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次のキャンプにいかが?未来のワイン業界を拓く、ボルドーのサステナブルな取り組み

2021.12.15

ワインはキャンプに持って行って飲んで楽しむのはもちろん、お料理にも使えるのが魅力、自分のお気に入りを常備しておきたいですね。ワインの産地として世界的に有名なフランスのボルドーは、ぶどう栽培面積が約11万ヘクタールもあり、5500軒の生産者がいます。ワイン業界をリードするぶどうの産地だからこそ、環境に配慮したワイン造りを進めようと、20年以上にわたってボルドーの歴史に残る取り組みが行なわれています。一体、どのような活動をしているのか、「Noeud.TOKYO(ヌー・トウキョウ)」で開催された「未来に繋がるサステナブルなボルドーワインと食体験」にてお話を伺いました。

環境認証を取得しているぶどう畑面積が75%を占めるボルドー

ワイナリーや複数のAOCが一緒に環境に配慮した取り組みを行なっています。

ボルドーワインといえば赤ワインというイメージがありますが、いえいえクレマン(泡)、辛口白、ロゼ、赤、甘口白と、バラエティ豊かなワイン造りが行なわれています。長いボルドーワインの歴史の中で、この20年余りで大きな変化が起こっています。それは、環境に配慮したワイン造りへの取り組みです。2014年には、ボルドー地方独自の環境認証制度であるSMESystème de Management Environnemental)やフランスの農業省が定めた環境認証制度HVEHaute Valeur Environnementale)など、何らかの認証を取得しているぶどう畑の面積が35%でしたが、2020年には75%以上になっています。有機栽培も急速に拡大し、約1400ヘクタールはビオディナミの認証も取得しているそうです。ビオディナミとは有機栽培の一種で、すべての生命は地球上で完結しているのではなく、地球を含む宇宙の営みからも影響を受け、調和しながら生きているという考えから、天体の運行に合わせて、自然の潜在能力を引き出す農法のこと。より自然と調和することで、ぶどう樹も元気になるそうです。ほかにも、二酸化炭素排出量を測定し、削減にも取り組んでいます。

注目すべきは、気候変動に適応するため、ぶどうの新品種も許可していくとのこと。未来のワイン造りの変化へも対応できるよう、伝統を大切にしながらも、革新的なワイン造りを行なっていることに驚きました。

ボルドーのワイナリーとオンラインをつないで

3つのワイナリーの取り組みをオンラインで。

サステナブルな取り組みとして、実際にどのようなことを行なっているのか、ボルドーの生産者3名とオンラインでお話を伺うことができました。

今年120周年の「シャトーレストリーユ」では、ぶどう畑だけでなく、周辺の池垣などを、小動物が歩き回れるように整備し、生命の多様性による豊かな土壌づくりを行なっています。また、緑肥も活用しているそう。緑肥とは、作物を畑で育て、土にそのまますき込むことで肥料分にすることです。雑穀を植えることで、土を肥やしているそうです。

家族経営を行なっている「シャトーブルトゥス」では、ワインボトルを改良しガラス使用量を30%減らすことができたそうです。ほかにも、コルク栓をリサイクルし断熱ボードにしたり、ワインの残ったラベルをアート作品にしたり、廃材を出さない取り組みも積極的に行なっています。

「シャトー・ドゥ・ロッシュモラン」ではSME認証の取得のほか、労働環境をよりよくする活動も展開しています。例えば、長い期間失業している人を積極的に採用したり、村のイベントでワイナリーを開放したりと、地域とのつながりを大切にしているそうです。

ボルドーでは30年ほど前から環境問題に取り組み、企業としての永続性も考え、100社以上の企業が2030年までに認証を取得したいとの意思表示をしているそうです。そんなサステナブルなワインとともに、ヌー・トウキョウのサステナブルなお料理をいただきました。

旬をいただくメニューのないフレンチレストラン

その日のメニューはペーパーレスの観点から二次元コードを読み取ります。

ヌー・トウキョウは、地産地消でフードマイル(食料の量×輸送距離)を考慮し、フードロスにも配慮しているサステナブルなフレンチレストランです。その日のメニューは、その日の食材で決まるため、メニューがありません。当日のメニューは、二次元コードを読み込むことで表示されますが、そこには産地と食材のみが書かれていて、どのような調理でサービスされるかは出てきてからのお楽しみというわけです。

シャトーレストリーユ ブラン 2019 2420円(希望小売価格・消費税込み) ヴィシソワーズと白身魚のポワレ ニイクラファームのハーブ添え。

日本ではまだあまり知られていない、フルーティーな白ワインの「シャトーレストリーユ ブラン2019」。

シャトーブルトゥス ボルドー・クレレ 2018 2420円(希望小売価格・消費税込み) 人参のデクリネゾン。

ボルドーで造られるクレレは、赤とロゼの中間に位置し、ロゼよりも濃く、赤ワインよりも淡いことから、ワインビギナーにもおすすめ。「シャトーブルトゥス ボルドー・クレレ2018」も、飲みやすい赤といった印象でした。

シャトー・ドゥ・ロッシュモラン ルージュ 2014 5049円(希望小売価格・消費税込み) ビーツと鹿肉のロースト グランヴヌール風。

「シャトー・ドゥ・ロッシュモラン ルージュ2014」は、ジビエとの相性抜群でした。チーズとも合わせたい赤ワインです。
今回は、お料理のイメージが伝わるようにと、特別にメニュー名を教えていただきましたが、通常は食材と産地のみなので、シェフに伺ってみるのもいいかもしれませんね。また、アレルギーやベジタリアンなど、事前に伝えておけば対応してくれます。いつ行っても、その日だけのスペシャルメニューに出会える一期一会を大切にしているレストランです。「スペシャリテの代わりに旬を楽しんでください」とは、シェフの中塚直人さん。四季のある日本だからこそ、それぞれの旬を堪能したくなりました。

イベントではペアリングを楽しみましたが、ボルドーワインは幅広く様々なメニューに合わせられるので、おうちやキャンプで楽しむときにおすすめです。キャンプには、環境にやさしいワインが似合いますね。

取材協力:ボルドーワイン委員会(CIVB)
https://mybordeaux.jp/

私が書きました!
ロハスジャーナリスト。フリーアナウンサー。
林ゆり
関西を中心にテレビ、ラジオ、舞台などで活動後、東京に拠点を移し、執筆も始める。幼いころからオーガニックに囲まれて育ち、MYLOHASに創刊から携わる。LOHASを実践しながら、食べ物、コスメ、ファッションなど、地球にやさしく、私たちにもやさしいものについてWeb媒体やブログで発信中。
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