元自衛官・かざりさん流ソロキャンは、安全第一がモットー!【YouTuberインタビュー】 | BE-PAL

元自衛官・かざりさん流ソロキャンは、安全第一がモットー!【YouTuberインタビュー】

2021.10.09

野営=訓練の呪縛から「ソロキャン楽しい!」へ

「恐ろしく美しい元自衛官」として話題のYou Tubeがある。動画の主は、かざりさん。「かざりぷろじぇくと」と名付けられたそのチャンネルは、かざりさんが防衛省・自衛隊の全面バックアップのもと取材をした戦闘訓練や体験の様子を配信するのがメイントピックだ。なかでもダイエットになると話題になった「自衛隊体操」は、再生回数439万回を超える人気になった。

三重県出身のかざりさんは、日本大学芸術学部に入学するために上京。デザイナーを目指していたが大学3年生のときに『ガールズ&パンツァー』というアニメにハマったことがきっかけで自衛官への入隊を決意する。

「そのアニメに戦車が登場するんですが、あまりのかっこよさに実際の戦車を見てみたいと思って陸上自衛隊の駐屯地に遊びに行ったんです。そのときに接してくれた自衛官の方々が親切でかっこよくて! 自分もこんな自衛官になりたいと思って、入隊を決めました。興味をもったことはチャレンジしたい性格なもので。祖父が陸上自衛隊だったこともあり、どういったところか話も聞いていたのも大きいです」

定年まで自衛官として勤め上げると思っていたが、病気を患ってしまい2年で退職することになってしまった。

「大腿骨頭壊死症という病気になってしまって、退職せざるを得ない状況に。その後、デザイン事務所など就職活動をしているときにスカウトをされて今の仕事をすることになりました。

その事務所では、ミリタリー系のモデルやテレビ出演がメインでした。でもコロナ禍になって、自分でも発信する機会を増やしたいと思ってYou Tubeを始めたんです。最初のほうの動画を見てもらうとわかるのですが、バラエティ系のチャンネルだったんですよ(笑)。その中で自分ができることをいろいろ発信しようと思って始めたので、興味があったソロキャンもやってみようとチャレンジしました」

ソロキャン初心者ながら、動画の再生回数は235万回超え。しかし実は、ソロキャンを始める前はアウトドアが好きではなかったそう。

「元々はキャンプが好きじゃなくて(笑)。というのも野営といえば自衛官時代は訓練の一貫。敵に見つかるので明かりも使えず、夜は真っ暗ですし、集団でひとつのテントに寝て、のんびり過ごす時間なんてありません。楽しいイメージがなかったんですね。プライベートでまで辛いのはな…と思っていたんです。

だけど、いざソロキャンをしてみると、こんなに楽しいのか!って。時間がゆっくり流れていて、好きな食べ物を自由に食べ、焚き火もできる。訓練とはまったくの別物でした。その魅力に気づいてしまったんですよね」

野外では安全第一がモットー。自衛官として学んだことのひとつ

自衛隊のように「野営」というと、山や無整地でのキャンプをしそうなイメージもある。かざりさんもさぞハードなキャンプをするのかと思いきや、想像以上にのんびり過ごしていてそのギャップもおもしろい。

「自分の性格上、みんなでワイワイよりひとりでのんびりするほうが好きなんです。ソロキャンという自分のプライベートが保たれた空間で好きなものを飲んで、焚き火してという贅沢さは、何にも代えがたい。それがキャンプの魅力だと思っています」

キャンプの知恵は、ほとんどが独学。おじいさんがキャンプをしていたそうで、道具のことなどは使い方を聞くことがあるそう。キャンプ場選びは慎重で、電波が入る、危険な場所がない、など入念にチェックをして決めるそうだ。

「よく『山で野営しているの?』や『孤立しているところで野営しているの?』って聞かれるんですけど、そんなことはやったことがなくて! 普通にキャンプ場に行っています。山に精通している人なら問題ないかもしれませんが、個人的には区画整備されたきれいなキャンプ場がいちばん。トイレや炊事場が整備されているキャンプ場で安全に楽しくキャンプできたらいいなと思っています。

とにかくキャンプをするときは安全第一。自分の力量以上のことはしない。女性ひとりでは、できることに限界があります。ソロキャンで無茶をしてもしも怪我をしたら、誰も助けてくれません。天気も気にしていて、ちゃんと晴れの日を狙って計画を立てます。現地でも雨雲レーダーを見て、急変してずっと降るようであれば、その場で帰ることも。当たり前のことだけど危険なことをしないですし、近づきません。

楽しいことをしにきているわけだし、そのためにはまず安全を確保したほうがいいと思っています。これは自衛官時代に学んだことのひとつでもあるんです」

ソロキャンでのんびり過ごすかざりさんを見ていると、自衛官に抱く硬い印象がどんどんマイルドになっていく。しかしながら、道具は軍幕やミリタリー系で統一され、男前度は高い。

「よく使っているテントはバンドックのパップテント。それはネットで購入ができます。それ以外にポーランドとフランス軍の軍幕を持っていて、このふたつはネットで探して見つけたものを実際のお店に行って実物を確認してから買いました。

ミリタリーとの出会いはアニメが最初。キャラクターたちが着ているを見て興味が湧きました。道具の魅力に気づいたのは自衛官になってからです。見た目も削ぎ落とされたデザインというか、ごちゃごちゃしたものがついていなくて使いやすさに重きを置いている。デザイン、機能ともに洗練されているんですよね。

それにどの軍隊のものでも、ミリタリーは色がほぼ緑が基調となっています。いろんな軍のミリタリーものを持っていますが、それらを並べても緑で統一されているのも好きです。もしかしたら、そういう感覚は元デザイナー志望だからかもしれませんね(笑)」

自衛隊での経験を活かした配信を続けたい

現在のYou Tube登録者数24万人。動画を更新すればあっという間に数万回再生される人気YouTuberのかざりさんだが「バズる」ことは、気にしていないと話す。

「まったく考えていないですね。すごく伸びる動画があると、なんでだろう? と逆に思っています(笑)。誰かのYou Tubeを見て私もこれをやってみようとかもなくて、自分の好きなことをしていきたいので、これからもマイペースにやっていくと思います。

You Tubeがきっかけで書籍化やテレビ、ラジオなど幅広く仕事をいただけていることもありがたいですね。地元である三重県の広報担当もYou Tubeがきっかけなんです。コロナが落ち着いたら、三重でもキャンプをしてみたい! 三重にはおいしい食べ物がたくさんあるからキャンプで楽しみたいですね。

自衛隊で当たり前のように学んできた経験を発信して、こうしてたくさんの方から反響があることには、とても驚いています。これからもお世話になった自衛隊での経験を活かして、みなさんに楽しんでいただけるコンテンツを作り続けたいです!」

かざりさん

三重県出身の元自衛官タレント。 日本大学芸術学部デザイン学科卒業後、陸上自衛隊に入隊。 「恐ろしく美しい元自衛官」として自衛隊の広報活動やCM,映画等国内外を問わず活動中する。

 

構成・文=中山夏美

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