世界最速、日本で初お披露目!次世代ゴアテックス プロ プロダクトテクノロジーとは?
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    2024.10.08

    世界最速、日本で初お披露目!次世代ゴアテックス プロ プロダクトテクノロジーとは?

    世界最速、日本で初お披露目!次世代ゴアテックス プロ プロダクトテクノロジーとは?

    ゴアテックスの新機軸「ePEメンブレン」

    9月某日、世界に先駆けてゴアテックスの革新的なテクノロジーが日本国内で発表された。2025年の秋冬シーズンから販売されるePE(延伸ポリエチレン)メンブレンを採用した「次世代ゴアテックス プロ プロダクト」だ。

    ここ数年行なわれている従来のePTFE(延伸ポリテトラフルオロエチレン)メンブレンからePE(延伸ポリエチレン)メンブレンへの移行。1976年のゴアテックス ファブリクスの登場から40年以上にわたりePTFEメンブレンを中心に展開してきた同社にとってはまさに新機軸だ。

    生地の比較展示

    従来のePTFE素材と新テクノロジーのePE素材。ePEメンブレンを使用した生地のほうが薄くしなやかに感じた。

    2022年から3つある用途カテゴリーのうち、「ゴアテックス プロダクト(一般アウトドアやライフスタイルの製品)」と「ゴアテックス パフォーマンス(激しい有酸素運動などを目的とした製品)」を段階的に素材の移行をしてきた。

    そして、より厳しい自然環境下での使用を目的とした「ゴアテックス プロ プロダクト」でのePEメンブレン採用の製品が2025年秋から展開され、全面的な移行を迎える。

    2024年の新商品

    今秋冬に販売される各メーカーのePEメンブレン搭載商品。スノージャケットやブーツなど。

    これまでのePTFEメンブレンは非常に高機能な素材だったが、製造過程で有機フッ素化合物(PFAS)が使われ、それが自然環境に多大な悪影響を及ぼすことが近年明らかになってきた。環境負荷の少ない素材への移行は必然。ゴアテックスは10年にわたりePTFEに代わる素材の研究開発に取り組んできたという。

    PFASフリーの流れは、いよいよ本格的にわたしたちアウトドアユーザーの目にも見みえる形になってきた。

    必ず付いている黒いスクエアタグの意味

    このほど新たに発表されたePEメンブレン使用のゴアテックス プロ プロダクトはジャケットという形でお披露目された。実際に布地を手に取ってみると、従来素材と比べて薄さとしなやかさを感じる。いちユーザーとして気になるのは、従来素材との違い。

    よく知られているフッ素の機能は水と油を弾く特性だ。撥油機能に関しては従来素材よりも低いとのことだった。そのため以前から定期的な洗浄は必要といわれてきたが、今後もこれまで以上に洗濯などのメンテナンスは重要で機能維持はもちろん長持ちする秘訣だという。

    さて、ゴアテックス製品は、アウトドアブランドやスポーツブランドなどのメーカーからアウタージャケットやフットウェアとなって販売されており、必ず黒いスクエアのゴアテックス プロダクト タグがついている。タグには「GURANTEED TO KEEP YOUR DRY」の一文、つまり、この製品を保証します! という意味。

    ゴアテックスロゴ

    ゴアテックス製品に必ず付いているタグ。誰しも一度は見たことがあるのでは??

    防水透湿のメンブレン素材をメーカーに卸したら終わり……ではなく、ゴアテックス メンブレンが複合素材として製品となった時に十分なパフォーマンスを発揮するか? を、ゴア社がテストし基準に満たないものは世に出回らないのだ。我々ユーザーの手に届く前に、ゴア社の監修が必ずあるということ。時にはフードの形状にも言及するのだとか。細かい!

    そうしたテスト行程(製造メーカー自身も製品テストをする)を踏まえると、従来素材との差異について考えるのは杞憂に過ぎないことかもしれない。

    さらなるイノベーション、それはわたしたちユーザーも

    PFASフリー素材であるePEメンブレンへの移行は、ゴアテックス ブランドにとっては大きな節目。このほどの素材移行も寄与し、表生地とメンブレン裏地の製造過程やリサクル素材の使用などで、平均で約30%の二酸化炭素排出量の削減に成功し、サステナブルな結果をもたらしているという。

    また、2030年までにゴアテックス プロダクト関連の 二酸化炭素排出量を35%削減、そして2050年にはカーボンニュートラルを達成するという目標を掲げている。

    次世代ゴアテックス プロ プロダクトがフィールドで使われるのは少し先のことになるが、時代とともに進化し続ける高機能素材に、ユーザーであるわたしたちのアウトドアマインドもより一層の革新をしていかなくてはならないと強く感じるのだった。

    トークセッション

    トークセッションではプロ登山家の竹内洋岳さんが登壇。長年の登山経験やゴアテックス プロダクトとの関わり、8,000m 峰14座登頂について語った。革新を続けるゴアテックス ブランドに自分も負けていられないと思わされると、話したことがとても印象的だった。

    ケービング風景

    新素材の体感アクティビティーとして、短い時間であったが、ケービングツアーが行われた。報道陣は、ePEメンブレン採用のゴアテックス プロ プロダクトのジャケットを着用し中へ。外気よりも数度C低い気温に溶岩流のゴツゴツした環境下で、しなやかな着心地を実感。本格的な冬のフィールドで着用してみたい……そんな期待感が膨らんだ。

    ※構成/須藤ナオミ 写真提供/日本ゴア合同会社

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