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「池の水」は誰のために抜く?自然派にオススメの本、3選!

2021.04.05

読書するなら、こちらの本はいかが?どれも自然や生き方を考えさせられる内容です。

BOOK 01

単純化や独断に陥った生き物愛に待った!
『「池の水」抜くのは誰のため?暴走する生き物愛』

小坪遊著 新潮新書 ¥760

 

本書のタイトルの一部にもなっている「緊急SOS! 池の水全部抜く大作戦」は、人気のテレビ番組。かいぼりを通じて、身近な自然への関心を高めた意義は大きい。しかしそこには、多数の落とし穴があると著者は指摘する。本来かいぼりは、池の環境や機能を維持するための作業であり、長い見守りが必要なもの。なのに一時的なお祭り騒ぎに終わったり、刺激的な言い回しが視聴者に誤解を生じさせる危険性もはらむ。

本来、生き物を愛し命を大切にする行為は、褒められこそすれ非難されるものではないはず。外来魚を密放流したり希少生物を採集するなどは論外としても、魚の減った川にコイを放流する、駆除したシカをジビエでいただく、動けなくなった野鳥の雛を助ける、野良猫に餌をあげるなどはどうか。純粋な善意から発した行為だとしても、それが知らず知らず独断に陥り、取り返しのつかない結果をまねくこともある。自然に手を加えるということは、実はとてもデリケートな話なのだ。ではそうならないためには、どんな目配りをして何に気を付けなくてはならないか。著者の丁寧な解説に耳を傾けてみよう。

BOOK 02

コロナ禍を契機にして踏ん切るときが来た!?
『東京脱出論』

藻谷浩介×寺本英仁著 ブックマン社 ¥1,500

 

島根県の過疎地で生き抜く道を探る町の職員と、里山資本主義を唱える著者が、東京という地の利を大胆に分析する。その結果が「東京に住まないと手に入らないものは…もうない」ことだ。本書は、地震や感染症を経験しながら、まだ周りの価値観に流されるだけで自ら変わろうとしない日本人の心を揺さぶる。東京か地方か、どちらがどれだけ自分らしい生き方ができるか、今一度考えてみては?

※構成/三宅直人(BOOK)

BE-PAL創刊編集長の目利きモノ選び

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中村 滋 1944年生まれ。『BE-PAL』『DIME』『サライ』の創刊編集長。現在は「Cool Senior Magazine」を編集。www.csmagazine.jp/

謎と不思議が詰まった一冊
『世界のふしぎな木の実図鑑』

創元社 B5変型 176P 3,000円

 

子供のころからドングリやヒシ、クルミなどの木の実が好きで、長じても日常食べるマカダミア、アーモンド、ナツメグ、ヘーゼルナッツ(ハシバミ)などの殻付きをつい買ってしまいます。さらに蚤の市でストーンナッツという、数珠玉として使われていた石のように堅い木の実に遭遇して興味はワールドワイドになりました。

この世界の木の実を集めて販売している店(元はジャム屋さん。ジャムこばやしhttp://jamkobayashi.com/)が軽井沢にあって、時々東京でフェアをします。そこで手に入れたハンバーガー・ビーンズ(ハンバーガーそっくり)、象牙椰子(白く堅くツルツルでプラスチックの代わりに使ったという)、オキナワウラジロガシ(日本最大のドングリ。こんなのが落ちてきたら怪我をします。ハブの棲む湿地にあるので採集には行けません)などなどを眺めると、進化の妙に感心し、想像力をかきたてられます。その小林商会の小林智洋氏が図鑑を出版しました(共著)。

高さが5cmもある熱帯アジアの巨大なドングリから、装飾品に使われた真紅のナンバンアカアズキ、エメラルドブルーのタビビトノキ、大きなプロペラ付きのフタバガキ、ジャックと豆の木を想像させるモダマ(日本では沖縄に生える世界最大級のサヤマメ)などが集まった興味深い一冊です。

(BE-PAL 2021年2月号より)

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