サイクリングに適したカメラとは?「ライカQ2」の魅力に迫る!

2020.05.22

私が書きました!
CX / BMXアスリート
腰山雅大
自転車歴20年の社会人アスリート。BMXパーク競技を経て泥の中をレースするシクロクロスへ参戦、ボーダーレスな自転車競技活動を続けている。All-City Cyclesの本国契約ライダーとして国内トップカテゴリーを走る一方、本職では自動車整備業に従事。乗り物のほかコーヒー、銭湯、カメラにアウトドアなど、趣味は常に多彩でオーバーフロー気味。https://www.instagram.com/vhlg/

サイクリングと相性の良いライカとは

丁寧にメンテナンスされた自転車にまたがる姿から、峠の頂から望む絶景まで、サイクリングとはどの瞬間も美しく心に残るものだ。その瞬間瞬間を切り取ることのできるカメラを肩にかけて外へ出かけるサイクリストも増えている。撮影機材についても各メーカーから様々なモデルが日々リリースされているが、今回は「ライカ」というあの老舗メーカーから登場した ”ライカQ2” というモデルについて紹介したい。

ライカQ2、サイクリングとの親和性を探る (Leica Q2, ISO 100, F1.7, 1/2000)

サイクリングに適したカメラとは

い~な!! さくら通りの桜(Leica Q2, ISO 100, F5.6, 1/640)

自転車で通り抜ける桜並木は美しい(Leica Q2, ISO 100, F5.0, 1/320)

四季折々の自然を楽しめるサイクリング。その時の風景を残すことのできるカメラ。この2つの相性が良いことは誰の想像にも容易い。美しい風景を残すために自転車に乗る、という良い理由付けになることもある。iPhoneから一眼レフまで、サイクリストたちが様々な場所で時間をかけて模索した構図を、私たちはSNSで日々見かける。

そんなサイクリングに、特に適したカメラというのはどんなものだろうか。携帯しやすいこと、素早く美しい光景が鮮明に収められること、天候に強いことや見た目のカッコよさも捨てがたい。丁寧に条件を絞れば、それに見合ったモデルというのも自ずと見えてくるわけだが、これらを網羅する選択肢のひとつに、ライカQ2というモデルがある。個人的にこのモデルに惚れ込んで購入に至り、日々自転車と共に使い込んでいる。

ライカってどんなブランドだ

友人のLeica M10-Dで撮影した一枚(Leica M10-D / Voigtlander NOKTON classic 35mm F1.4 II MC)

そもそもライカというのは、どのようなブランドだろうか。ライカカメラジャパンのウェブサイトによれば、精密光学機器を製造するエルンスト・ライツ社の前身である光学研究所がドイツに誕生したのが1849年のこと、その後1914年に映画用の35mmフィルムを転用した小型カメラを試作する。それから約100年以上にわたり卓越した職人技と開発力で製品を世に送り出している。不朽の名作とも言える「ライカMシステム」もその中で誕生した。

ライカMと言えばレンジファインダー式でAF(オートフォーカス)は無い。余計な機能や複雑なメニューは省かれ、そのカメラ、そのレンズで印象的な瞬間をとらえる、という撮影の本質に特化した名機だ。もちろんレンズもその瞬間に応じた複数のラインナップが用意されており、ライカ独特の描写力に貢献している。

ライカQ2が持つAFとMFについて

私のプロフィール写真もライカQ2で撮影した。大津SAで窓ガラスに反射する私と奥に見える夜景(Leica Q2, ISO 1600, F1.7, 1/50)

対してライカQ2とはどのようなモデルだろうか。ライカQという新しいシリーズの最新モデルであり、サイズはライカMと然程変わらない大きさで一眼レフと比べれば充分コンパクトだ。いわゆるスナップカメラと呼ばれる手に馴染むサイズ感である。背面左上には有機ELのEVF(電子ビューファインダー)が搭載されており、ライカMと同じくファインダーを覗いてMF(マニュアルフォーカス)を楽しめる。が、それとは別にAFも標準搭載され、設定によってはファインダーを覗かず撮影もできると言える。

