シェルパ斉藤さんと国井律子さんの「オートバイキャンプ快適旅」

2019.04.09

かつてオートバイに乗っていたという人も、これから乗りたい人もみんな注目!  最近の旅向けオートバイは荷物が積めて、フットワークも軽い。自由気ままなアウトドア旅を楽しむにはまさにうってつけの乗り物だ!

春の房総半島をカッ飛び RIDE & CAMPING!

二十代の前半、ぼくは250ccのオートバイにキャンプ用具を積んで、旅に明け暮れていた。アクセルをひねれば世界が動きだす。風を切ってどこまでも行ける。どこでもテントを張って泊まれる。自分がロードムービーの主役のような期待感が、オートバイの旅にはあった。

“あの素晴らしい旅をもう一度!”

あのときめきを体験している旅人と共有したい。その思いから国井律子さんをオートバイの旅に誘った。

2004年1月号から2006年4月号までビーパルの表紙を飾った国井さんはハーレー乗りであり、オートバイで世界一周も達成した筋金入りのライダーである。しばらくは育児でオートバイを離れていたそうで、ぼくの誘いにふたつ返事で乗ってきた。

用意したオートバイは250ccのアドベンチャーモデルだ。女性でも扱いやすく、乗車ポジションが楽で走りは軽快。高速道路を余裕で走れて、オフロード走行もこなす。日本を旅するのにぴったりのツーリングバイクである。

いつものバックパッキングの装備に加えて、焚き火台や椅子、タープなど、キャンプを快適に過ごす装備も用意した。荷物をたっぷりと、しかもバランス良くスマートに積めるのもこのオートバイの魅力だ。

ぼくらは東京からアクアラインを走って、穏やかな陽射しに包まれた房総半島へ向かった。(文・シェルパ斉藤) 

オートバイ旅のはじまりはじまり

アクアラインを渡ってまず向かったのは袖ヶ浦市の通称「千葉フォルニア」。海岸沿いにヤシの木が立ち並び、海ほたると木更津を繋ぐアクアブリッジを望む、絶景ポイントだ。

そこから国道1号線で南下して金谷まで。ここ数年は育児に忙しく、オートバイツーリングから遠ざかっていたという国井さんも「やっぱりオートバイは最高ですね〜」と笑顔がはじける。

房総半島は伊豆のようなダイナミックな景観は少ないけれど、都心とは明らかに異なるゆるい空気と、今ではすっかり少なくなった未舗装林道が多く残るところが魅力だ。

シェルパさんも国井さんもオフロードバイクを所有する“ガタガタ道”好きなので、アトラクション気分で林道走行を楽しみました〜。

START TOURING!

風を切って走る快感こそオートバイツーリングの真骨頂。250ccのアドベンチャーモデルなら高速道路も快適に走ることができるのだ。

未舗装路も何のその!

房総半島には今では少なくなってしまった未舗装林道が数多く残る。港近くにあるフラットな砂利道を走って冒険気分を味わう。

地元グルメの美味しさも堪能!

ほどよい疲労感はゴハンの美味しさを倍増させてくれる。この日のランチは富津の「磯料理マルゴ」でアジ料理を堪能しました。

こだわりのコーヒーグッズも持参!

お湯が細く出るミニドリップポッドなどのコーヒーグッズを専用トートバッグに収納。

走り疲れたらバイクを停めて休憩も。「動」の走りから「静」の休憩へ。オートバイでしか入れない自然豊かな原野で、豆を挽いて香り豊かなコーヒーブレイクを楽しむ。

けっこう積めるんです!荷物はコンパクト! 快適度は十分!

「車よりもはるかに機敏で自由に動けるのに、バックパッキングや自転車ツーリングほど、ストイックに荷物を切り詰めなくていいのがオートバイキャンプの魅力なんだよね」

設営をひと通り終えて、そう語るのはシェルパ斉藤さん。最近のコンパクトで軽量なギアがあれば、オートバイの積載量でも焚き火を囲んでゆったり過ごす贅沢なキャンプが楽しめるという。おまけにキャンプ場までの移動そのものがアクティビティーになっている点もオートバイならではの面白さ。車の移動が「点」だとすれば、オートバイは「線」なのだとか。

「じつはオートバイキャンプのイメージって2004年に行なった日本一周ツーリングで止まってたんです。そのときはどちらかといえば“野宿”というニュアンスがぴったりくるスタイルだったので、快適さに驚いてます(笑) 」と国井さん。

ワンバーナークッキングのパイオニアであるシェルパ斉藤さんと、雑誌に連載を持つほどの料理好きである国井さんがそれぞれおつまみを作って宴会がスタート! お酒がめっぽう好きなことで知られる国井さん。キャンプの夜はさらに絶好調で、ビールからワイン、さらには地酒「腰古井」まで空け、あっという間に夜は更けました。

たらとあさりのアクアパッツア(国井さん作)

たらの切り身、あさり、プチトマトを白ワインとオリーブオイルを加えて蒸し煮に。素材の旨味が引き出されて抜群に美味!

サバ缶のトマトソース煮(シェルパさん作)

サバの缶詰をコッヘルで温めて、トマトのパスタソースを加えて煮込むだけ。調理時間わずか数分。ワインにも合う。

最新ギアがあのころよりも自由を広げてくれる!旅人の道具 CHECK!

