
写真は筆者の私物です。
ノコギリ1本あるだけで広がるキャンプの世界
枝を薪の代わりに使って、焚き火を楽しめたら良いのに、と思ったことはありませんか?
もちろん、落ちている枝であっても無断で使ってはいけないキャンプ場もありますので注意が必要ですが、そんなワイルドなキャンプを体験できたら、良い思い出になりますよね。
ただ、ワイルドなキャンプをしようと思っても、上手くいかないのが現状。枝と言ってもサイズは色々で、拾って薪にするにしても一筋縄ではいきません。
そんな時に出番となるのが、ノコギリです。
ノコギリがあれば、薪や枝などサイズ調整が簡単にできます。他にも、オリジナルアイテムが作れるなど、1本あるだけでキャンプの幅が広がるのです。
今回は、キャンプにノコギリを持っていくと良い理由と、ノコギリの選び方を解説します!
※キャンプ場などに落ちている木は、許可なく使うことが禁止されている場合があります。また、生えている木はキャンプ場の許可なく切るなどはしないようにしましょう。
ノコギリの用途とは

ノコギリは、木目に垂直に切るアイテムです。
ノコギリは、前後に動かすことで木材を削り取りながら切断する工具です。
木材や竹、ものによっては、プラスチックや金属などを切断するためのノコギリもあるので、用途によって使い分ける必要があります。
キャンプでは、枝や薪といった木材を切るシーンが多いため、「木工用ノコギリ」がおすすめです。
ちなみに、同じように木材を切る斧や鉈といった工具もありますが、これらは木目に沿って「割る」ことを目的としています。
一方、ノコギリは、木目に垂直に「切る」ことを目的としていて、薪のサイズ調整や枝を切り落とす際によく活躍してくれます。
ノコギリをキャンプに持っていくと良い3つの理由
1.手軽に木の長さを調整できる

焚き火台に合わせて薪のサイズ調整ができます。
焚き火の基本は、薪が焚き火台からはみださず、天板より小さいものを選ぶことです。
ただ、市販されている薪は30~40cmと、ある程度サイズが決まっているため、使いたい焚き火台のサイズと合わないことも。
そんな薪を無理に使用すると、焚き火台から薪が燃え落ちて、下の芝生などを傷つけてしまう原因にもなります。
そうならないためにも、焚き火台のサイズに合わせて薪を切る必要があります。
そこで活躍してくれるのがノコギリです。
キャンプにノコギリを持っていくことで、薪を好みのサイズに切ることができます。
もちろん、自宅で薪を切っていくこともできますが、現地で皆で切った薪を燃やす、というのも案外盛り上がって良いものですよ。
2.ポール代わりに枝を活用することができる

ポールの代わりに枝を活用して前室を作りました。
テントの前室やタープを使用する場合に、欠かせないのが「ポール」です。
ただ重量もあり、かさばるため、持ち運ぶには不便。
そんな時は、周囲に落ちている枝をノコギリで切って長さ調整をすれば、理想の角度でテントやタープを張ることができます。
既製品だけで作るサイトと違って、自然のものを利用することで気分も変わります。
万が一テントやタープの付属品が壊れてしまった時も、このような方法で対処することができますね。
3.手軽にブッシュクラフトが楽しめる

ケトルなど吊るすトライポッドが作れます。
キャンプの最中にオリジナルのアイテムを作ることができるのも、ノコギリを持っていくと良い理由の一つです。
自然のものを使い、無骨でかっこよく、プロっぽいキャンプエリアを作ることができます。
ケトルを吊るすためのトライポッドやお手製のチェア、テーブル、コットなど、ノコギリがあるだけで、思い通りのキャンプアイテムを作ることができます。
まさにノコギリは、オリジナルキャンプエリアを作るためには欠かせないアイテムです。
キャンプに適したノコギリの選び方
ここからは、キャンプに持っていくのに適したノコギリの選び方をご紹介します。
持ち運びしやすい折りたたみ式

折りたためることで、持ち運びしやすく、収納に便利です。
キャンプ用としてノコギリを選ぶには、持ち運びしやすく、収納しやすい折りたためるノコギリが便利です。
ザックのサイドポケットに格納したり、コンテナの隙間を活用して収納できるのでおすすめ。
パンツのポケットに収納できるサイズなら、移動中も両手が空き、切った薪など運ぶ際にも便利です。
強靭な刃

厚みのある刃が切りやすいです。
小学校の頃、図工で使用していたようなノコギリでは、刃が薄いため、曲がったり歪んだりして、うまく木を切ることができません。
そのため、刃厚は、1.3~1.4mmほどあるといいです。
切っている最中に刃が曲がったりすることもなく、キレイに簡単に切ることができます。
さらに、刃こぼれしにくいのもメリットです。
替刃で長年続く切れ味

替刃をすれば長年愛用することができます。
どんなノコギリでも、何度か使うことで、切れ味が落ちてしまうもの。
そうなると、刃の食い込みも悪くなり、無駄に力を必要とします。
そうなった場合でも、替刃ができれば、本体はそのまま愛用し続けることができます。
キャンプに持っていくノコギリは、長く使える替刃ができるものを筆者はおすすめします。
銃刀法について

気になる銃刀法についてです。
銃刀法とは、「銃砲刀剣類所持等取締法」の略で、刃物など正当な理由なく所持することを禁じている法律です。
様々な人たちが、理由なく刃物を保持していたら、とても危険ですよね。
刃体の長さが6cmを超えるものについては「何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、これを携帯してはならない」と定められています。
では、キャンプ用としてのナイフやノコギリ、斧、鉈を所持する場合はどうなるのでしょうか。
もちろん、キャンプ用として携帯しているので、正当な理由になります。
しかし、キャンプに行くためという理由の他に、キャンプ道具の有無、キャンプ場の予約状況、同行者の状況などを総合的に見て判断されますのでご注意ください。
そのため、むやみやたらに刃物を持ち歩くことはせず、キャンプに持っていく時、使う時だけ携帯するようにしましょう。
ノコギリがあるだけでキャンプの世界観が変わる

ノコギリがあるだけでキャンプの楽しみ方が変わります。
ノコギリは、キャンプの世界観を大きく変えてくれるアイテムです。
焚き火中に感じていた「薪が足りない!」というちょっとしたストレスを軽減してくれ、さらに、自然のものを活用して、ブッシュクラフトのような無骨さを楽しめます。
思い通りのキャンプアイテムがなければ、自分でDIYするのもキャンプの楽しみの1つです。
自分だけの秘密基地を作る気分で、思う存分、ノコギリを使ってみてはいかがでしょうか。
きっと、今まで味わったことのないキャンプが見えてくるはずです。
