自然派におすすめ!「キャンプ料理に役立ちそうなお料理漫画」3選 | 本 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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  • 2020.04.14

    自然派におすすめ!「キャンプ料理に役立ちそうなお料理漫画」3選

    BE-PAL編集部のエンタメ担当・中山です。漫画家と間違えられるほど、ぎっしり漫画が詰まった我が家の本棚から前回(https://www.bepal.net/book/80193)に続き、今回は「キャンプ料理に役立ちそうな料理漫画」をピックアップしたいと思います。

    近年、食がテーマの漫画がすっごく増えているのはご存知ですか? レシピ、お店、お酒、お取り寄せなどなど、食のテーマもいろいろですが、設定の幅も広い! 料理人、一人暮らし、親子、女子の悩みを朝食を食べて解決するものもあれば、男子寮に住むサラリーマン男性が作る料理を紹介するものも。私が好きな食漫画のジャンルは「家ごはんレシピ」で、主人公がおいしそうに食べている姿を見るだけでも楽しいですし、おいしいごはんの背景にある家族との人間模様に感動してしまうこともあるんですよね。ということで『美味しんぼ』(小学館)や『クッキングパパ』(講談社)などの名作食漫画しか知らなかった! という方にも新しい食漫画の楽しさをお伝えできる作品を選んでみました。

    シングルファーザーと娘が作る家族で食べたいほっこりごはん

    『甘々と稲妻』(講談社) 雨隠ギド著 コミックは12巻で完結

    妻を亡くし、シングルファーザーになった高校教師の犬塚とその娘・つむぎ(5歳からスタート)の子育てストーリーです。料理が苦手だけど、つむぎにおいしいものを食べさせてあげたい。だけど料理本を見ても、自分なりに作ってみてもうまくはいかない…。そんなときに教え子の小鳥から料理を教えてもらうことになります。小鳥の母親は料理の仕事をしていますが、小鳥は包丁が怖くて料理ができない。料理が苦手な犬塚と一緒にそれを克服したい! と3人でいろんな料理を試していくんですね。犬塚が料理が苦手ということもあって、土鍋でごはんを炊く、ハンバーグ、豚汁、包丁の持ち方などなど超基本から始まるので、犬塚同様、料理なんてしたことないよ~という人にピッタリの漫画です。つむぎも手伝ってくれるから、子供と一緒に料理したいなと思っている人もイメージしやすい。そして何より、犬塚とつむぎの親子愛に溢れたストーリーがいいんですよね~。最終巻では小学生にまで成長するつむぎ。小鳥は高校を卒業します。3人の成長していく姿もジーンときちゃいます。ちなみに料理監修をされている帯刀 陽さんは、元北アルプス山小屋の支配人! 山ごはんは出てきませんが、アウトドアでも作ってみたくなりそうです。

    ちょっと小腹が空いた深夜に読みたい居酒屋ごはん

    『深夜食堂』(小学館) 安倍夜郎著 コミック22巻まで発売中

    この作品は知っている人も多いかもしれません。歓楽街(多分歌舞伎町)にある1軒の食堂(居酒屋)が舞台。営業は深夜12時から朝の7時頃までだから、1杯飲んだあとの人、ごはんを食べるタイミングを逃してたどり着いた人、夜まで仕事でそこから1杯飲みに来た人、朝方になれば、朝食を食べに来る人も。メニューはお酒と豚汁定食のみ。あとはオーダーもらえたら、作れるものなら作るというスタンスです。ひとり客が多いこのお店には、歓楽街ということもあって“訳あり”のにおいがする人も訪れます。そしてその人たちがオーダーするメニューにも“訳あり”の香り。ここで食べたくなる料理は、人生の味。マスターが作る丁寧な料理は、思い出を呼び起こしてくれます。実は私は小林薫さん主演のドラマからこの漫画を知ったくち。放送時間が深夜だったこともあって、ドラマとうまくリンクされてどうしてもお腹が空いちゃう。赤いウインナー、ハムカツ、甘い玉子焼き、クリームシチュー、肉じゃが……。新しい料理を知るというより、懐かしい料理を思い出す感じ。ソロキャンプの夜にこの漫画を読んで、人生の味を思い出してみるのもいいかもしれませんよ。

    落ち込んだ日にそっと元気をくれる、おうちごはん

    『かしましめし』(祥伝社) おかざき真里著 コミック3巻まで発売中

    仕事でミスした日、誰かとケンカした日、なんとなく気分が上がらない日。どんなにマイナスな日でも不思議なものでお腹が空いてしまいます。こんなに悲しいのにお腹が鳴るなんて! と思ったことが何度もあります(笑)。私の場合ですが、どんなに落ち込んだ日でもごはんを食べたら、気持ちが落ち着く。それですぐに前向きになれるわけではないですが、お腹が空いているときよりは、きちんと正面を見て考えられるようになります。おいしいごはんなら、なおさらです。この作品の登場人物3人は、大学時代の友人のお葬式で再会。お互いが人生の挫折を味わった後だったこともあり、何かを埋めるように一緒に住み始めます。3人で料理をして、ごはんを食べることでどんどん心が生き返っていく。特別なメニューじゃないけれど、できたてのあたたかいごはんは、冷たくなった心を熱くするには十分。作品のテーマでもある「わたしを救う、ごはんがある」は、素朴なものでいいんですよね。ストーリーの中で一緒にレシピが紹介されているのですが、どのメニューも本当に簡単。1巻で紹介されている鶏肉をヨーグルトにひと晩漬け込んでおくだけでおいしくなるバターチキンカレーは、キャンプでも作りました。なんだか心が疲れているなぁと思ったときでも、お腹がグーっと鳴ってしまうレシピが満載の1冊です。

    今回は、キャンプ料理に役立つかもしれない!? 漫画を3作品選んでみました。食という共通テーマではありますが、どれもすごく深みのあるストーリーばかりで人が生きる上で「食」は、軸になっているんだなと気付かされます。キャンプ料理に悩んだら、レシピ本から選ぶのもいいですが、誰かが紡ぐストーリーから選ぶのも楽しいかもしれません!

    構成=中山夏美

     

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