史上最大サイズの「チームラボ 養老渓谷」がすごい!夜の養老渓谷で絶景と自然を体験したぞ | イベント 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

イベント

2026.04.22

史上最大サイズの「チームラボ 養老渓谷」がすごい!夜の養老渓谷で絶景と自然を体験したぞ

史上最大サイズの「チームラボ 養老渓谷」がすごい!夜の養老渓谷で絶景と自然を体験したぞ
「ナイトタイムエコノミー」という夜間の経済活動を活性化させようという動きがさらに拡大しています。4月17日から5月24日まで開催中なのが、チームラボによる夜の野外アート展「チームラボ 養老渓谷」。長い年月をかけて養老川が削り、その形を創り上げた養老渓谷にチームラボの「Digitized Nature」プロジェクトに属する作品群が展開されています。景勝地であり、夜は宿泊して温泉でゆっくりは楽しいけれど、夜のコンテンツがない地での新しい試み。新たな夜の自然の楽しみ方を取材しました。
Text

養老渓谷の絶壁にデジタルアートの花が舞う!史上最大規模の作品

チームラボの作品は、屋内のミュージアムに加え、大阪市の長居運動公園や茨城県・五浦、京都市の下鴨神社など、屋外でも開催されてきました。夜は入場できない場所やライトアップがない観光地に新たな魅力をもたらす試みに、千葉県の養老渓谷にて新たにスタート。

地球が現在の姿になる長い歴史の中で、地球の磁力のN極とS極は度々逆転。現在は北極がS極・南極がN極となっていますが、その歴史がわかるのが地層。そこに含まれている鉄分の量を調べることで、地球の磁力の逆転の歴史がわかると判明しています。その成り立ちがわかるとして注目を集めているのが、今回の会場となっている養老渓谷です。養老渓谷は養老川が浸食することにより少しずつ削られてできたため、世界でも稀な場所となっています。

今回はその渓谷と周辺の森を舞台に、アートが展開されています。

会場を入ってすぐのエリアではそそり立つ渓谷と川面にアート作品「悠久の今の中で連続する生と死」が広がっています。チームラボ史上最大級の幅170m高さ45m奥行50mのサイズ感で、異なる世界に入りこんだような錯覚を覚えます。数百万年という時間をかけて生み出されてきた自然の巨大な彫刻が養老渓谷だとすれば、そこに誕生と死滅を繰り返す花々は永遠に移ろい続け、「生命の時間」が流れる。2つの時間が連続するなかを歩き続けることで、自分の存在という連続性のあり方について問うています。

「悠久の今の中で連続する生と死」
川べりまで降りての鑑賞はまた違った印象に。
次のエリアへ向かう途上に振り返ってみると、まるごと囲まれたときとは別の美しさも。

ウメノキゴケの新たな魅力を発見

今回、チームラボが手掛けたアート以外にも注目したいのが「ウメノキゴケ」。菌類と藻類が共生する「地衣類」という分類に属するものです。ここで自然の歴史が生み出したものを「Time Painting」と名付け、1つの作品としています。

作品となったウメノキゴケ。日中とは異なる表情を見せ、まるで蛍光塗料で塗られたかのような様子を夜の闇に描き出しています。

「ウメノキゴケは菌類が住居と水分を提供し、藻類が光合成による栄養を提供する。この完璧なパートナーシップにより、栄養のない岩の上でも永遠に生きることができるのです。現代にはなじみがないのは、排気ガスがあると永遠の命もすぐに死んでしまうからです。つまり、非常に空気がきれいな場所じゃないと生きられません。実はいまはただ取り除かれるだけのウメノキゴケも、江戸時代は最高級の美徳とされていました。なぜなら、年間で1㎜、2mmしか成長しないからです。つまり、ウメノキゴケがついている盆栽は数十倍の価格で取引されていたと聞きます。きれいな空気で数百年単位の時間をかけて物質化した存在です。江戸時代には絵画のなかで円山応挙や狩野永徳、(伊藤)若冲などの巨匠たちが描く老木には必ずといっていいほど青緑色の点々が描かれています。それが、ウメノキゴケです。それが樹木が1000年の時が流れているという記号であり、格があがるからです。ここにきて、森のなかにウメノキゴケが咲き渡っている情景を見て、長い時間が森に描いた存在だと感じ、それをTime Paintingと名付けました」(チームラボ 代表 猪子氏)

