福井県の武生(現・越前市)周辺に刃物作りが伝わったのは室町時代。京都の刀匠がこの地に住み着いて、農民たちのために鎌などを作ったのが始まりだという。江戸時代は福井藩の保護を受けて産業として発展し、1979年に「越前打刃物」は国の伝統的工芸品に指定された。
越前市の「鍛冶工房いわい」は、大阪府堺市で修行した岩井源松氏が戦後に創業、現在は孫で3代目の岩井丈氏が跡を継いでいる。丈氏は、伝統工芸士の父のもとで修行をし、2006年に35歳の若さで伝統工芸士に認定された若き実力派である。『BE-PAL』は、この丈氏に、現代のキャンプ愛好家にとって使いやすい薪割り鉈の製作を依頼した。完成したのがこの鉈である。
刃長は16cm、全長は29.5cm、刃幅は3cmとコンパクト。木製の鞘ではなく、スリムな牛皮製のケースなので、持ち運びがしやすい。ブレードに特徴があり、刃の青紙鋼をステンレスで挟んだ三層構造となっている。表面はステンレスなので錆びにくく、刃の部分は鋼なので研ぎやすい。まさにキャンプユーザーにとって使いやすい鉈といえるだろう。表面には十字にクロスする槌目も残されていて、工芸品として美しさも備えている。
31,680円
この商品は[通販サイト]「大人の逸品」から購入できます。
伝統工芸士 岩井丈 作「森閑」
https://www.pal-shop.jp/item/A55201008.html