スペイン・ガリシア州の国立公園、シエス諸島(Illas Cíes / Islas Cíes)は、古代ローマ人から「神々の群島」と呼ばれたという美しい島々です。この島でのキャンプやトレッキング、スノーケルなどの体験をレポートします!
スペインが誇る「神々の群島」

今年の夏は、娘のキャンプをしたい!という強い希望を受けて、ポルトガルからスペイン近辺のキャンプ施設を探しました。そこで目に留まったのが、スペイン北西部、「ガリシア大西洋諸島海陸国立公園(Parque Nacional Marítimo-Terrestre das Illas Atlánticas de Galicia)」を構成するシエス諸島です。

シエス諸島は、北からモンテアグード島、ファロ島、サン・マルティーニョ島の3つの島をメインに成り立っています。
ビーゴ観光局(Turismo de Vigo)によると「(シエス諸島は)スペインでも最も美しい場所のひとつで、そのためローマ人が“神々の群島”と名付けた」んだそうです。また、北の2島をつなぐ白砂のロダス・ビーチは、英紙『ガーディアン』が「世界一のビーチ」に選んだことでも知られています。とても良さげじゃないですか?

ただ、この美しい自然を守るため、ガリシア州政府(Xunta de Galicia)は1日の訪問者数を規制しています。イースター期間と5月15日~9月15日のハイシーズンは、あらかじめ来島申請をした上で、認可されたフェリー会社の切符を購入しなければなりません。
早速、来島を申請。キャンプのテントやマットレス、寝袋の貸し出しも同時に申し込むことができました!
ビーチ!満点の星空!オトナがはしゃぐサマーキャンプ

待ちに待った出発の日!出発3日前に届いたQRコードを見せて、ビーゴの港からフェリーに乗り込みます。フェリーは45分程度ですが、かなり風があって、寒いくらいです。

フェリーは、北の島、モンテアグード島に到着します。そこから、キャンプ場のあるファロ島へとロダス・ビーチ沿いの道を歩いていきます。

浜辺を歩いても島の間を移動できますが、2島の間の「子どものラグーン(Lago dos Nenos)」にかかる石橋のような道(堤防)の方が近道です。ただ、この石橋、満潮時は水の中に消えてしまい、渡れなくなってしまうこともあります。

道中にある観光案内所では、太陽観察、ネイチャートーク、映画上映、天体観測など、その日のイベントが貼り出されていて、誰でも参加できます。

でも、やっぱりなんと言っても訪れたいのはビーチです!
キャンプ場でチェックインして荷物を置いたら、すぐさま水着に着替えて、さっそく海へ!

ビーチが多く、近いのは、この小さな島の良いところ!
ロダス・ビーチ以外にも、たくさん美しいビーチがあります。島に上陸できる人数の制限がされているので、嬉しいことにピーク時でもビーチは混み合いません。
写真は載せられませんが、北の方には、ヌードビーチもありますよ〜。

夕方は、海をもっと楽しみたいと思い、スノーケルツアーにも行きました。
満潮時に当たってしまい見える魚は少なかったそうですが、それでもキラキラしたカラフルな魚たちと一緒に泳ぐのは楽しかったですよ。ちなみに、このキレイな水、実はとても冷たいので、ウェットスーツは必須です。

キャンプ場の近くには、シャワーやトイレはもちろん、レストランも数軒あります。しかもそのシーフードが驚くほどのクオリティ!魚、貝、カニ、エビの塩焼きはどれも絶品です!シーフードリゾットのような凝ったご飯もあります。これはもう、グランピングと言ってもいいかも!
夕方からは、美しい夕暮れ、そして満点の星空を楽しむことができました。星を見ながらの海までの散歩では、ロマンチックな雰囲気のカップルに時々すれ違いました。
四人家族のテントは、ツインベッドが2台あって快適です。気温はそこまで下がらず、寝袋は不要でした。夜更けまではしゃぐ子供たちの声やレストランの音楽が聞こえてきました。日中が暑いからか、スペイン人の夜は遅いのですね……。
静寂と上る朝日とハイキング!

さて、みんな夜が遅いせいか、早朝はとても静かです。
せっかくなので日の出と共に起き出して、ふらりと散歩に行きますと、まだ柔らかい朝の日差しが空とラグーンをピンクから紫、オレンジ色に染めています。ベンチにはちらほらと静寂を楽しみながら、読書する人たちの姿も。

暑くなる前の時間を狙って、2日目の朝はシエス灯台(Faro de Cíes)と鐘の岩(Piedra de la Campana)、3日目の朝はポルタ灯台(Faro da Porta)へとハイキングへ行きました。

シエス灯台は、国立公園内で訪問できる最も標高の高い場所です。トレイルは片道3.5km、標高差175mとのこと。斜面を縫うようにジグザグの登山道が延び、折り返すたびにどんどん高度が上ります。

次第に大西洋と島々を見渡す景観もダイナミックになっていきます。
シエス灯台の展望台からは、海風を受けながら、海と空の青のグラデーションを背景にゴツゴツとした恐竜の背骨のようなモンテアグード島の断崖絶壁、そしてその奥に対岸、モラゾ半島の険しい海岸線「コスタ・ダ・ベラ(Costa da Vela)」を望むことができます。

また、南側には、シエス諸島の南の島、サン・マルティーニョ島も見えます。貝殻のようなバージンビーチは係留許可を得たプライベートボートでのみ行けるそうです。

ファロ島の中央近くにある鐘の岩は大西洋から吹きつける塩分を含んだ強風による侵食で穴が開いた花崗岩で、その形が鐘楼を思わせることから名前が付いそうです。灯台ほどではありませんが、キャンプ場やレストランから離れているので、星座がよく見えます。天体観測アクティビティもここで行われました。

一方、ポルタ灯台は海沿いを穏やかに歩くコース。上る朝日を眺めながら、灯台を目指しました。

崖の上に立つ、静かな灯台もすてきなところでした。
この島でのキャンプ中は、ずっと「夏休みを満喫してる!」と感じていました。夏の1日は長く、美しい自然、おいしい食事とお酒、たくさんのアクティビティが揃っています。機会があれば、ぜひ、お出かけくださいね。