ほかのチームラボ展示で体験済の作品もアップデート

私はチームラボの展示はいくつか体験済ですが、写真で一見すると同じでも、現地では全く違ったうれしい驚きがあったのが「自立しつつも呼応する生命の森」。

密集して立つ光のovoid(卵形体)が人が触ったり風に揺られることで光の色を変え、音色を響かせる。さらに、隣のovoidと呼応し、波のように色を変えていくという作品です。その前のエリアからは一段高い場所にあり、遠くから視認できるのは1段目の群なのですが、実際に作品に対峙してみると、その先に二段階異なる大きさのovoidがあり、進めば進むほど自分という存在が小さくなっていくのです。子どもサイズだったものから、大人でも埋もれてしまう巨大なものに変化する。もう忘れてしまった子ども視点の気持ちをその場で体験できるという発見がありました。

「自立しつつも呼応する生命の森」
少し進むと、ovoidの大きさが1.5倍ほどの大きさに。
一番大きいものになるともはや大人でも埋もれてしまう!

自然環境を生かした作品めぐりには装備も重要!

チームラボは「自然が自然のままアートになる」というプロジェクト「Digitized Nature」を行っています。今回の会場内も養老渓谷が観光地として整備された基本的な環境を生かしています。そのため、装備は山の観光地を訪れるものに加え、川を渡る部分があるので防水加工がされた長靴や足首ぐらいまで濡れても大丈夫な仕様のシューズを履いておくのがおすすめ。また、比較的暖かい春とはいえ、まだまだ山間部の夜の気温は低いので、温かい上着を持っていくことはお忘れなく。取材時も「アートイベント」という心持ちで臨んでしまったのか、大きなタオルを巻いて寒さにこらえる大人の女性を目撃しました。

養老川を渡るコースがあり、防水加工のあるシューズは必携です。

アートによる新たな表情で地域の魅力の再発見につながるか

房総半島の温泉地で、渓流釣りやハイキング、バーベキューなどアウトドアレジャースポットでもある養老渓谷。ただ、近年はレジャーの多様化や地域人口の減少などによりかつての賑わいは失われつつあります。しかし、時代は何か施設を作ればが集まるというものではなく、作ったものの継続性がなく、結局廃墟のようになってしまった例も全国に多々見受けれらます。

これまでにも養老渓谷エリアではその魅力を再発進すべく、様々な試みを行っています。2025年には2013年に閉校した旧老川小学校跡地に「MUJI BASE OIKAWA」がオープン。宿泊施設と無印良品の店舗、地域の交流スポットなど多彩な顔を持つ地域拠点へと生まれ変わりました。
この「チームラボ 養老渓谷」も今回のみではなく、来年以降も実施できるアート展として設計され、継続実施も期待されています。そのままで美しい自然を、アートを通じて再発見する。変わらないものの魅力を違う表現で発見する試みが山里に新たな人を呼び込めるのか、注目したいと思います。

「呼応する養老渓谷と森」。木々の光が通りかかった人や「自立しつつも呼応する生命の森」から伝播してきた光に呼応して色を変える。
「渓谷の森に憑依する滝」

チームラボ 養老渓谷

https://www.teamlab.art/jp/e/yorovalley

北本 祐子さん

大阪生まれ。IT系出版社に勤務後、「女性にもITをもっと分かりやすく伝えたい!」とIT系編集・ライターとして独立したはずが、生来の好奇心の強さとフットワークの軽さから、気が付けばトレンドライターとして国内外で幅広いジャンルを取材・執筆するように。マウンテンバイクと電動アシスト自転車を所有し、都内の移動は自転車が多め。

NEW ARTICLES

『 イベント 』新着編集部記事

【抽選受付中】『BE-PALアウトドア博覧会2026』開催!スノーピーク鹿沼での3つの宿泊プランと人気施設をご紹介

2026.04.21

かわいくてたくさん積めるからイイ! ルノー カングーのお祭り「KANGOO SAKURA CAMP」リポート

2026.04.11

「BE-PAL OUTDOOR 博覧会2026」宿泊抽選の申し込み方法をご案内!

2026.04.09

人気イベント「FIELD STTLE」が東京で初開催! そしてBE-PALが初出展!

2026.04.07

狩猟家・黒田未来雄が「命」と向き合う現場を追う。「大川原敬明 写真展 shooting a life」が開催!

2026.04.04

国内最大級のピクニックイベント「CHUMS PICNIC 2026」が4月18日(土)・19日(日)に開催!

2026.04.03

浅草六区で桜並木や和のパフォーマンス!「浅草六区 SAKURA STREET -桜艶通り-」が開催中

2026.04.02

世界文化遺産・五箇山の伝統的な雪遊びを現代風にアレンジ! 新しいスノーアクティビティ「BENTA」って?

2025.12.29