シェルパ斉藤さんのオートバイ旅道具

1.タナックス/スラントタンクバッグ¥9,000(財布、ポーチ、ノート、サングラス等収納)
2.KEEN/UNEEK¥12,960
3.モンベル/ドライダッフル¥6,667
4.衣類
5.ハイマウント/キャンバストートバッグ¥2,400(ミルやドリッバーなどのコーヒー用具一式収納)
6.モンベル/ストームバイカー¥16,600
7.モンベル/プラズマ1000アルパインダウンパーカ¥38,000
8.モンベル/スペリオダウンパンツ¥12,800
9.SOTO/ナビゲータークックシステム¥6,500(中にストーブのストームブレイカー¥21,000を収納)
10.SOTO/フィールドホッパー¥4,800
11.予備電池や照明収納ポーチ(ペツル/ティカ¥3,950など)
12.洗面具及びファーストエイドキット収納ポーチ
13.プリムス/541マイクロランタン¥12,000
14.ソックス&下着類
15.モンベル/L.W.タープ¥15,800
16.モンベル/タイベックスリーピングバッグカバー¥5,800
17.モンベル/U.L.コンフォートシステムピロー¥3,100
18.SOTO/広口フューエルボトル700ml¥2,800
19.カトラリー&カップ(モンベル、スノーピークなど)
20.モンベル/ダウンハガー900#3¥48,000
21.モンベル/マイティドーム2型¥59,900
22.ティッシュ類
23.ヘリノックス/ライトコット¥29,000
24.オリンパス/TG-4(約4万円で購入)
25.ヘリノックス/チェアワン¥10,500
26.モンベル/アルミタープポール165¥2,096
27.モノラル/ワイヤフレーム¥16,800

最新ギアでミニマムかつ快適なキャンプを!

マットではなく、ヘリノックスのライトコットで快眠。タープがあるので、フライシートがないシングルウォールのテントを使った。

国井律子さんのオートバイ旅道具

1.モンベル/ドライコンテナ¥5,200
2.キーン/テラドーラ ミッド WP¥17,000
3.ニトリ/割れにくいカラーシリーズ ¥370〜
4.Deus ex machina/トートバッグ(夫のお下がり)
5.7〜8年前に購入した無印良品の小分けバッグとパタゴニアのフリースパンツ(寝巻きに使用)
6.モンベル/ダウンハガー600#2 ¥24,500
7.レインウェア/昔連載していたハーレー専門誌で企画販売していたもの。世界一周ツーリングでも使用
8.ニーモ/テンサーインシュレーテッドレギュラー¥19,500
9.モンベル/ウォームアップシーツ¥4,000
10.パナソニック/LUMIX DMC-TX1 約7万円で購入
11.Homecube/ベッドサイドランプ¥2,698
12.イケアのヘッドランプ。格安だったけどとても使える
13.14. 無印良品/吊るして使えるケース ¥1,472
15.ライペン/ドマドームライト2 ¥55,000
16.ヘリノックス/アウトドア キャンプチェア カモ¥18,900

無印やイケアも意外と使えます!

土間のスペースがあるドマドームはブーツやヘルメットを置けてツーリングに最適。余裕がある2~3人用をひとりで使った。

旅した人:国井律子さん

エッセイストとして旅にまつわる著書を多数出版。’09年にはオートバイによる世界一周ツーリングに。愛車は20年所有するハーレー・スポーツスター。

旅したバイク:スズキ/Vストローム250 ABS ¥558,000~

高い走破性に加え、小回りの利く取り扱いやすさが特徴。優れた燃費性能を併せ持つアドベンチャーバイク。ケース類はオプション。

サイズ:全長2150mm×全幅880mm×全高1295mm/シート高:800mm/タイヤサイズ:前110/80-17、後140/70-17/燃料タンク容量:17L/装備重量:189kg/エンジン:248cc水冷4ストローク2気筒OHC2バルブ/最高出力:18kW(24PS)/8000rpm/最大トルク:22Nm(2.2kgf・m)/6500rpm/燃料消費率:31.6km/L※WMTCモード値 クラス2、サブクラス2-2 1名乗車時

旅した人:シェルパ斉藤さん

バックパッキングのイメージが強いが、その原点は学生時代にのめり込んだオートバイ野宿旅。カワサキ W650やホンダ CT110などを所有する。

旅したバイク:カワサキ/VERSYS-X 250 TOURER ¥633,000~

高速道路から少々の未舗装路までこなすアドベンチャースタイルのモデル。雨天でも荷物が濡れないパニアケースを標準装備。

サイズ:全長2170mm×全幅940mm×全高1390mm/シート高:815mm/タイヤサイズ:前100/90-19、後130/80-17/燃料タンク容量:17L/車両重量:183kg/エンジン:248cc水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ/最高出力:24kW(33PS)/11500rpm/最大トルク:21Nm(2.1kgf・m)/10000rpm/燃料消費率:24.8km/L ※WMTCモード値 クラス3-1、1名乗車時 今回旅したバイクは2018年モデルです。

※構成・文/佐藤旅宇 撮影/渕本智信

この記事をシェアしよう!

関連記事

『 日本のアウトドア旅 』新着ユーザー投稿記事

『 日本のアウトドア旅 』新着ユーザー投稿写真

『 日本のアウトドア旅 』新着編集部記事

おすすめ記事