自然の中で、誰もが手軽にお抹茶を
見上げる空が高くなり、風も心地いい時期は、アウトドアにぴったりです。遠くに出かける時間がなくても、近場でちょっとピクニックというのも風を感じられて気持ちいいですよね。そんなアウトドアの飲み物といえば、コーヒーという人も多いですよね。自然の中でのコーヒーは淹れる時間も楽しいですが、古来日本のアウトドアの飲み物も飲む前から風情があります。それが「抹茶」です。自然の中で誰もがお茶会をと「スノーピーク×中川政七商店×茶論」のトリプルコラボで、野点セットが2020年11月2日発売されます。
日本のアウトドア飲料の原点「抹茶」を手軽に
日本の歴史をさかのぼると抹茶とアウトドアには密接な関係があります。かつて戦国大名たちが野遊びや狩りをする中で茶会を楽しんでいたことから、野山でお茶を点てる文化「野点(のだて)」が生まれました。季節の移ろいを感じながら自然の中で作法にとらわれず自由に一服できるというのが特徴です。
お花見や紅葉狩りなど、季節の行楽を楽しんできた日本文化の中で抹茶はアウトドアで楽しむ飲み物の原点ともいえるのです。ただ、お抹茶の道具は、割れ物のお茶わんや漆の器など、アウトドアに持ち出すにはかなり大変です。そこで、野点を現代版にアップデートしたのが「スノーピーク×中川政七商店×茶論」のトリプルコラボで誕生した野点セットです。
日本のものづくりが活かされた6アイテムの野点セット
野点のセットには、トリプルコラボだからこそ成しえたというこだわりのアイテムが6つ入っています。
まずは、道具入れである「仕覆(しふく)」と呼ばれる袋。表地には中川政七商店のルーツでもある手積み手織りの麻生地が使用され、裏地にはスノーピークのテント生地を使用。口にはテント用の金具やロープが使われています。生地のカラーは3色で、スノーピークでは海松藍、中川政七商店は瑠璃、茶論は古代紫と、それぞれのブランド限定カラーで展開されます。
茶碗は、軽くて丈夫なチタン製で、二重構造で保温性が高く、野外で冷めにくいだけでなく、持ちあげた時に熱さが手に伝わりにくくなっています。チタンは金属臭が少ないため、抹茶の香りを邪魔しないという理由からも採用が決まったそう。ちなみに約90g。これは、軽くていいですね。
棗(なつめ)は、本来は、なつめの実を模した卵型の器でお抹茶を入れるために使う道具ですが、野点用のこちらは持ち運びやすいサイズで、抹茶がこぼれにくいよう内蓋が付けられています。また、木肌に抹茶がつきにくいようにミツロウが塗られています。ちょっとしたことですが、アウトドアでは、このこだわりがかなりうれしいですね。茶杓も、折りたたんでしまえるようになっているので、かなりコンパクトに収まります。面取りして持ち心地の良さも追及した職人技が光る逸品です。
茶筅も従来のものより小さく、お茶わんに入るサイズに作られています。500年の歴史がある奈良の茶筅の里で手づくりされているそうですよ。
お茶わんをぬぐうための茶巾は、中川政七商店が創業当時から扱い続ける手績み手織りの麻生地で仕立てられています。千利休も奈良の麻の茶巾が最高と言っていたそうですよ。
野点のガイダンス付きで道具の扱いもばっちり
自由に作法にとらわれないのが野点とはいえ、せっかくなら道具の扱いも心得ておきたいですよね。さらに、お茶会さながらにお点前を披露しておもてなしもできればより楽しみも広がります。
この野点セットには、茶論のブランドディレクターを務める茶人・木村宗慎氏監修による野点ガイダンスも入っていて、図解での開設に加え、お茶のたて方をWeb動画で確認できます。茶道未経験者でも、本格的な野点を体験することができます。
茶道の経験がある筆者ですが、本当のアウトドアでの野点はまだ未体験です。日本庭園で、和服で優雅にお抹茶をいただくのもいいですが、自然の中で原点である野点を楽しんでみたくなりました。ちなみに、2016年のスノーピーク×中川政七商店のコラボ第1弾の野点セットは即完売したそうです。今回も大人気の予感。気になる方はお早めに。
スノーピーク×中川政七商店×茶論 野点セット
全3色(瑠璃・古代紫・海松藍)
価格:25,300円(税込)
発売日:2020年11月2日
スノーピーク https://www.snowpeak.co.jp/
中川政七商店 https://nakagawa-masashichi.jp/
茶論 https://salon-tea.jp/