トレイルランニングを始めるにはどこを走ればいい?コースの選び方と山のマナー | トレイルランニング 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2021.07.06

    トレイルランニングを始めるにはどこを走ればいい?コースの選び方と山のマナー

    日光を拠点にマウンテンランナーとして活動している星野由香理です。山をメインとした自然の中を走るトレイルランニングの魅力は、走るフィールドによって、変化に富んだ景色や、四季折々の自然が楽しめること。魅力いっぱいのトレイルランですが、チャレンジしてみたいけど、どこを走ったいいかわからないという人が少なくないのではないでしょうか? そこで今回は、トレイルラン初心者に向けたコース選びの方法をお伝えします。

    初心者は町からのアクセスがよく、登山道が整備された山へ

    トレイルランのメインフィールドは山の中になります。山といっても、駅や街からのアクセスがよくハイカーが多くいる山から、アクセスが悪くあまり人が立ち入らないような場所まで様々です。

    トレイルランの初心者は、まずは街からのアクセスが良く、人が頻繁に入っている山に行くことをおすすめします。そういった山は、登山道がよく整備されていて、道標も多いので、山のリスクである道迷いをしにくいからです。また、迷った場合も、すれ違う人がいれば、道を尋ねることができるので安心です。人が少ないコースに行くと、トラブルにあった際に助けを呼びにくいので、初心者にはおすすめしません。

    また、訪れる人が多い登山道には、トイレや休憩ができる山小屋などがあることが多いので、休憩をしたり、食べもの・飲みものの補給をしたりしやすいというメリットもあります。反対に、トイレや山小屋がないコースに行く場合、その分、荷物をたくさん背負って山に入っていくことになるので、初心者には体力的なハードルが上がるということを知っておいていただきたいです。

    トレイルランのマナーを忘れずに

    人が多く訪れる山では、初心者でも安心してトレイルランを楽しむことができますが、その反面、ハイカーが多く、「走る」という行為自体そのものを行なうことは難しくなるかもしれません。なぜなら、登山道はアスファルトの上をランニングするように道幅が広くありませんし、アップダウンがあります。そのため、他の人とすれ違う際に道を譲り合うことが大切なマナーとなります。

    例えば、東京の高尾山のメインの登山道はハイキングを楽しんでいる方が非常に多く、その中を走ることはハイカーとの接触などの危険もあり、おすすめできません。

    トレイルランの初心者がコースを選ぶ場合は、人がとても多い場所を避けつつも、なるべく安全で登山道が明瞭な場所を選ぶことが必要になります。また、そういった場所であっても人とすれ違う場合は必ずスピードを落とし、歩きに替えてすれ違うようにください。すれ違う際は、基本的には「こんにちは」「後ろから失礼します」など、軽くでいいので挨拶をするようにしましょう。

    山や自然の中で行なうトレイルラン。そこには、のんびりとハイキングを楽しんでいる方から、林業や登山道整備などの仕事をしている方、またはそこに暮らしている方など、様々な人たちがいます。その人たちと「自然を共有している」という気持ちを常に忘れないようにしてください。そして、私たちを迎え入れてくれる自然を思いやる心も大切です。

    お互いが気持ちよく、そしていつまでも美しい自然を守るためにルールやマナーを守ってトレイルランニングを行ないましょう。

    山の基本的なマナー

    1. ゴミは絶対に捨ててはいけません。その他自分が持ち込んだものは全て持ち帰りましょう。
    2. トレイル(登山道)をはみ出してはいけません。植物を荒らすことなく決められた道を走りましょう。
    3. 他の活動者に会ったら、安全を考慮し、礼儀正しく追い抜き・すれ違いをしましょう。
      ・人とすれ違う時は、スピードを落とし、必ず歩くこと。
      ・すれ違う際は、挨拶など、必ず声がけをすること。挨拶することで人の記憶に残り、遭難した際に捜索されやすくなるということもあります。
      ・狭い場所、危険な箇所では必ず立ち止まること。
    4. トイレや山小屋などの施設をきれいに使いましょう。
    5. 常に自然に対して謙虚な気持ちで、そして感謝の心を忘れないようにしましょう。

      走りに行く場所の決め方

      では、具体的に走りに行く場所をどう決めるか? 以下の方法があります。

      1.トレイルラン経験者やガイドに案内してもらう

      一番安心なのは、コースを知っているトレイルラン経験者やガイドに案内してもらうことです。初心者の場合は、荷物を背負ってアップダウンのある登山道を走ることで、思いのほか体力を消耗することがあるので、余裕を持ったタイムスケジュールで経験者やガイドに案内してもらえると安心です。また、道迷いの不安も少なく、休憩ポイントを教えてもらえるのもメリットです。

      2.コースの情報サイトをチェックする

      初めて行くコースは、実際に行った人の記録を見るとわかりやすいです。ネット上には、たくさんの登山記録やトレラン記録が載っています。それらを参考にすると、どこの登山口から登り始めて、山頂までどれぐらいの時間がかかったか、この時期ならこんな景色が見られますなど、様々なリアルな情報が得られます。例えば、「ヤマレコ」や「YAMAP」というサイトには、多くのリアル情報がアップされているので、参考に見るのもよいでしょう。

      3.山小屋やビジターセンターの公式サイトをチェックする

      4.トレイルランのコースガイドブックや専門雑誌をチェックする

      情報を集めて、実際に行く場所を決めたら、その場所の地図はぜひ入手してください。初心者の方にもおすすめなのは「山と高原地図」です。コースのおおよその目安となる時間が載っていますし、トイレや山小屋がどこにあるかの情報や、危険箇所・迷いやすい場所も掲載されています。また花の開花情報や駐車場・バス停などの情報も載っているので、とても重宝する登山地図です。紙ベースの地図は本屋さんやアウトドアショップなどで購入できます。また「山と高原地図」のアプリもあり、ダウンロードしておけばGPS機能でスマートフォン上での現在地確認なども簡単に行うことができるので、道迷いのリスクをぐっと減らすことができます。

      そして、慣れるまでは同じ場所に通って、安心して行ける「マイコース」を持つといいと思います。同じ場所でも、行く季節や時間帯、天候などによって全く違う景色を見せてくれます。

      慣れてきたら、様々なフィールドへ出かけて行って、その土地の自然や食や文化に触れてみるのも楽しいですよ。トレイルランは、旅の要素もあります。自分の足でその土地の自然を堪能して、走った後は、その土地の温泉や美味しい食事を楽しむ……慣れてくると、楽しみ方がどんどん広がっていきます。興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。

      私が書きました!
      フィジカルトレーナー・マウンテンランナー
      星野由香理
      栃木県日光市在住。2011年からトレイルランニングを始める。主に「ウルトラ」と呼ばれるロングレースを数多く走り、スカイランニング世界選手権ウルトラ種目に日本代表として3度出場。また、日光の山で自分自身に挑戦できることをしたいという思いから、男体山24時間連続登頂記録や、日光国立公園縦断などにチャレンジしている。現在は夫婦でアウトドアガイドサービス&アウトドアショップ「Ametsuchi」を日光で運営している。https://www.ametsuchi-nikko.com

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