ギュンギュン唸るリール! カナダの川で巨大サーモンと格闘 | 釣り 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2025.10.23

    ギュンギュン唸るリール! カナダの川で巨大サーモンと格闘

    ギュンギュン唸るリール! カナダの川で巨大サーモンと格闘
    秋の訪れを告げる象徴は、国や地域によって変わってくる。オンタリオの釣り人にとっては日本でも馴染み深い魚がそれのようだ。
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    WIND from ONTARIO~森の海、水の島~

    #17  川遡る秋の使者

    by Tomoki Onishi
    撮影・文/尾西知樹

    トロント在住のフォトグラファー、マルチメディア・クリエイター、カヌーイストでサウナー。オンタリオ・ハイランド観光局、Ontario Outdoor Adventuresのクリエイティブ・ディレクターを務める。カナダの大自然の中での体験とクリエイティブを融合させたユニット magichours.caを主宰。

    初秋の森、川に立ち込みサイトフィッシング。下流にサーモンの影が見えているのがわかるだろか?

    丸太のような黒く巨大な物体が20 m足らずの川の中ほどに浮かぶ。その物体の端先にイクラを模したフライを流すと……。フッと端先が少し動いた瞬間、ドカンッ!! と川面が爆発し、竿が折れんばかりにしなる。巨大サーモンが掛かった瞬間だ!

    五大湖には本来いない鮭類が生息する。大西洋からの水路で繁殖した小魚の駆除策として、太平洋側からキングやピンク、コーホーサーモンが移入され、順応。さらにアトランティックサーモンも棲む。特にオンタリオ湖やヒューロン湖は、太平洋と大西洋の鮭が共存する奇跡の水域となっている。鮭たちは9月の初旬、生まれた川へ産卵のために遡上する。釣り人たち待望、秋の鮭釣り開幕の合図だ。

    フライを喰ったキングサーモンは、潜る水深のない浅い川を一気に大爆走! ブレーキ機構の付いてないリールはギュンギュンと唸り、ホイールを指の腹でブレーキかけながら、同時にキングの進行方向に川を駆ける! 1m級のキングのパワーは凄まじい! 糸が切れないように、一対一の対峙、躍動する駆け引きの時間。20分ほどして、ようやく岸に寄せてのランディング。97㎝、雄のキングサーモン……。

    畏敬の念を抱かずにはいられない、その威容は尊く、まさに聖霊(スピリッツ)。いまでは、秋の訪れを告げる使者だ。

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    下流の堰に夥しい数のサーモンが渋滞中。左端にある魚道の順番待ち。ちょうど1匹ジャンプしたっ!

    動画で見られます!

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    (BE-PAL 2025年11月号より)

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