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古民家に並ぶMTB。大阪唯一の「村」に誕生した自転車店

2020.11.15

私が書きました!
CX / BMXアスリート
腰山雅大
自転車歴20年の社会人アスリート。BMXパーク競技を経て泥の中をレースするシクロクロスへ参戦、ボーダーレスな自転車競技活動を続けている。All-City Cyclesの本国契約ライダーとして国内トップカテゴリーを走る一方、本職では自動車整備業に従事。乗り物のほかコーヒー、銭湯、カメラにアウトドアなど、趣味は常に多彩でオーバーフロー気味。https://www.instagram.com/vhlg/

大阪唯一の村に存在感光る自転車店がオープンした

大阪唯一の村に佇む古民家が自転車店に。新規オープンしたホッジポッジさんを取材した

千早赤阪村、通称千早(ちはや)。府内で最も人口が少ないエリアであり、大阪府に残る唯一の「村」として知られる。過疎地域として公示される一方、若い世代が移住しこの地域の魅力が少しずつ広まっているという。

豊かな自然、歴史を巡る史跡、きれいな星空など実は魅力が多いエリアに、2020年9月新しいスタイルの自転車屋さん「HODGE x PODGE(ホッジポッジ)」がオープンした。大阪唯一の村に、存在感の光る自転車店。気になるお店の様子を紹介する。

千早赤阪村とはどんな村だろうか

店主の中井康友さんと店の外観

千早赤阪村は、大阪府南河内地域に位置し、南河内郡に属する村だ。登山でも有名な金剛山の麓でもあり、鎌倉〜南北朝時代の武将 楠木正成ゆかりの地として知られる。富田林市や河内長野市が隣接する大阪南部のエリアではあるが、大阪市内から車で約1時間、堺市からだと約30分とそう遠くない。都心からすぐ行ける別天地として、人気の観光スポットとなっている。

瓦とMTB、なんとも不思議な雰囲気の店構え

そんな千早の西側、河内長野市からの玄関口とも言える場所にオープンした自転車店がホッジポッジだ。店舗が面する府道は大阪と奈良を結ぶ静かな道で、道中もたくさんの方がサイクリングを楽しんでいた。

看板を目印に田んぼの脇道を進むと、目の前に立派な石垣広がり、登った先には大きな古民家が現われる。なんとも趣がある店構えだ。聞けばこの建造物は、江戸時代からこの地に残る古民家で、大きな梁(はり)がその年月を経過を感じさせてくれる。

ホッジポッジのコンセプトを聞いた

当時からそのまま残った梁に飾られた自転車フレーム

いわゆる今どきの自転車屋さんとは趣の異なる外観ではあるが、家屋の内外には、所狭しと美しい自転車たちが飾られている。太めのタイヤ、サスペンション、どちらかといえばオフロードを軽快に走ることのできる自転車が多くラインナップされている。具体的には、MTBやグラベルロード、荷物を積むことを想定したツーリングタイプのロードバイクが並んでいる。

大阪唯一の村、過疎地域、古民家とオフロードバイク。一体どんなコンセプトを基にこの店はできあがったのだろうか。詳しい話を店主の中井康友さんに聞いた。

店主の中井康友さん。自転車知識豊富な頼れる兄貴だ

中井さんの出身地は大阪府堺市。ここ千早には学生時代の行事で登山に訪れたという(それも極寒の雪山というハードコアな行事だという)。卒業後は、東京都内や茨城県の自転車店でスタッフとして働き、その後独立に向けた経験も兼ねて名古屋にある老舗の自転車代理店で、担当メーカーの魅力を全国に広める仕事を手掛けた。店内に並ぶ自転車の中にも、かつて中井さんが担当したブランドがあり、それらのカラーやスタイルに深く通じている。また本人も当然サイクリストであり、MTBで道無き道を散策するなど、アドベンチャー的な乗り方を好む。

中井さん所有のSurlyのMTB(モデルはカラテモンキー)

そんな彼がこの場所で自転車店をオープンさせたのには大きな理由があるという。例えばどんなカテゴリーの乗り物を購入しても「乗る場所」というのは常に表裏一体の関係にある。とくに山道を走り抜けるMTBやグラベルバイクに関していえば、日本の多くの地域で、まだまだリーガル(合法的)に遊べる場所は多くはない。都心から遠く離れたゲレンデに出向くか、長年ローカルだけでシェアされたトレイルを見つけて走るか、というなんとも敷居の高い選択肢になっている。

自転車とパーツが並ぶその上には、古民家らしい大きな木箱が鎮座する

「MTBやグラベルバイクを販売する店として、乗れる場所を案内・提供できて、はじめて成立するもの」と考える中井さんにとって、山道が開拓できることは必須だった。そういう意味でこの場所はうってつけ。実はホッジポッジの裏山も店舗と併せて借りていて、現在、店の運営と同時に遊べるエリアも開拓しているという。

また走れる場所が存在したとしても、道をシェアするということは地域の方の理解も必要なる。この千早に店があり、ここを拠点に情報発進や活動をすることが地域への還元にも繋がり、サイクリストにとっても地域の方にとっても過ごしやすい環境が作り上げられるという確信もある。

迷える自転車乗りにとっての駆け込み寺

「モノの提案をするんじゃなくて、体験の提案をしたい」と中井さんは語る。その言葉通り乗って楽しい自転車がラインナップされている

ただただ販売するモノの提案だけをする店ではなく、体験まで提案できる店作りを中井さんがイメージしたすえ、たどり着いたのがこの場所だったという。

個人的に中井さんを知る筆者としては、「スポーツサイクルを所有してはいるが遊び方がイマイチ掴めていない方」「オフロードライドに興味はあるがどうやって始めて良いかわからない方」などに来店をオススメしたい。自転車の購入・持ち込みなどに関わらず、親身に応対してくれる駆け込み寺となること間違いなし(実際に店の外観も寺のような雰囲気ではあるが…)。

府道211号沿いにある看板に従って小道を進むと店が見える

店舗は、府道211号、通称南河内グリーンロード沿いで南河内市と千早赤阪村の境からすぐ。サイクリングの道中や、大阪唯一の村へ遊びに来た際にはぜひ立ち寄っていただきたい新しいスポットだ。

メンテナンススペースも雰囲気満点だ

HODGE x PODGE(ホッジポッジ)

大阪府南河内郡千早赤阪村小吹390
営業時間: 12:00~18:00
定休日:不定休
https://www.hxxxp.com

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