DAY3 鮮やかなエメラルドグリーンの海がまぶしい南伊豆エリア
3日目は入間からスタートし、南へ「伊豆西南海岸」に沿って歩きます。
今までより断然リゾートな雰囲気が漂い、海の色もくっきりとした南伊豆エリアに入っていきます。近年人気が上がっている「ヒリゾ浜」もすぐそこ。
夏はシュノーケルや浜遊びの客でごった返す南伊豆も、春のこの時期は落ち着いたもの。でも、日差しは十分に降り注ぎ、ぬけるような空が迎えてくれます。
トレイルからいったん下りて、奥石廊崎のあいあい岬ジオパークビジターセンターへ立ち寄ります。ここは歩く時間が増えてゴールまでが遠回りになっても行っておくべし!なポイント。今まで見てきた絶景と、また全く違う絶景を見せてくれる場所なのです。
それに何より、外せない理由がー!ルート中唯一のソフトクリームスポット!!
ジオソフトを食べながら、今まで歩いた景色を今一度振り返って海からの風を浴びたら、心の中にさーっと冷たい風が通り抜けて、大小の考え事や小さな悩み事もいつの間にか忘れていました。
伊豆半島を作り出した2000万年前の海底火山と、目の前の景色、そして自分がつながっていると思うと、圧倒的で、ちまちまと頭で考えてもムダだな、まいっか!と思えるようになったのです。
「歩く」という行動には、そういう効果がある、のかもしれません。山道をヒーコラ歩いて、海からの風を浴び、景色をただ眺める…。それだけなのに(いや、ソフト食べるけど)、不要なものを取り除き、必要なものはアップデートできたような感覚になれる。
伊豆半島を歩く。ただ「歩く」という、難易度もテクニックも必要としないアクティビティの中に数えきれないほど広がる世界観の可能性を感じることができる旅でした。
次は、奥石廊崎のユウスゲが咲き乱れる季節に訪れてみたいな。などと思いながら、最南端・石廊崎で遠くにうっすら浮かぶ伊豆七島を見て、旅を終えました。
なおコース上には、湧き水や水道など飲料水を補給する場所は基本的にないので、出発前にその日の飲食料は宿などで全て仕入れておきましょう(漁港やビジターセンターで自販機有り)。
今後伊豆半島ロングトレイルはファストパッキングやトレラン、MTBなども想定した宿泊・トレイル環境づくりを進めていくのだそう。2020年以降の開通が今から楽しみです。
そこで開通前の今でも楽しめる、伊豆半島満喫トレイルプランを倉原ガイドが提案してくれましたのでご紹介!
伊豆半島ロングトレイル・2泊3日モデルコース(…は徒歩)
※バス時刻は必ず事前確認を!
●1日目:伊豆急下田駅→バスで石廊崎へ … 入間(泊・キャンプ場あり)
2日目:入間(7時前出発)…妻良→お昼台のバスで伊浜へ(13時台到着)…波勝崎…高通山…雲見(キャンプ場あり)泊
3日目:雲見…石部…岩地温泉…岩地歩道 萩谷からバスで松崎→帰路
そして、お手軽な週末2日間コースの回り方もご紹介します!
おすすめ週末1泊2日モデルコース(…は徒歩)
●1日目:下田→バスで石廊崎…入間泊(キャンプ場あり)
2日目:入間…妻良→バスで下田へ・入浴(下田駅徒歩5分圏内に銭湯あり)→帰路
●1日目:松崎…雲見…高通山…雲見泊(キャンプ場あり)
2日目:雲見…長者ヶ原トレッキングコース→バスで松崎へ→帰路
なお6月2日から1泊2日で、ルートの一部を体験できるトレッキングツアーを開催予定。問い合わせ先は ㈱ソトエ 0558-99-9117
◎イラスト・写真・文/コタロー
旅行・冒険が好きなイラストレーター。長野県出身。クライマーのためのラインスタンプ「コタローのクライマーズスタンプ」好評発売中。https://store.line.me/stickershop/product/1274881/ja
ブログ:http://blog.livedoor.jp/kota1022/