オーストラリア森林火災の現場でみた、驚くべき、自然の生命力とは?

2020.04.16

私が書きました!
マクロビオティックライフアドバイザー
Miki
野草やマクロビオティックなど「自然にそこにあるもの」を用いて、世界中で「生きる知恵」を伝える活動家。ロンドンでメイクアップアーティストとして活動し、帰国後にマクロビオティックと出逢う。野草で100年先も豊かにするNGO法人YASOUENの代表理事。一男一女の母

自然界の生命力、人の生きるチカラを感じた、森林火災の被災地

2019年秋頃から発生し多大な被害をもたらした、オーストラリア森林火災。2020年2月下旬にようやく制圧されるまで、多くの自然と命が奪われました。そのような状況を見て居ても立っても居られず、オーストラリア森林火災の支援に同年2月に一人で行ってきました。その土地で感じたこと、そして現地からのメッセージ、現地で見た野草についてレポートします。

考えるぐらいなら動いてしまおう!

2019年12月、あと2ヶ月後にオーストラリアで私が講師として開催予定だった「マクロビ味噌講座」の現地主催者からメールが届きました。「森林火災の影響でどうなるかわからないから、今回は延期にしてほしい」。そこで初めて、森林火災のニュースを知る事となりました。知ってからというもの、寝ても覚めても頭の中はそのことばかり。毎日ニュースやネット情報を貪るように探していました。「何か出来ないだろうか?」と悩む日々。でも悩むぐらいなら、動くしか無い!と思い、家族に頼んで、一人でオーストラリアに実費で行く事を決めました。

私は消防士でもなく、もちろん獣医でもない。火を消すことも、コアラを救済することも、現実的に難しい。その時、オーストラリアの主催者から「私の姉が森林火災の煙により呼吸器系をやられてしまい、通院に付き添わないとならないの」というメールが届きました。私はマクロビオティックライフアドバイザー、体の不調や心のケアを日々、カウンセリングや食事療法を伝えるのが仕事です。「あ!私だからこそ、できることがある!」と、支援の方法のきっかけを見つけたと感じました。

いざ、オーストラリアへ出発

オーストラリアへは行ったことがなければ、現地の友人は2人だけ。手当り次第にシドニーの学校や、オーガニックカフェ、ボランティア団体や養蜂家を調べてメールを送りまくる毎日。私はどこへ行ったらよいのかもわからないまま出国の日が迫ってきました。

たくさんの味噌を携えて、オーストラリアに向かいます。

やっとボランティアの行き先が確定し、日本を出発するため羽田空港で家族と別れ搭乗手続きへ。たくさんの味噌と一緒に、オーストラリアのシドニーに向かいます。宿泊用のテントや寝袋がなかったため、シドニーに着いてから現地の知人に借りることに。

寝袋を渡しに来てくださったシドニー在住の日本人の方と、Milton行きバスの運転手さんと一緒に。

被災地域の特徴

シドニーからバスで被災地Milton(ミルトン)まで4時間。窓からの景色は次第に、真っ黒になった木々ばかりになってきます。でも、その足下には……「野草」がもう生えているのが見えました。それは私の不安な気持ちを、少し温かくさせてくれる瞬間でした。

Miltonのバス停からボランティア団体のキャンプ地へ。暖かく歓迎してくれたこの団体は「BlazeAid」という、牧場等のフェンス修復作業を主な活動としているところでした。今回の森林火災の被害を特に大きく影響を受けた地域は、乳製品などの「家畜産業」が盛んな地域だったのです。

被災地Miltonにあるボランティア団体「BlazeAid」キャンプ地の入り口。

はじめてのフェンス修復作業

ボランティア団体のキャンプ地では、朝6:30に朝食、7:00に点呼。その後、その日のグループや、作業内容を発表されます。7:30にはグループに分かれて、フェンス修復作業場所へ出発。作業初日はMiltonから車で15分くらいのLake Conjola(レイク・コンジョラ)へ向かいました。人生初のフェンス修復作業でしたが、70歳の夫婦も参加する、簡易的な作業もありました。力仕事は男性が、フェンスの針金をクルクル回す作業は女性が主に担当します。そしてなんとも素敵なオーストラリアの国民性。作業開始してから1時間半経った10時には、もう「ティータイム」が始まりました。

フェンス修復作業中。どこに針金を通すのか、印をつけます。

89軒の民家が燃えた町

このフェンス修復作業をしたLake Conjolaは、89軒の家が焼けてしまいました。残った家も、ヘリコプターで近くの池から水を運び守られましたが、無事なのは家だけで、車や倉庫など周りは焼けてしまいました。住めなくなった住民は、未だに親戚や友人の家などに住んでいる状況です。

車で町の様子を見てきました。火災でこんなにも崩れるのかと驚いた家の足下には、もう、野草が新芽を生やしています!

森林火災による「煙」の被害

2日目はMiltonにある牧場のフェンス修復作業をしてきました。この牧場で火災により亡くなった牛は1頭ですが、その後「煙」の被害により、2週間鼻水が止まらず、獣医でさえ何も出来ずに30頭の牛が亡くなってしまいました。森林火災は火の影響だけではない事を、ここでも痛感しました。ですが、そんな状況でも、逆に大地の力強さを肌で感じる事もありました。

緑の力は凄いと感じさせられながらのフェンス修復作業。

自然の再生力

真っ黒に焼けてしまった地に雨が降り、たったの2週間で、大地に沢山の命が誕生していました。よく見ると、1本の枝に「焼けてしまった花」と、美しく「咲いている」アザミの仲間がいました。どうやって水を吸い上げているのか不思議でなりませんが、逞しすぎる「野草」に、尊敬した瞬間です。オーストラリアで「アザミ」は、安眠のお茶として、寝る前に飲むようです。

一本の枝から生えている、「焼けてしまった花」(左)と「咲いた花」(右)。オーストラリアで見つけた、アザミは逞しかった。

ヒトの再生力

動物達に煙の被害があったように、ヒトにも煙の被害があります。そして植物の素晴らしい再生力があるように、ヒトにも素晴らしい再生力は、備わっています。呼吸器系の疾患で悩む方は、現地ボランティアのスタッフにもいましたし、シドニーなどの都市部でもみられたようです。ですが、私たちには「免疫力」という素晴らしい再生するチカラがあり、食べ物や、体を動かす事など、様々な方法で免疫力を強くしていく事ができます。

味噌を使った料理を振る舞ってきました。

発酵食品を全ての人に届けたい

「味噌」という日本の誇る発酵食品は、「スーパーフード」で、カラダの免疫力を高める事が出来ます。このオーストラリアの地で味噌を使ってドレッシングを作り、ボランティア団体にて提供させていただきましたが、大変好評でした。

ボランティアセンターで仲間の皆さんと一緒に記念撮影。人のパワーは素晴らしいなと感じました。

3泊5日という短期間ではありましたが、実際に被災地に飛び込みボランティアをするなかで、自然の生命力の素晴らしさと、人間同士の繋がりや免疫力の大切さを感じることができました。なによりも、野草の逞しいエネルギーを目にすることができ、植物の持っている力を再確認しました。

森林火災だけでなく、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)などさまざまな影響がある中、今こそ発酵食品のパワーを再認識し、「味噌の再生力」で免疫を強くして、現地の皆さんが一刻も早く元の生活に戻れるように願っています。 そして世界中の人々が、今こそ発酵食品のパワーを再認識し、カラダの免疫を強くして、野草のように逞しく、健やかに過ごせる事を願います。

味噌協力/ヤマキ醸造 

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