自転車に乗っていて、ふとシャッターチャンスを見つけたときはAFで撮影することが多い(Leica Q2, ISO 100, F1.7, 1/6400)

AFは、もはやどのカメラにとっても当然の装備と言えるが、ことライカにおいては一概には言い切られない。じっとファインダーを覗いて被写体を捕らえる。ピントリングを回して丁寧にピントを合わせシャッターを切る。撮影にじっくり向き合うこのお作法そのものがライカだとも言えるが、ライカQ2ではそのお作法とAFの両方を楽しめる。サドルから腰を落としてじっくり被写体を狙うことも楽しめるし、路上での急な出会いにレンズを向けて即座にシャッターを切ることもできる。どっちつかずの中途半端さではなくいずれも洗練された技術のもとに開発されていて、自分からカメラに寄り添うことも、カメラから自分の撮影スタイルへ寄り添ってもらうことも可能だ。

レンズは単焦点で据え置き

MTBでトレイルライド(Leica Q2, ISO 100, F1.7, 1/10000)

ちなみに画角は28mmでレンズは据え置きだ。レンズが交換できないということはライカレンズの泥沼にハマらずに済む(もしくはハマる機会を失う)という意味だが、この28mmは広角と呼ぶには画角が狭いし、35mmや50mmに比べれば被写体の印象が低いと語られることが多い。ただ自転車の上から撮る写真としては私は最適だと感じている。

元々サイクリングで撮る写真と言えば、特定の被写体を狙って出かけるのではなく、偶然出会したものを残す意味合いが強い。やや広角の28mmではそこに見える多くを捉えられる上、広角のような違和感も少ない。またスイッチを入れてから起動までの時間が短いことも、素早く写真を撮ることに対して貢献してくれる。

防塵防滴で、何より美しい

大雪のレースで、友人が優勝した日。防塵防滴の安心感から、躊躇うことなくシャッターを切った(Leica Q2, ISO 100, F1.7, 1/10000)

とは言え、サイクリングは過酷だ。突然の雨に苛まれたり、砂埃が舞うグラベル(未舗装路)を走り抜けることもある。しかしライカQ2には特殊なシーリングが施してあり防塵防滴仕様となっている。この点こそが、私がこのモデルを手にした一番の理由であり、実際何度か危ういシチュエーションを切り抜けられている。私はシクロクロスという冬のオフロードを走る自転車競技を続けている。過酷な環境こそが醍醐味と言わんばかりのレースだけに、酷い天候で写真を撮ることも少なくない。雪と泥が混じった厳しいコンディションの日も、ライカQ2はバリバリ仕事をしてくれた。

レースの日の朝は早いし寒い。氷点下を下回る日、生茂る草木に霜が降りていた。ちなみにマクロが使えるのもライカQ2の特徴の1つだ(Leica Q2, ISO 125, F2.8, 1/50)

機能的な側面で言えば、このライカQ2というモデルは同ブランドの中でも特別な存在だが、カタログデータのみで語れば他のコンパクトデジタルも同等の装備を持ち合わせているものも多い。ただ最後に述べたいのは、このモデルの描写力と機材そのものの美しさが他を圧倒するという点である。ライカQ2に搭載されているレンズは ”ライカ ズミルックス f1.7/28mm ASPH.” という大変明るいもので、ぼけた背景と鮮明に映し出された被写体の境界線はこれぞライカと言える優しい表現がなされる。

そしてカメラそのものの美しさも細部に至るまで妥協点がなく、私の所有欲を満たしてくれる最高のアイテムだ。対して、レンズを向けた相手を身構えさせることなく、自然体で居てもらえる落ち着いたフォルムも大変気に入っている。

ライカを持って自転車で出かけよう

以前参加したライドイベントでの一枚。ゲスト参加された写真家がライカQ2で撮影するシーンを、ライカQ2で収めた(Leica Q2, ISO 100, F1.8, 1/640)

自転車に乗って知らない場所へ出かける。その先で出会った美しい被写体を鮮明に捉える。そんな一連の身振りを最大限楽しむことのできるライカQ2をサイクリングのパートナーとして推したい。安価な商品とは決して言えないが、きっとあなたの想像を遥かに超える描写を楽しめるはずだ。

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