プロトレックの「温度計」を野外テスト!登山記録データの活用法も教えます。 | 時計 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2017.07.24

    プロトレックの「温度計」を野外テスト!登山記録データの活用法も教えます。

    ロングトレイルハイカー斉藤正史(MASA)のフィールドテストシリーズ、いよいよ『プロトレック』最後のセンサー「温度計」です。

     

    このセンサーは、腕時計という特性もあり、腕につけたまま測る場合と、置いた場合でずいぶん差が出るようです。そのせいか、「時計の温度は信じられない」と私は思っていました。

    しかしよく考えると、その誤差は体温を拾いやすいからだけなのではないか?

    温度計そのものの実際の精度はどうなのだろうか?

    と考え、思いついたのがアナログの温度計を時計のベルトに装着して計測する方法でした。

    ここでも私の意地悪さが発揮されます。

    使用した温度計は、DIVER COMPASS THERMOMETER  。ダイビングの過酷条件をクリアしたアナログの温度計です。

     

    ベルトに装着したとはいえ、若干位置は変わるので、ある程度の誤差は仕方ないのかと思います。

     

    実際に使ってみると、ふだんの平地で、腕に付けたまま計測した『プロトレック』の温度計は、アナログ温度計と比較しても平均して2度以内の差。

    この差には正直驚きました。どちらも手の温度の影響は受けますが、アナログの温度計との誤差は、あまりないといえるのではないでしょうか。

    しかも、温度を測る場合、腕から外して計測すれば、おおむね正確な温度が表示されることがわかりました。今までの私の固定概念を覆す結果となったのでした。

    『プロトレックPRW3100』の温度計は本当に正確ですね、驚きです。

    ※とはいえ、フィールドで温度を測る場合、腕から外した状態での計測がおすすめです。

    ここまで、高度計、方位計、温度計、と、3つのセンサーについてチェックしましたが、使い方さえ間違えなければ、どれも正確な数字が出ることに驚きました。

    ふだん使いでは、信越トレイルでのスノーシューや、朝日少年自然の家の行事で月山で使用したりして、信越トレイルと月山にそれぞれ計2回ほど行って確認しましたが、ほぼ同じような精度でした。

     

    いやはや、これだけ精度が高いと腕時計なら忘れる事がないですし、いざという時に大変役に立つのではないかと思います。まさか、ここまでセンサーが進化しているとは思いもしませんでした。

     

     

    『プロトレックPRW3100』の高度データを活用する

    『プロトレックPRW3100』にはもうふたつほど、気になる機能があります。

    1. 登山記録データと自動記録データ
    2. 日の入り、日の出

    の機能です。

     

    使いこなすのに理解が必要でした。一度、朝日少年自然のスノーシューの行事で自動記録データを試したのですが、まだ使いはじめたばかりの私は、誤って気圧アラームを設定してしまいました。

    自動記録データは、高度計以外の設定モードを使用すると、自動で終了するらしく、記録が取れなかったということがありました。ちょっと注意が必要ですね。説明書をよく読めばよかったのですが、ちょっとややこしくて斜め読みをしてしまったのが敗因です。

    手動記録データや登山記録データなら、他のモードを使用しながらも計測できたようです。ここまで使いこなすには、実際に使いながら失敗を重ね使い込むことが必要なのかもしれませんね。

     

    3つの高度データ計測法

    ここで、私が分かりにくかった高度データを一度整理します。『PRW3100』の高度データは3種類あります。

    〇手動記録データ 

    高度と日付及び時刻を30本まで保存できます。こちらは完全に登山のデータ用ですね。

    〇登山記録データ 

    Mt1~Mt14までの15座の登山記録が保存できます。最大で12時間計測可能です。このデータは最高高度と最低高度、積算状況高度と積算下降高度の4種類が記録できます。

    登山だけでなく、ふだんのマラソンコースの登り、下りが分かるので、より効果的なコースを探すのにも役立ちそうですね。ハイブリットカーに乗る私は、燃費の良かった時の道と悪かった道では、もしかしたら道路の標高差もあるのかなと思い、今度試してみたいなと思ったりします。

    〇自動記録データ 

    登山記録データと同じく、最高高度と最低高度、積算状況高度と積算下降高度の4種類が記録できます。こちらは1時間以内の細かい計測と、12時間計測の大まかな計測に分かれ、15本分のデータが保存できます。注意点は、他のモードで計測するとその時点でSTOPすることです。私のように計測できなかった、とならないように注意が必要ですね。 

     

    使い方に慣れてくると、いろいろと楽しくなってきます。

    日の入り日の出

    日の入り日の出がわかると、釣りをする時に魚がエサを活発に食べる「食い」の時間がわかる事になります。ちょうどこの時間は、光量の関係で魚の食欲が活発になる時なのです。

    また、あらかじめ日の出、日の入りの時間が分かれば、朝日や夕日もちょうど良いタイミングで撮影できますので、カメラ好きにはたまらない機能ですね。

    しかも、この日の出、日の入りの時間は、日付を選んで調べることができるという驚くべき機能があります。

    また、世界各国の都市コードを入れるとそのエリアの日の入り日の出を知ることができます。

    これは、私のようなハイカーにとってはうれしい機能です。例えば長期でアメリカを歩いていると季節によっても、場所によっても日の長さが全く違います。

    このような時、一日に何時間歩けるかの予測が容易になります。ちょっとトレイルで試してみたい機能ですね。

    他にもおなじみのタイマー機能や、ワールドタイム、ストップウォッチ、アラーム、ライトの機能があります。

     

    私が昔使っていた『プロトレック』は、まさに外観も含め、山で使うためのだけの時計だったような気がします。

    しかし、この『PRW3100』は、山だけでなく、アウトドアを楽しんだり、ふだん使いでも使えるデザインと機能で、さすがだと感心しました。

    もし、トレイルで使用する場合、いろいろな使い方ができそうです。例えば、登山データ記録は、一日の運動量の目安になるので食事のカロリーについて考えられますし、標高を知ることは、現在地をより正確に把握するポイントになります。

    また、気圧傾向アラームで天候をある程度予測ができ、日の出日の入り時間が分かることで、その日の行程を上手く組むことができます。なにより、ハイカーは、長いと7日位山の中にいますので、GPSのように充電を気にしなくて済むのが助かります。

    アウトドア全般に使える『プロトレック』は、むしろ長距離を旅するハイカー向きなのかもしれません。

     

    次のトレイルで使ってみたいな……という悪魔のささやきが聞こえます。私は耐えることができるのだろうか。

    また、欲しいものが1つ増えてしまいました。

    カシオ/プロトレックPRW3100

     

    ◎構成=斉藤正史

     

     プロフィール

    【Profile】斉藤正史 

    山形県在住
    LONG TRAIL HIKER
    NPO法人山形ロングトレイル理事
    トレイルカルチャー普及のため国内外のトレイルを歩き、山形にトレイルを作る活動を行う。

    ブログ http://longtrailhikermasa.blog.fc2.com/
    山形ロングトレイル https://www.facebook.com/yamagatalongtrail

     

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