、親密さを感じられる空間で、居心地の良さと自然とのふれあいを楽しむ」というもの。

    オーストリアでは、「ゲミュートリッヒ」という言葉が愛されています。「居心地が良い」という意味で、木の味わいのあるもの、清潔で素朴な田舎のヒュッテ、愛情を込めて手作りされた家具やインテリア、親密な気分になれる場所などは、ゲミュートリッヒな気分を盛り上げてくれます。

    キャビンのテラス。

    木の樽に宿泊できる場所は、オーストリアに約10箇所、ドイツに20か所以上あり、ロケーションも、ドナウ川沿いや湖畔、ワイン農家やビール醸造所の敷地内、アルプスの山の中など様々です。プールやサウナ、スパ施設が併設されているところもあり、室内は広くなくても、自然と親しむ贅沢な時間を過ごすことができます。

    グランピングパーク近隣のスキー場は、夏季にはリフトで山頂に登り、オフロードバイクを楽しむことができる。

    グランピングと言えば、豪華な朝ごはん。朝起きると、扉の前には木製の箱が置いてあります。中には、ハイジの世界に出てくるような焼き立てのおいしそうなパンと、地元の食材たっぷりのハム、チーズ、ジャム、ヨーグルト、ジュースなどが詰まっています。オーストリアの理想ののんびりした休日の朝食です。

    様々な焼き立てパンや地元の食材たっぷりの朝食ボックス。

    自然に囲まれ、スキーやハイキングを楽しみつつ、木の温かみに包まれて眠るグランピング。ゲミュートリッヒを極めた、いかにもオーストリアらしいミニミニグランピングの楽しみ方ですね。

    私が書きました!
    オーストリア・ウィーン在住ライター(海外書き人クラブ)
    御影実
    ウィーン在住15年以上。世界45か国を訪れ、『るるぶ』(JTB出版社)、阪急交通社、サライ.jp等にオーストリアの自然や文化記事を執筆する他、ラジオ出演や歴史監修も。3人の子供と共に山歩きや自然散策、スキーなどを楽しむ。海外書き人クラブ会員https://www.kaigaikakibito.com/

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