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本日公開!映画『野性の呼び声』の舞台になったユーコンの犬ぞり。今も生きる「人と犬との強い絆」

2020.02.28

私が書きました!
フォトグラファー&ツアーガイドアウトド
杉本淳(すぎもとあつし)
カナダ、ユーコン準州ホワイトホース在住。2008年にユーコン川下りで訪れて以来通い始め2011年に移住。その後もユーコンに生きる野生動物や人々の生活を引き続き撮影中。ユーコンから色々なトピックをお届けします!
WEBサイト:www.aplーas.com

ユーコンが映画『野性の呼び声』の舞台に!

2月28日に日本で公開される映画『野性の呼び声』はハリソン・フォード主演で約120年前のカナダ・ユーコン準州が物語の舞台になっている。

お屋敷に飼われていた犬のバックがとあることからアメリカ・アラスカ州の港町スキャグウェイに連れてこられ、ゴールドラッシュで栄えたカナダ・ユーコン準州の奥地ドーソンシティを目指す。その後新しい主人と出会い深い絆を育みつつ、極北の野生にだんだんと魅了されていくというストーリー。

原作『The Call of the Wild』はアメリカ人作家ジャック・ロンドンによって書かれた。ゴールドラッシュが1896年にユーコン準州ドーソンシティ近くで起こり、ジャック・ロンドンはその翌年からその郊外に暮らし始め、極北の自然、そこに住む人々の生活、動物をテーマにした小説作品をいくつも残している。

ホワイトホース市内メインストリートにあるジャック・ロンドンの胸像

この物語は1903年に発表され、その後何度も映画化されている。原作にはユーコン人にとって馴染みの深い地名や風景が描かれているのでこの小説はバイブルと言っても過言ではない。ちなみに日本語訳もされている。

犬ぞりが森の中を走る

 

犬ぞりの世界大会「ユーコンクエスト」

この映画の前半部はバックがペットからたくましい犬ぞり犬として成長していく姿が描かれている。連れてこられた港町のスキャグウェイからゴールドラッシュの起こったドーソンシティまでを郵便を運ぶそり犬として走るというものだ。

第二次世界大戦中まで長距離移動できる道路がユーコンにはなく、夏は川を蒸気船やカヌーで、冬は犬ぞり馬ぞりなどで人々は長い距離を移動していた。自動車が主流となった現代では犬ぞりを日々の移動手段として使う機会は無くなったもののスポーツとして今でも生き続けている。特に「ユーコンクエスト」は毎年冬に行われる犬ぞりの世界大会で地元では最大級のイベントだ。

 

ブレント・サス、ゴールの瞬間!

このレースは毎年2月の第1週末に1人のマッシャー(犬ぞりに乗る人)と14頭の犬が1チームとなってスタートするレースで世界一過酷とも形容される。その理由はアラスカで行われる世界最長レースのアイデタロットに比べ約90キロメートル走行距離が短いもののアイデタロット以上に多くのアップダウンを繰り返すルートを走るところにあると言ってよいだろう。区間はここホワイトホースとアラスカ州のフェアバンクスの約1600キロメートルで毎年スタートとゴールが入れ替わる。

今年3度目のユーコンクエスト優勝を果たしたブレント・サス

今年は2月1日にレースはフェアバンクスをスタートし10日2時間9分後の2月11日にアメリカ人マッシャー、ブレント・サスが1位でホワイトホースにゴールした。その約3時間後には地元ユーコン在住のカナダ人マッシャー、ミッシェル・フィリップスが2位でゴール。ホワイトホース市内の公園内のゴールラインには地元のみならず世界中から集まったファンが彼らのゴールを祝福した。

ゴールを目指すミッシェル・フィリップス。ゴールのホワイトホースはもうすぐ!

このレースのトレイルのほとんどは簡単にアクセスできない森や山の中、凍った湖や川などを走るので実際に走っているチームを見られる機会は少ない。映画同様の世界の中をひた走る。

極寒の大自然の中1600キロメートルを昼夜1人と14頭の強者達が走り切りゴールする姿は何度見ても熱いものが込み上げてくる。たくさんあるレースを成功させる要素のうちの一つはマッシャーと犬達の間に日々のトレーニングや世話の中で育まれる強い絆だろう。

ゴール後インタビューを受けるミッシェル・フィリップス

犬は人間の最良の友

と言われるが、約120年前を舞台にした物語の中にも、今現在の現実世界にも、ユーコンには犬ぞりを通して人と犬との強い絆が生きている。

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